沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ1

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198618780

感想・レビュー・書評

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  • すごく久し振りにまとまった読書をした。この方の本は面白い上に会話が多いので余白も多く、思ったよりずっと早く読み終わる。ザックバランに言うと『陰陽師』でいうところの京都を長安にし、清明の代わりに空海、博雅の代わりに逸勢を置き、妖物から人間、自然界そして宇宙の法を密教を通して探るなんて、おもしろくないわけがない。世界中から人が集まる長安が舞台なので、平安の話でありながら外国のアレコレも満載で興味が尽きません。司馬さんの本だったかで、仏教は宗教の形になっているけれど、ひとつの哲学体系である、というようなことが書かれていたのを読んだ覚えがあるけれど、そんなことを頭の隅に置いて、続きを読みたい。大変面白かったです。

  • 野々村馨『食う寝る坐る永平寺修行記』を読んでいるところを目撃され、取引先の人に教えてもらった小説。
    留学僧(生)として長安へ渡った空海と橘逸勢が、あやかしや呪術とおもわれる事件に遭遇してくというごりごりのファンタジー。
    空海=ホームズ、逸勢=ワトソン。

  • 『陰陽師』的な歴史的な人物が活躍するバディもの。助走なんだろうか、あれこれ含みを持たせながら次巻へ。橘逸勢がどう活きてくるのかが、面白くなるかどうかの分かれ道だろうか。

  • この世で一番大きなものは、言葉であり
    この世で一番小さなものも、また言葉であるー
    空海の考えてること、思想が面白い。

    橘逸勢と空海の掛け合いも軽くテンポがいい。

    映画を先に見たが、映画の白楽天のポジションに逸勢がいる感じなのだろうか。

  • 小説

  • 面白い。
    空海が入唐した時代をベースに、その半世紀ほど前の話となる玄宗皇帝と楊貴妃の虚実いろいろの伝説を絡めたオカルト?ファンタジー。
    呪合戦なところが陰陽師と通じるので、空海が安倍晴明なら、橘逸勢が源博雅か、という感じである。
    1巻は、嵐に遭いながらもなんとか唐に渡った空海の史実をベースに、長安の都に入るところまでと、このあと空海が巻き込まれていく騒動、というか通常20年は居てないといけないという遣唐使(留学)を2年で帰ってきた史実を、空海にはそもそもそ20年もいるつもりはなくさっさとすべてを学んで帰るというのを企んでいたという設定で、そのために騒動を利用しようとする空海と騒動に絡む主だった登場人物の物語が始まる。

  • 映画「空海」を見たので原作を読むことに。
    遣唐使として長安に入った空海が化け猫に端を発する怪事件に関わっていくことになる。
    映画の白楽天のポジションは遣唐使仲間の橘逸勢だが、彼と空海の掛け合いが同じ著者の安倍晴明シリーズを思い起こさせて心地よい。密教の話も面白い。
    1巻目はまだプロローグという感じなので、これからの展開が楽しみ。

  • 沙門空海と橘逸勢、遣唐使として唐で不思議な体験をする。

  • 映画化に備えて読み始めたが、構造は「陰陽師」と同じではないか。平安の世を唐の長安へ、安倍晴明を空海、源博雅を橘逸勢に置き換えただけの軽い読み物という感じ。本の分厚さから読めるかしらんと思っていたが、行間がスカスカですいすい読める。この著者はそれほど読んでいないが文学性はなくラノベ作家と考えた方がいいのかしら。まあ面白くないことはないので続編も読んでみることにはする。

  • 映画鑑賞前に予習として読書
    五百頁近い本が4巻!!
    この量の多さに思わず躊躇したのだが、展開が早く読書が進む。
    映画では主人公の一人と思われる白楽天が、ニアミスだけでまだ登場していない。 この巻ではいろいろな事件が起こり、一件は解決したかに見えたがどんでん返し! これから幾つかの事件が絡み合い、どんでん返しを繰り返しながら進んでゆくのだろう。 早く続きが読みたい!!

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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