風の谷のナウシカ 4 (アニメージュコミックスワイド判)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784197775514

感想・レビュー・書評

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  • クシャナが塹壕で、怯える兵士を脇に抱え、鼻歌を歌う。
    ここ、ナウシカと紙一重の、駿流の母性観が見えるところだ。
    そして、「お行き。心のおもむくままに。いとしい風よ……」という上人さまの名セリフ。
    チククの念話活躍。
    絵的に記憶に残っているのは、粘菌の悶えというか延命戦略というか痛々しさというか。

  • 味方も敵もみんなナウシカを好きになる。しかも人間だけなくいろんな生物までも。ナウシカすごい。

  •  ナウシカが戦列を離れ、クシャナ率いる第三軍は別の基地にいる友軍との合流を狙うが、同時刻に蟲の大群が現れてその基地を襲う。クシャナは混乱に乗じて友軍を乗っ取ることに成功するが、そこに居合わせたのは彼女が心から憎んでいる腹違いの兄だった。兄皇子の乗る船がわざと船体をぶつけてきて操縦席にいたクロトワが重傷を負うシーンは圧巻。直後に兄が目の前で蟲に襲われてあっさりと死に、いつか彼を殺そうと思っていたクシャナは一時茫然とする。やがてその心に無常観と諦観が生まれ、退避した塹壕に犠牲となった部下の肉片や蟲の死骸が降り注ぐ中で、むしろ表情が穏やかになっていく場面は大きなターニングポイント。ナウシカとは正反対の第二のヒロインとして人間味を増していく。
     一方ナウシカはチククという不思議な力を持つ男の子に出会い、猛毒の瘴気をまき散らす土鬼の船と遭遇。僧官のチヤルカは土鬼の神聖皇帝を脅かす”青き衣の者”であるナウシカの命を以前から狙っていたが、彼女と直接話しその一切敵意のない心に触れて、人工的に腐海の植物を造り兵器として使おうとする皇帝のやり方に疑問を抱く。
     同じ頃風の谷のガンシップで飛んでいたミトは土鬼の船が巨神兵を運ぶのを目撃。攻撃され被弾するが、着陸地点でずっと捜していたユパと再会、アスベルと知り合う。
     ファンタジーでありながら戦争と難民、生物兵器、科学技術と生命倫理などの重いテーマは現実世界と何ら変わらない。その中で戦争の当事者であるトルメキアと土鬼の双方にナウシカの理解者が現れたことで、物語に一筋の光が見えてくる。

  • 映画版『風の谷のナウシカ』がいかに単純化して描かれているかがわかる、映画版の数倍長い1〜7巻。映画版だって充分に深い内容なのだけれど、何せこの7冊のうち2巻途中までの話しか語られていない。こちらの原作はあまりの内容の深さに溺れそうになる。

  • 「大海嘯を確信したナウシカは、その原因を見定めるため旅に出た南の地で、チククや土鬼(ドルク)の僧チヤルカに出会う。一方戦況は、蟲の大群に遭遇し、もはや両軍は撤退あるのみに…。」

  • ・「お前が私の死か」ってアレンのセリフと一緒だ

    ・少女クシャナかわいい

    ・ナウシカの念話って始祖の巨人みたい

    ・「なんてみじめであわれな生き物…」ってTwitterリプで何回も見た事ある笑ここで再会するとは

    ・土鬼の皇弟の影ってもののけ姫のタタリ神だよね。あとシュナの旅にも通ずる。まあ同じ人が作ってるんだから当然か

  • 庵野秀明さんによると「宮さんの作品は絵コンテ段階が最も(宮さんの)理想に近い」という(「コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと」より)。映画製作では完成に近づくほどにその純度が下がる宿命にあると。
    そういう意味では本シリーズは宮崎駿さんの最高純度作品と言える。ナウシカから始まるジブリ作品に登場する躍動感あるキャラクターの原型もたくさん登場する。まったく古くならないマスターピース。

  • #2445-206
    #2983ー40ー278

  • 敵も仲間にしていくナウシカの存在。純粋さ、鋭さ、決断力、愛情。

  • 感想は1巻にまとめてあります(・ω・)

    https://booklog.jp/users/fleurenbonton/archives/1/4197735812

著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「魔女の宅急便」(1989)、「紅の豚」(1992)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004)、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)を監督。現在は新作長編「君たちはどう生きるか」を制作中。著書に『シュナの旅』『出発点』『虫眼とアニ眼』(養老孟司氏との対談集)(以上、徳間書店)、『折り返し点』『トトロの住む家増補改訂版』『本へのとびら』(以上、岩波書店)『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』(文春ジブリ文庫)などがある。

「2021年 『小説 となりのトトロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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