- Amazon.co.jp ・本 (139ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198632120
感想・レビュー・書評
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戦争には断固反対する。テロにも全く共感を持たない。けれど沸点にまで到達する怒りが自分にも飛び火しているのに気づき震えた。ここまで巨大な「敵」にではなくとも自分もやり場のない怒りに燃え尽きそうになった経験もある。(対抗する術も勇気も気概もなかったからそのままいつか消えてしまった程度の怒りではあったけど)
テロに走る人間の思考過程の一部を垣間見た気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
相変わらずこの作家の書く内容には共鳴しますね。ただ、400字詰めで200枚程度という短さは物足りない。凝縮はされているが、一口しか飲めないのは残念。この時期に刊行するという確信犯や、電子書籍の自炊を拒否する姿勢がナイス。
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文学
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結局誰が悪くて誰が正しいのとかないのかも。一般的に悪いと思われてても、別方向から判断すると悪くなかったり。
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どうなるんだろう、どうするんだろう、とドキドキしながら読み進めました。疾走感。この言葉に尽きると思います。「ここまで意志を研ぎ澄ましてきたか?研ぎ澄ますことができるか?」という問いかけにして、挑戦状。
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民宿雪国が非常に興味深い作品だったので、作者読みをしてみようかと思い
手元に買ったままにしていたテロルのすべてを読む事に。
薄かったので、息抜きにぴったりかな?と思ってスマイル
作品としてはアメリカに対する恨みを持つ主人公が、テロを起こすまで
カウントダウンしながら進んで行く。主人公がたまたま同い年の設定。
なので時代感覚は誰よりも共感しやすかった。
でも何だろう。人間ってそんなに単純なのかな?憎しみを持続させる事すら
心を守る為に思い出を美化する人間には難い。
とても賢く、人を見下しているこの主人公の感覚は想像しか出来ないけれど
こんなものかな?違和感が強い。そして短い。
樋口さんはこんな作品を書きたかったのかな?湧き上がるような想いを
ぶつけた様な文章には感じなかった。と言いつつ樋口作品読みますけどね。 -
ページェント【pageant】《もと、中世ヨーロッパで祝祭日に演じられた宗教劇の移動舞台》1 祝祭日に行われる大規模な仮装行列やショー。2 野外劇。
マリファナ ハーバード大学 インド人 ガンジー ワンピース 長崎 原爆 自殺 この世に復讐 テキサスレンジャーズ 大塚 ヒスパニック スペイン語 ブッシュ オバマ
gree(アグリー)・・・同意する
ugly(アグリー)・・・醜い、不快
スラムドッグミリオネア 目には目を グッドウィルハンティング ユナボマー シティオブゴッド グラントリノ ナイトシャラマン サイン トウモロコシ畑 太陽を盗んだ男 不幸なことに不幸がなかった 中国系アメリカ人ジェニファー 犬 保健所 10匹に1匹 加虐心を煽る 南京大虐殺 浜田省吾 Jboy 8/6 8/9 -
樋口さんのだと他の本のほうが好き、なんだけど、86年生まれとして86年生まれが主人公であるところのこの惜しい感にはっとせざるを得ない(ひどい感想だな)
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主人公と同い年。つまり、同世代による「太陽を盗んだ男」。
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嫌米派なのでシンクロする部分が多く、主人公が核テロに至るまでは拍手喝采を送っていたのだが、いざ達成した後の後味の悪いこと。
なんだか、言い訳がましい気持ちになりました。誰に言い訳するわけでもないのに。
樋口さんはタブーに挑戦し、その結果、読者の感情を揺さぶるんですよね。無視できない作家ですし、読むのに勇気のいる作家でもあります。 -
テロルとはなんでしょうーか。私はこの本からは読み取れませんでした。
しかし、「ひとが死ななければ、戦争は最高のページェントである」これはすごく的を得ているのではないだろうか。人は争わずしては生きていけない生き物だと思う。 -
現在の文学界で最も刺激的な作家の最新作。過去最高とも言えるアナーキーな作品。反米国を胸にした主人公が、アメリカに原爆を落とすまでの物語。被爆国としての使命。9.11に同調する違和感。過激な小説と一括りにするのは簡単。何を感じるか?凄い!
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この人の小説は読みやすい。しかしさらば雑司ヶ谷にくらべると青い
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図書館で借りたら、なんと"danger"の張り札が!
テロリストの生い立ちから核テロをするまでの詳細な記録だから、そりゃそうかも、と納得もする。
極めて優秀な主人公は、長崎被爆者の鎮魂のためにテロを決行する。
ただし、声を大きくして言っておきたい。
本書で書かれているのは、テロルの勧めではない。
核を落とされた日本も中国や韓国では非道を働いた。
中国や韓国も遠くない過去に他国で非道を働いている。
日本に核を落としたアメリカにも善良な人は山ほどいる。
被害者意識とらわれることなく、思考を止めることなく、前を向いて進め。
これが本書の主題であると思う。 -
自分がリアルタイムにニュースで見聞きした事件、出来事が物語にちらほら出て、現実感が増してどんどん話の中に入り込んでいく。
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主人公を、著者の当初の思い通りに動かしている感じがする。
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主人公の中二っぽさにちょっと乗れなかったなぁ。
でも、ヒロシマ観だったり、アメリカに対する見方だったり、同意できる部分とできない部分があって、そのことについて考えたり、議論したりしたくなる。