- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198941178
感想・レビュー・書評
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神去村の時間の流れ方が好きだなぁ。勇気はずいぶん神去の人間になった。勇気と直紀の恋もおもしろく、ほほえましく、なつかしく、読ませてもらった。
一人称の語り口も、この物語の味わいだと思った。
「神去村では、道を歩けば声をかけられる。「名古屋では、だれにも見られていないんだ」と思うと、ものすごく清々した。同時に、なんとなく心細い気もした。変なもんだね。どこにいても、なにかが行きすぎだったり、たりなかったりするように感じられるなんて。」
「この村のひとたちは、百年後を見据えて山に木を植えつづけ、先祖が植えた木を切りつづけて、生きてきた。それは、笑ったり怒ったりしながら暮らす毎日を、自分たちと同じように、百年まえのひとたちも送っていたし、百年後のひとたちもきっと送るにちがいないと、信じているからだ。自分が死んでも、あとを生きるひとが幸せでありますように祈って、神去村のひとたちは山の手入れをしつづける。その信頼こそが、愛ってやつじゃないのかなあ。」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日常の話なんだけど凄く魅力的で
あったかい気持ちになれる。
まだまだこの先のストーリーに浸っていたくなる。
また気が向いたらこの話の続きを書いてほしいなあ -
『なあなあ日常』の続編を見かけたので、これは読まねばと。『日常』の方は非日常が日常な神去や林業が面白かったけど『夜話』はただの日常の話でした。後日譚という意味では楽しめました。
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神去村の人々がみんな優しい
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前作同様面白い。
130ページの、夜道の描写で、「闇が圧力となって、前方に立ちはだかる。」
153ページの、「空に浮かぶ雲の影が落ちて、山のところどころが、黒に近いほど濃い緑に染まってる様子」
景色や自然の情景を見たときに、私も様子を表す言葉を持っていたいと思う。 -
前作が面白かったので読みました。
コロナのためか、鬱々としてしまうことが多く、落ち込まない内容のものを探していたのですが、ばっちりでした。
主人公の若い男の子の語り口はかるいものの、山への愛情や村の人々としっかりと関わろう気持ちが感じられ、あたたかい気持ちになった。
なあなあの気持ちで、今をのりきりたい。 -
神去村で林業を始めた勇気くんの手記・第2弾。前作でも感じたとおり、“神去村綺譚”ともいうべき続編だった。繁ばあちゃんが語る「神去村神話」が白眉。ほかにも神去村の“なあなあ”な愛すべき人々、勇気と直紀の恋模様など盛り沢山だ。……にしてもこの作家、まだ数作しか読んでいないが、どれも驚くほど完成度が高いし、引き出しが多い。未読がいっぱいで、この先読むのが楽しみだ。
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神去村シリーズ第2弾。
林業のこと何も知らなかった勇気君が、仕事に恋に大奮闘。
明るいストーリー展開がいいね!