チチ、カエル。 (徳間文庫 に 20-1)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198928704

感想・レビュー・書評

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  • なんかあんまり夢中になれなかった。家族を捨てて出て行った父が、どういう生活をしていてどうしてまた出て行ったのか、とても気になるが一切書かれていない。
    一海も心を開きかけていたのに中途半端な感じがする。

  • オカマになった父、に惹かれて読み始めたが、あまりパンチがなかったかな、と思う。
    主人公が精神的に成長していく姿はとても良かったが、母親が良くも悪くも理想の母親のようというか、なんとなく勿体無く感じた。
    エピソードが多すぎるわけじゃないけど多すぎる、みたいな。

    本編より、作者のあとがきで思わずうるっとしてしまった。
    2013.11.05

  • 最後がズルい感じで、「えー…」ってなるけど、でも、けっこうおもしろかったです。

    あたしは基本的に、人と人が反発しながらも心を通わせていく…的な物語が好きなのです。

    この話に出てくる「お父さん」はたぶんトランスジェンダーだけど、この話に出てくる「息子」のように、世の中のいろんな人が、最初はトランスに反感持っていたとしても、ちゃんと対話して、ちゃんと向き合うことができる社会になればいいなぁ。。。

  • 進学校に通う一海(かずみ)は、母と二人暮らし。4年前のある日、父が失踪したからだ。
    母の転勤についていくか結論を迫られるなか、父が女装をして帰ってきた!
    数字とか、成績とか結果にとらわれない生き方を教えてくれる優しい小説。

  • 2012.2.14

    ほかの花なら何本かないと淋しいけれど、ひまわりは一本だけでも堂々としているからね

    ぱんだもひまわりだいすき
    これ、使おう =͟͟͞͞ =͟͟͞͞ ヘ( ´Д`)ノ

    中身はないけどサクサク読み進められて◎

  • 自分の父親がオカマになったらどうするだろう(笑)

  • 名門中学に通う主人公の元から4年前に姿を消した父親が、母の出張中に突然オカマになって帰ってきた。

    題材はとても面白そうだったけど、家族とローンを捨てて出て行ったのに、その犠牲になった息子に対して懇々と自由を説く父になんだか違和感。

  • 高校生の頃を、思い出しました。
    「なんのために?」を考え始めたのって、高校生の頃だったなーって。
    勉強もそうだし、そもそもいい高校に入るってこともそうだし。
    でも、一生懸命も追い続けてる。
    アンバランスだったよなーと。

    親との関わり方についても、ものすごく考えたのは、私も高校生になってからだったな。
    周りがめんどくさいし、ひとりでもできるんじゃないか?とも思ったし。
    でも心細い。
    とにかくいろんなことにいちいち腹を立てて、いちいち傷ついてたなー。

    自分らしさってなんだろう?みたいなことを、ずーっと考えてた気もします。
    大人の事情とか、大人になることとか、そういうのも漠然と理解してるのに、10代であることを振りかざしてた感じ。
    「まだ、わからなくていい、まだ大人とは言えないんだから。」
    そんな感じ。

    チチが主人公の息子に、奈良の街を前に言う場面があるのですが。
    私の生まれ育った町も、今はただのド田舎なんだけど、昔は城があったとか、それなりに栄えてたとか聞いて、だーっと広がってる畑や田んぼの向こうに、当時の様子を透かして見ようとしたんですね。
    なんか良くわからないけど、腹立たしくもあったり、ただ感動したりと、チチと同じようなことを考えたのですよ。
    自分では上手く言えてなかったことを、代弁してもらった気持ちになりました。

    久しぶりに、降りる駅を乗り過ごしたんじゃないかとドキッとするくらい、夢中になれた本でした。

  • この手の本は苦手だったはずなのに…。
    思春期特有の、親に対する天邪鬼な感覚。
    性だったり、人生だったり、家族だったり、いろんなものが詰まってるのに、とても身近に感じました。

  • 失踪してしまったダメ親父がオカマになって帰ってくる。
    微妙な年頃の息子とのドタバタを通して、その生き様の何たるかを伝えていく、青春感動コメディー。

    オカマ親父を批判的に見ていた少年の心境変化の描写が予想よりも重厚で、かなり出来が良い。

    青春の甘酸っぱさとの折り合いも見事でサクサク読める。

    ただラストのあっけなさがちと残念。

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著者プロフィール

1960年奈良生まれ。

「2023年 『夏に、ネコをさがして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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