ビブリオバトルへ、ようこそ! (スプラッシュ・ストーリーズ 30)

著者 :
  • あかね書房
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本棚登録 : 305
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784251044303

感想・レビュー・書評

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  • 5.6年。一つ上の幸哉くんに恋心を抱く柚希は、同じ図書委員会の活動で、ビブリオバトルを通して本に出合い、読書活動の楽しさを知る。
    有名な作品がたくさん出てくるが長編やYAに近い児童書が多い。そして、個人的には図書委員が人気ないなんて大間違いと言いたい。活動は表も裏も忙しいけれど、その場はまた貴重な体験で楽しんでいるから、ビブリオバトルも楽しく大きく学校全体でゲームして欲しい。

  •  本をあまり読まなかった小学5年生の柚希は、運動会で知り合った6年生の上山幸哉に夢中。彼を追いかけて図書委員になり、読書も好きになった。卒業の時期が迫る3学期、広報活動の一環として図書委員たちはビブリオバトルをやってみることに。興味を持った柚希や幸哉は参加を表明するが、同じクラスの友達・瑠衣は乗り気ではないようで……。ビブリオバトルでチャンプ本を狙う柚希の、恋と友情と読書の物語。


     図書館本。
     ビブリオバトルが主題に見えるが、半分は柚希の恋愛、それも、妄想爆発!キャ~♡といった恋愛脳状態。幸哉くん>ビブリオバトルなので、あまり期待し過ぎてはいけない。同じ年頃の男子が読むにはちとキツそう。

     私はビブリオバトルに関しては完全にアンチ。(参加したことは全く無いが)
     そもそもチャンプ本を決めるってのが理解不能。勝ち負けじゃないとかやけに言ってるけど、“バトル”って付いてるわチャンプ本決めるわ、勝ち負け必至。どう考えてもプレゼン競争じゃん。実際、勝敗のみにこだわる人って結構いるし。
     読んでいない本の内容がわかるとか、知人の意外な推し本を知れるとか、そういうのは感想やレビューを読むなり、話を聞けば良い。バトル仕立てにする意味がわからない。
     ビブリオバトルでないと出来ないことは、スピーチくらい。それすらも作中にも出てきた「ブックトーク」で出来る。まあ、文章を読むのがまだ得意でない人、読書なんて堅苦しい、暗い、などと思っている人にアピール出来るかもしれんけど。

     んで、結局この本でビブリオバトルの魅力が伝わったかというと……う~ん、イマイチな気がする。柚希がずっと勝ちに行きたがっていたのが原因じゃなかろうか。作者も元々はあまり好きじゃなかったみたいだし。
     まあ、柚希の学校生活が充実していて楽しそうだからいいか。

     本書はA5版変形なのだそうだが、一般的なハードカバーに比べて横幅が広く、正方形に近く感じた。本を開くといやに横長に見える。
     本文ページでは上下の余白がやけに広く、見開きだと新聞の段組みか巻物のよう。慣れるまでは非常に読みにくかった。
     文字間隔からすると視覚に難のある方に配慮しているわけでもないし、構造が謎。こういう方が読みやすいの?

  • ビブリオバトルでは、発表の良し悪しが投票結果とは関係ないんだ、と強調されていたけど、そうかな?
    企業が、プレゼン力を養うために 研修に取り入れる位だから、むしろその発表が最重要なんじゃないかしら。

  • 「本が好きな小学生」に読んでもらいたい一冊。

    ビブリオバトルの楽しいところは「ノー原稿」だと思う。物語に登場する人物のように話すのははじめのうちは難しいだろうけど、必ずできるようになると思う。
    好きな本についてこうやってスピーチできたら、素晴らしいだろう。

  • 花月小学校の図書委員、5年の北原柚希(きたはらゆずき)は、6年生で憧れの上山幸哉(うえやまゆきや)くんに読書の楽しさを教えてもらい、図書委員の仕事もがんばっている。
    貸出が減ってきたことの対策で、図書委員会でビブリオバトルをやってみることになった。
    幸哉くんもバトラーとして参加するし、もちろん柚希もバトラーに立候補した。

    学校図書館には司書教諭の山口温子先生がはじめに説明してくれて、学校司書の新井希子先生も本の相談にのってくれたりしてくれる。

    でも親友の堀之内瑠衣(ほりのうちるい)はビブリオバトルのバトルというのにひっかかって不参加派。本で優劣を決めるバトルは嫌だと言う。
    他にも「参加しない」と言ったり、そもそも本が好きでもないと公言していた図書委員の子もいたが、希望者だけではじめてみたビブリオバトル。

    柚希はやるなら勝つ気持ちで本を選び、どんな事を言うか考える。バトラーには、絶対やらないだろうと思ってた子が参加したり、物語が好きな柚希も意外に読みたくなる本があったりする。

    チャンプになれなくても(そもそも選ばれるのは、みんなが読みたいと思った本であって人ではない)、楽しくやれた、次もやってみたいと思う。

    柚希の幸哉くんへの恋は失恋に終わるけど、そんな柚希をみて、瑠衣もビブリオバトルに興味をもつようになったり。

    まだビブリオバトルをやったことのない学校で、ビブリオバトルってこんなのだと知ってもらう紹介になるようにも使える本。
    作中で紹介されている本が多いので(しかももちろん結構、ちゃんと良書)一緒に紹介するもよし。
    あと、何気に『アカシア書店営業中!』の続編というか、同じ世界。

  • 小3姪ちゃんにお薦めされたので図書館で借りてきて読んだ。今の小学生ってこんなにませてるの!?っていうほうに驚きが(笑) ビブリオバトルしたい小3姪ちゃんはこれを読んで張り切ってる。図書館や本が大好きな姪のような子に読んでもらえると良いんでしょうが、本って読まない嫌いな人には苦痛でしかないから、なかなかお薦め出来ないし、お薦めを普段読まない人に聞かれても答えられないので、押し付けもよくないということをきちんと書いてほしいかも。

  • ビブリオバトルが知らない人にもその様子ややり方がわかりやすく描かれている。ブックトークとの違いや図書館だよりなど、図書館に詳しくない人にはおすすめ。

  • すごい…図書館(室)要素がこれでもかと盛り込まれている…。それでいてちゃんと楽しい…。
    図書委員、読み聞かせ、図書館だより、ブックトーク、POPに帯、製本までひそかに入っているのだ。
    そしてビブリオバトル!
    ううん、こういうの読むと気軽にやってみたくなっちゃうなあ。

著者プロフィール

熊本県に生まれ、東京に育つ。『フュージョン』でJBBY賞、『トーキョー・クロスロード』で坪田譲治文学賞を受賞。主な作品に『トーキョー・クロスロード』(第25回坪田穣治文学賞受賞)、『この川のむこうに君がいる』『with you』(ともに青少年読書感想文全国コンクール課題図書選出)、『石を抱くエイリアン』『南河国物語』『Mガールズ』ほか、「レガッタ! 」シリーズ、「ことづて屋」シリーズなどがある。

「2023年 『金曜日のあたしたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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