竜とわれらの時代 (徳間文庫 か 36-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (805ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198923136

感想・レビュー・書評

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  • 学術的には『恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めた』 (文春文庫) 著者: ピーター・D.ウォードを読んで知識を得た。なるほどそうなのかと、更なる知識欲に目ざめ、『竜とわれらの時代』を手にする。恐竜は6000千万年以上前に滅び、人類と共存したことはない、その痕跡があると唱える人たちは、聖書の内容を100%信じるキリスト協会から、援助を受ける団体である。恐竜時代への探求は、宇宙開発と合わせてアメリカのロマンなのだという。小説ストーリーは別にして、恐竜好きにはたまらない内容になっている。恐竜がテーマーの小説は希少なのだ。

  • 長篇です!。楽しいです。ストーリー的には軽やかでさくさく読めました。

  • もの凄く分厚い本でしたが、ほぼ2日間で読了。
    一気に読める面白さです。
    しかしながら、恐竜、キリスト教に興味が無いと、「よく分からない」という感想になりそうではある。

    恐竜の化石発掘から学会発表、展示までをメインストーリーにして、さらに進化論問題、キリスト教vsイスラム教、原発問題のような話が入ってくるので、必然的に登場人物も増え、複雑に絡み合ってきます。

    風見大地という恐竜大好き少年とその弟が恐竜の化石を発見するところからストーリーが始まります。彼らの成長を見守りつつ、年月が経ち・・・となっていくのですが。
    中盤以降、兄弟のお父さんの方が活躍しまくって、若いお嫁さんをもらって・・・というのがやや不満。
    全体を俯瞰できるのが「父」だけだったから動かしやすかったのだろうけれど、結果的に兄弟がヘタレっぽくなったなあ。
    兄は恐竜オタクの科学者、弟はのんびりと地に根ざした「農夫」だから仕方がなかったのかもしれないけれど。
    恩師の理論を覆すT3の発表が格好良かっただけに、ちょっと残念でした。

  • 恐竜。自分はそれほどでもありませんがうちの家族で言うと姉が大好き。会社の先輩のABさんのうちはお嬢さん2人ですが大恐竜博にせがまれて連れて行ったそうですよ。その時あまりの行列にABさんは恐れおののいて、『お姉ちゃん、残念だったね。恐竜博今日お休みだって』といたいけな5歳児を騙そうとしたそうです。(まあコレはお嬢サンのほうが一枚上手で、『ぱぱ!恐竜博見たい方はあそこに並んでくださいって言ってるよ!!』と案内アナウンス気づかれてしまい、ソフトクリームで釣ろうとしても釣れず、仕方なく1時間くらい並んだって言ってました)子供は恐竜好きですよね~ かくいう自分も結構好きです。展覧会は結構行ってます。そういわれれば。

    何でこんなに恐竜に惹かれるんだろう。確かに。多分その大きさに圧倒されるのと、自分の想像力の及ばぬ辺りにあるからかなあ、と自分は思うのです。さらにその生物は化石として実際この地球上に生息していた証明があるのですから!!自分、昔は恐竜の展示を見て、あの全部が発掘されたんだ~すごいなあ~と思っていたのです。が。そんなわけ、ないですよね、良く考えると。立体的に残っているなんて… あの展示の内、化石部分がどれくらいかなんて考えたこともなかったです。

    自分が子供の頃は大型肉食恐竜は皆ゴジラ型で竜脚類はまっすぐに首を立てておりました。それが今では。T-REXの歩き方。大型の雷竜の歩き方。恐竜と鳥の関係。面白いなあ。これからもどんどん今まで定説といわれていたことは変わっていくんだろうなあ、と思うと本当に面白いです。

    で。お話ですが…ちょっと詰め込みすぎな感が。結構大きな事件が起きても時間がすぎてなんとなくなあなあになってしまう。どこが盛り上がりの一番頂点なのかわからないまま終わってしまったような… 自分的にはT3の論文発表の場が一番の山場だと思ったのですがそれだけにすると小説として地味だから宗教とか展示会のハプニングとか入れたのかなあ… 散漫としてしまった感があって残念です。なのでちょっと点は辛いです。

  • 分厚い本なのに、途中で止めることができず、寝る間も惜しんで読んでしまいました。
    恐竜の化石の話。

  • 2006年8月28日読了

  • ★『星と半月の海』に続いてさらにハマった。恐竜発掘ものもよく読んだんだけど、特に夢中だったのがたかしよいちの『竜のいる島』(景山民夫の『COO』はこれの悪い形でのパクリじゃないかと……)。一方、パクリじゃなく同じテーマを良い形で練りに練ったのが『竜とわれらの時代』という気が。とにかく読ませる。面白い。

  •  正直言ってこの分量には参った。

     さておき、一部の短編を除くと、川端裕人は初体験である。どう読んでも短編は向いていない気がする。長いのをじっくり語るのが性に合ってると。

     で、じっくり読みました。小賢しさが鼻に付くところもあるけど、良い。マイケル・クライトンの「ジュラシック・パーク」と読み比べてみればわかる、彼にとって恐竜とは、単なる小説のための道具ではなく、愛情の対象なんですね。全編に漂う優しさが心地良い、そんな小説です。

     「ジュラシック・パーク」を出したので、ついでに。15年前に面食らった恐竜像が、ここでまたひっくり返されちゃうのって、まあ、いいか。でも、マジっすか?って訊いてみたくなっちゃう。

  • 登場人物が多すぎる。

  • 恐竜とアメリカと原子力と言うモチーフが面白かったです。
    恐竜のつり橋構造とか、古生生物に関する新しい知識が得られるのがいいです。

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著者プロフィール

1964年兵庫県明石市生まれ、千葉県千葉市育ち。文筆家。東京大学教養学部卒業。日本テレビ勤務中、1995年『クジラを捕って、考えた』でノンフィクション作家としてデビュー。退社後、1998年『夏のロケット』で小説家デビュー。小説に『せちやん 星を聴く人』『銀河のワールドカップ』『算数宇宙の冒険』『ギャングエイジ』『雲の王』『12月の夏休み』など。ノンフィクションに『PTA再活用論』『動物園にできること』『ペンギン、日本人と出会う』『イルカと泳ぎ、イルカを食べる』など、著書多数。現在、ナショナル ジオグラフィック日本版および日経ビジネスオンラインのウェブサイトで「・研究室・に行ってみた。」を連載中。

「2020年 『「色のふしぎ」と不思議な社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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