仏教・神道・儒教集中講座 (徳間文庫 い 17-11)

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  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198925680

感想・レビュー・書評

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  • 多くの歴史的事実を喩えにして説明がなされており、わかりやすくかつ楽しく拝読できました。

  •  仏教に関心がわいたので、仏教パートだけ再読するつもりが、神道・儒教パートも読んでしまう。
     日本人は無宗教だが、日本教ともいうべき外国人に理解しがたい疑似宗教がある。空気を読め、の「空気」だろうか。基底層に神道・儒教・仏教の順に積み重なった教えがある。神道なら著者お得意の「穢れ」など。
     国家神道は明治期にキリスト教文化圏に対抗するべく成立したことが判った。本来多神教の神道が一神教のようになっている。

  • 併読した「逆説の世界史 3 ギリシア神話と多神教文明の衝突」と重なっている部分が多く、そちらの方が詳しかったので、概略を把握したい場合にはこちらの方を読むといい。ダイジェストがコンパクトに整理されていると感じた。

  • 39144

  • 日本古来の「神道」と、明治に導入された「国家神道」は、絶対的に違うものだということが、よく分かった。そして、日本で一般的に言われている「仏教」も、本来の「仏教」とは少し違うものだということが、よく理解できた。

    日本人の特徴である「協調性」、これは「和を以って貴しとし」という聖徳太子の十七条憲法の第一条に由来しているようだ。

    明治維新の時に導入された「国家神道」が、どのような背景で、儒教や神道をベースに作り上げられ、日本の近代化をすすめたか、とても興味深かった。

  • 最低限は知っておかなきゃ恥ずかしいよなーとほとんど義務感で買った本だったけれどすごくわかりやすくて心から楽しみながら読了。
    日本人ってなんなの、どうしてこうなの、と時に呆れ時に面白がり時にうんざりしながら抱いてきた疑問が、次々ときれいに解明されていって爽快感すら覚えた。(私は日本人だけれど混血なので常にどうしてもどこか日本人を客観的に見てしまう)
    特に神道の章、面白かった~…日本人のアイデンティティって結局全部ここにあったのか!宗教だったのか!って。
    ユニークだなぁ、神道も日本人も。

  • 前作の方が、より丁寧だった印象。
    とりあえず、「和」という概念についてはわかった気がする。

  • 仏教・神道・儒教を広く、浅く解説した本。
    テーマ的に仕方が無いのかもしれないが、筆者の独自解釈か、一般的な解釈なの分かりづらいところがあります。(とはいえ、特に仏教の場合は、全てに客観性を求めるのは困難なのでしょう)
    各宗教の大まかな考え方を俯瞰するのにいい本。

  • 2007/4/9住吉シーアジュンク堂にて購入。
    2009/6/19〜6/24

    移動用の井沢元彦著「仏教・神道・儒教集中講座」を読了。以前、キリスト、ユダヤ、イスラム版を読んだが、わかったようでわかっていない日本人の心の根底に流れるこれらの宗教等に関して非常に分かりやすく書かれていた。世界のほかの民族には見られない日本人独特のモノの考え方の原因がすっきりしたような気になる。興味のある方は是非。

  • 3月25日購入。4月10日読了。
    仏教は紀元前13世紀頃のインド哲学から始まる。輪廻転生から解脱したものを「如来」というが、はじめ如来は釈迦ひとりであった。仏教が根本分裂し、「大乗」「小乗(差別語)」に分かれ、大乗は大衆に受け入れられやすい他力本願の仏教となった。特に有名なのが、阿弥陀信仰。「無量寿経」「南無阿弥陀仏」「観想念仏」「口称念仏(空也上人、法然)」「平等院鳳凰堂」。法然、親鸞(浄土真宗)、一遍と時代に従い、浄土に行くための念仏の仕方も簡易なものになる。鎌倉時代に入り、大乗の浄土宗ができると、その反動として禅宗ができあがる。栄西の臨在宗が有名だが、政治と密着しすぎたため、それを批判する道元の曹洞宗ができた。さらに日蓮宗ができ、神仏習合、僧の武装、信長、秀吉による武装解除などが行われる。神道は「和」「穢れ」「言霊」名前に関して深い意味を見出す神道国日本で、信長は初めて地名を自分の好きなように変えた。「源」は姓で、「足利」や「新田」は苗字(足利荘、新田郡)。律令制度を輸入しながら科挙を採用しなかったのは「和」が原因。位牌は儒教の習慣。「先祖信仰」「天人相関説」「孟子(放伐)」「朱子(忠誠、士農工商、尊皇攘夷)」
    前作「宗教と戦争講座」の応用編。前回の復習もかねてと思い購入した書かれていることはだいたい同じだったが、相変わらずわかりやすい。

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著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』『動乱の日本史』シリーズ、『天皇の日本史』、『お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで』『お金の日本史 近現代編』(いずれもKADOKAWA)など多数。

「2023年 『絶対に民主化しない中国の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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