- Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198939953
作品紹介・あらすじ
森で暮らす小鬼は、弟を探して迷い込んだ少女・民と出会う。
過去見の術を使って弟がいた過去世を見せるが、その為に民は錯乱し、身内に『鬼の芽』を生じさせた。
鬼の芽は、破裂し、非道を働けば、地獄に落とされ、現世へ二度と戻れない。
だから小鬼は、生まれ変わる度に生じる鬼の芽を、千年にわたって、摘みとる業を自ら望んで背負うことに……。
人の心の機微を、気鋭の著者が描く、ファンタジー小説。
感想・レビュー・書評
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「無垢な心のままに罪を犯すと、ときに鬼の芽を生じる」
あかん!
鬼の芽ができるかも?
私!無垢な心持ってるし〜♡
その鬼の芽を摘むのに、現在、過去を奔走する小鬼たち、それには、
悲しい
悲しい
悲しい
出来事が…
しかし、鬼の芽を持った人が、人鬼になる時って、そら鬼にでも何にでもなってまうやろ!って状況やん!
最愛の人を殺されたり、何か無残な状況で鬼なる。
我を忘れるみたいな。
何か「大魔神」みたい。
(こんな古い映画、誰も知らん(^^;;)
鬼の芽を摘む小鬼がかわいそうで…
あんなに頑張ったのに、遂に力が…
でも、微かやけど光見えて良かったかな。
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おとぎ話かなと。
読み始めの感想はそんな感じ。
主な登場人物は小鬼・黒鬼・天女・そして民。
人間は、無垢な心のままに罪を犯すと「鬼の芽」を内に秘めてしまう。
それがいずれ人鬼にさせ身を滅ぼし災いのもとになってしまう。
過去を見せられる小鬼が力を使い、そんな人々に希望が持てるきっかけをあたえ芽を摘み取ってゆく。
前半の各章わかりやすいお話で章の最後に少しずつ全貌が明かされて、千年にも及ぶ小鬼と一人の童女「民」の物語が浮かびあがってくる。
このあたりから小鬼と民の切ない話になり救いがないような境遇に心を痛めてしまった。
最後、まだまだ長い旅になりそうではあったが、一縷の希望があるとはなんと強いことかと。
改めて人を想う気持ちに期限なんてないとおもわされた。 -
可愛らしい赤鬼と子供の表紙からは想像できない切なくなるお話。でも読み終わった後に温かな気持ちになれる。今は苦しくても前を向いて生きていこうと思えるいい本。小鬼と民が愛おしい。
いつか2人がまた会えますように。
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2024/03/24
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割り込んでしまって、失礼しました。
でも、楽しそうで思わずコメント入れました
(*´艸`)フフフッ♡
割り込んでしまって、失礼しました。
でも、楽しそうで思わずコメント入れました
(*´艸`)フフフッ♡
2024/03/24 -
2024/03/24
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「鬼の芽は、鬼ではなく人に宿る」
過去世を見せて、鬼の芽を集める小鬼と黒鬼の話が短編集のように綴られていく。
ファンタジーのような、昔話のような、可愛らしさと恐ろしさが混在して胸の中に流れ込んでくる。
その旅の元となった悲しい出来事と、その最後が分かった時に、静かに乳色の霧が立ち込めて幕を下ろしたように感じました。
各章の初めに語られる、言い伝えのような不思議な言葉が、重苦しいのだがとても良い。
購入して何年かごとに再読したい作品。 -
全てが小鬼と民の物語に繋がっていた。
「無垢な心のままに罪を犯すと、ときに鬼の芽を生じる」
無垢な心を持つものがなぜ罪を犯す?どうやって罪を?と考えながら読んでいたけれど、それがわかった後、小鬼と民の純粋でお互いを想う気持ちに、じんとくる。
小鬼の千年にも及ぶ旅の後、民の千年が始まり、最後はとても切ないけれど、希望もあり、温かい気持ちになれた。
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最初の方の物語は普通に昔話的な感じだなぁと思っていた。人の中にある暗い感情というものが人鬼となるというのは理解出来る。
ところが、最後の方になって全部が繋がった。
無垢な子鬼がたまたま出会った民の事を想い千年の時をかけて民を守ろうとした。その民も民を守った子鬼を見つけようと気の遠くなる年月をかけていると知ったら涙が止まらなくなった。 -
最初のうちは過去世見をテーマにした短編集かと思ってましたが、途中からどんどん壮大な物語になっていく。
決して単純なハッピーエンドで終わらせないところに余韻を感じさせる素敵な作品でした。 -
人の心に生ずる「鬼の芽」を集める小鬼が主人公。小鬼がとても可愛い。黒鬼のキャラも良い。意外と黒鬼と天女はいいコンビな気がするw
最初は小鬼の可愛さにほっこりしていたが、話が進むにつれて切なくなる。でも暗い話ではなく、読後感は良い。とても良かった。
西條奈加さんの本は「御師弥五郎」に続いて2作目。好みの作家さんな気がするので、他の作品も読みたい。 -
少女を救うため小鬼は千年の旅に出た。
300ページもない作品だけど、とっても濃い。
愛おしくて心が温かくなったり、切なさや感動で涙したり、様々な感情が押し寄せてくる。
読了後に最初から思い出してみると、小鬼たちの優しさがより沁みてくる。
とてもいい本に出会えたな。
しばらく余韻に浸りたい。 -
鬼の芽は鬼ではなく、人に巣食う。その鬼の芽が弾けてしまえば、それはもう人ではなく人鬼となる……鬼の芽を摘み取る小鬼の永い永い旅。
ただひたすらにひたむきに、ただひとつのために。
タイトルの意味がわかったとき、ラストの情景を思い浮かべたとき、胸が苦しくなる。それでもきっと民は永遠と変わらぬ時間を、小鬼が自分のためにしてくれたように、希望を捨てずに過ごしていくのだろうね。
ってか、ずーっと候補に入ってるんですけどね…w
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最近飛び込み過ぎて1Qさんが無くなりそう笑
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