朽ちないサクラ

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198639051

作品紹介・あらすじ

米崎県警平井中央署生活安全課が被害届の受理を引き延ばし、慰安旅行に出かけた末に、ストーカー殺人を未然に防げなかったと、新聞にスクープされた。県警広報広聴課で働いて4年、森口泉は、嫌な予感が頭から離れない。親友の新聞記者、千佳が漏らしたのか? 「お願い、信じて」そして、千佳は殺された――。県警広報課事務の私に、何ができる? 大藪春彦賞作家、異色の警察小説。

感想・レビュー・書評

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  • 映画公開前に読みたくなり、読み始めると 一気に読めた
    柚月裕子さんの作品は 初めて
    わかりやすく 戻って確かめたりしなくても 理解できた

    国民を守ってくれる公安が
    まさかの展開
    あり得るのかもしれない
    今の世の中では こうせざるを得ないのかも

  •  ストーカーの被害届を受理せず慰安旅行に行き、その後被害届を受理するが、ストーカーの被害者が殺害される。その事がスクープ記事に。警察の広報課の泉、スクープ記事にした千佳。泉から聞いた話から記事にしたのか。親友千佳は違う、約束は守ると言い、裏があるかもと真相を探るが殺害されてしまう。千佳の無念を晴らすため泉が真相を探ろうとする。警察の不祥事は発端に過ぎなかった。
     はじめはスクープの元ネタを探るうちに、元同僚の退職が警察(個人)への復讐と判明し、その元同僚を訪ねるが自殺していた。
     泉が怪しみ捜査を続けるとカルト教団が事件に関与している可能性が出てきて、結果、公安まで絡み合う。そして、ストーカー被害の被害届の受理を遅らせた警察官は、勤務態度がかわりはて、警察を信じられず退職。公安からの圧力なのか!?本当に公安は、そんな事をするのか。
     ノンストップで話が進む。真相は何なのか。たどり着いた結末は…。意外な方向に物語は進んでいく。息をつく間もなく一気読み。久々に読み応え充分な作品でした。
     途中、警察官同士が情報交換するために使った小料理屋。そこに登場した日本酒、雪漫々と浜千鳥。違った意味で気になるな。

  •  最後でどんでん返し。
    よく考えたストーリーです。
    面白い。

  • 久しぶりの柚月作品でした。続編が出たということで、本作を読み始めましたが、相変わらず読み易い文体で展開も面白かったです。黒幕は、途中でわたしが思った通りの人物だったのも、爽快でした。続編も楽しみです。

  • 主人公の名前、サクラなのかと思ったけど全然違った笑シンプルなお話しを想像していたけど結構複雑な感じでした。黒幕はやはりあいつだったのか、、( ̄ー ̄)
    内容はまぁ悪くはないんだけど、私的に少しおもしろみに欠けるところがあったので星3かな〜

  • ストーカー殺人事件を発端に暴かれる県警の不祥事。最初は県警の広報課に所属する女性職員が主人公ということもあって面白かったけれど後半から何かモヤモヤして結末にはすっきり納得できなかった。なぜ、公安はああいう描かれ方をするのか不思議。

  • 柚木さんの本はプロットや展開は好きなんだけどこの作品に関しては少し厳しい点もあった。大きく分けると2点。まずは続編ありきで書かれてあると感じてしまった所。ラストの結末から次を予感させる雰囲気が満ち足りてしまったのが残念。後は主人公の周りを固めるメンツ。特にバディ役の磯川があんまり感情移入出来なかった。ちょっと情報の聞きこみ方が甘い。あの方法では内部にバレる可能性あるぞ、と思えてしまって内容が一部入ってこなかった。書いたように物語の展開は面白く流石なんだけど期待している人だけに厳しい面が多くなってしまった。

  • 警察でのちょっとした不祥事の裏で大きな力が動いていると勘付いた主人公が、謎を突き止めていく話。いろいろと事情が入り組んでおり、よく思いついたなぁと感心してしまう。
    警察と公安警察の目的が違っていて、時には利害関係が合わないこともあるということが分かった。

  • あるストーカー被害と警察内部の不祥事
    が明るみになり因果関係が問われる。
    警察広報課の泉と地元新聞記者の友人
    千佳を泉は警察をリークしたのでは
    と詰め寄る。
    その一週間ご連絡千佳は殺害されてしまう。
    その裏には正義の名を借りた闇が広がって
    いた。桜は公安の隠語とは知らなかった!
    闇よに咲くサクラはどこまでも続き、
    朽ちる事はないのだ。

  • 初読。図書館。警察小説。主人公は警察に勤めているが、警察官ではない(広報事務)という設定が面白い。それが友人の殺人事件に関わっていくことで、変化していく様子に引きつけられる。結末としては読者の満足がいくものではないが、主人公の選んだ道が明るい未来を感じさせ、応援したくなる。当然続編に期待が高まります。

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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