髭(ひげ)とハイヒール~42男と23女の恋物語~ (MIU恋愛MAX COMICS)

  • 秋田書店
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784253137379

感想・レビュー・書評

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  • 『Hな少女漫画のつくり方 片桐くんと秘密のレッスン』に続き、この『髭とハイヒール~42男と23女の恋物語~』の感想も書いてみる
    こう言っちゃなんだが、LO、comicアンスリウム、X-EROSの作品に比べると、やっぱ、エロさの点では物足りなさは感じる
    ティーンズラブとしては、結構、過激なのかも知らんけど、勃起するまでには至らない
    しかし、私が成年漫画で重視しているのは、セックスそのものではなく、体で愛を確認する行為に至るまでの、心の交し合い、つまり、ストーリー展開だ
    ミナモト先生の作品は、まだ、感想を書いた2つしか読んでいないが、少なくとも、ストーリーの構成力は上記に挙げた成年漫画誌の上位ランカーに負けていないだろう
    内容がレイプやNTRでないのも、個人的にありがたい所。性癖は人それぞれで、他人がケチをつけられるものでないにしろ、やっぱ、強姦や寝取り系は読んでいて気分がいいものじゃない。もちろん、どっかの誰かさんみたいに、厳しく規制しろ、と言うつもりはない。需要があるのだから、それは評価したい
    ちょっと話がズレてしまったが、ミナモト先生のストーリーは女性だけでなく、男でも惹きこまれる。男と女が近づいていき、くっつき、幸せを全身で感じるまでの過程に、漫画的なリアリティがあり、読んでいて不快にならない
    歳の差や立場の差を越えた、純粋な恋愛が描かれている表題作「髭とハイヒール~42男と23女の恋物語~」は実に良かった。年齢差は一回り以上だが、本気で好きになったら、そんなコトは小さい、小さい
    42男こと岩門が、一度はヒロイン・友理奈の将来を慮って、冷ややかに突き放しながらも、自分の本当のキモチを偽れるほど器用でもなく、自分の立場が危うくなるのも構わずに、見合い会場に似合わぬ正装で飛び込んできて、親の前で堂々と求婚するくだりは、実にグッと来た。しかし、三船さん、とんだピエロ役にされちまったな。彼にもイイ出会いがあると良いが・・・
    次に印象的だったのが、ミナモト先生の作品の中で、唯一、高校生がメインである、「悪魔眼鏡」だった。タイトルこそ穏便じゃないが、これだけでも、この単行本を買った価値があった、と思える質の高さ。ドSだけど人の為に動ける風紀委員長と、心が純粋な典型的なドジッ娘って組み合わせ、弱いんだよ、私
    この台詞を引用に選んだのは、友理奈がぞっこん(死語か?)となった岩門のカッコ良さが、これでもかってくらい詰まっているから。やっぱ、四十二年の人生経験は伊達じゃない。環境ってのは、ただ待ってるだけじゃ変わらない。変えたいなら、自分から動き、動かさなきゃ、だ。変わらないように見えるのは、単なる思い違い。ちょっと勇気を出し、一歩前に出れば、「え、こんなもの!?」と拍子抜けしちゃうくらい、簡単に環境は変えられる。自分がどうしたいか、を考えた上で、しっかり周りと向き合って、恐れずに戦ってきたからこそのアドバイスだな

  • 何故か髭のハイヒール=コメディと勘違いして借りてしまった1冊(笑)短篇集。男性も女性も似たような顔だ(笑)

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