- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784251044785
作品紹介・あらすじ
「テツヨン」とよびあう仲良し4人組のムードメーカー、ダイキが引っ越すことに。変化を受け入れられない主人公トールは、おじいちゃんが残した言葉をきっかけに、見えていなかった「テツヨン」の内面に気づきはじめる……。オモテとウラの顔があることにはじめて気づいた怖さ。ウラガワをもつからこそ感じる人間らしい魅力……他人の心にふれるとまどいを、等身大の目線でみずみずしく描く。友情の変化がリアルな成長物語。
感想・レビュー・書評
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4.5年から。人にはオモテとウラがあることを、すっと落とし込めない気持ちを消化させてくれる作品。思い通りにならない日常のお話が長めに続くが、最後の巻き返しで急激に、それぞれのオモテウラの理解と、ウラも持つ人間らしい成長が描かれて納得する。
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大樹(ダイキ)、旬(シュン)、万千(マチ)、そしてぼく徹(トール)
幼稚園時代からつるんできた遊び仲間の“テツヨン(鉄の四人組)”
来年は四人いっしょに近くの市立中学に行くと決めていたけれど、大樹が引っ越すことになりすきま風がふきはじめる
表向きは友だちみたいな顔して、いざとなったら本当の友情はなにもなかった……
くずれていく固く結ばれていた“テツヨン”のきずな
「けどな、月には、こっちから見えないウラガワがあんだよ。ウサギのいねえ、ムスッとした顔のほうだ。けど、それも月なんだ。わかるか?」
死んだじいちゃんが残したことばをきっかけにみんなの心に気づきはじめたトールは、里帰りする大樹の歓迎会を計画するが……
《等身大の目線でみずみずしく描くリアルな成長物語》──帯の紹介文
著者は『アドリブ』で第60回日本児童文学者協会賞(2020年度)を受賞したイタリア在住の作家 佐藤まどか
6年生の表情にウラガワまで表現するイラストはさすがの佐藤真紀子
あかね書房“読書の時間”レーベルから、2021年5月刊
《中学年から高学年向けの創作読み物シリーズです。朝読などにも最適! ふしぎでワクワクするお話から、家族や友情のことまで、楽しくて心温まる物語と出会えます!》──“読書の時間”サイトの紹介文(既刊10冊)
月のウラガワを想像しながら読むのもまた楽し -
タイトルのトンジル、外国語なのかなと思っていたがなんてことはない豚汁のことであった。鉄の絆で結ばれた幼なじみ4人組のテツヨン。一人が転校することをきっかけにテツヨンは少しぎくしゃくしていく。ずっと小さな子供のころのままではいられない。大人になっていくにつれて関係は変わっていく。
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表と裏
子どもから大人に向かう年頃の戸惑い、
人って複雑で、だからこそおもしろいってことだけど、
そうだね、
戸惑いながら生きていく、何かが解決して
「よかった!よかった!」
って話じゃなくて、こんな感じだなあと。 -
幼稚園から続いている4人の友情は、小学校の卒業を前に危うくなった。ムードメーカーの大樹が大阪に引っ越すことになったことがきっかけだったけど、本当はもっと前からギクシャクしていた…?