- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784255003146
作品紹介・あらすじ
85歳の老人に変装した若き工業デザイナーの3年間。ユニバーサルデザインの出発点となった衝撃のドキュメント。
感想・レビュー・書評
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ふと読みながら、あれわたしなんでこんな本借りたんだっけ?
と、思ってしまったものの、26歳の女の子が老人に化けて老人がどんなことで困っているかを調べるために三年間老人でいたっていう事実。これすごいよね。特殊メイクで、ホントに老人同士のような恋愛しそうになったり、友達になりそうになったり、イケメンに助けてもらったり、暴行受けて襲われたり、老人でいることの大変さを味わうパット。
すごいの一言、
そして、パットがいうには、わたしは中身が26歳でなんかあれば脱いで元に戻って解決できるけど、80歳のおばあちゃんはずーっとそのまま、もしくはもっともっと大変になると思うと、老人のため社会のためにはたまたわたしもいづれ来る未来のために老人の住みよい環境にすることは大切なことだと思う。
と、身をもってして若い26歳の一番輝く女性である3年を老人になって過ごしたパット。
老人の扱い、老人のときは邪険にさた文房具やさんに、26歳の姿で行ったらものすごい丁寧にされた。とか、動きがとろいってことでぶつかったりイライラしてる顔されるとか。さらには、元々若いころ老人にイライラした経験が本人もあるからこそ、仕方ないと諦める人が多いんだとか。
高齢化社会になる現在、日本も考えていかないと、、、と、思わされる老人小説でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
老人になるとはどんなことか。それをやってのけたのは26歳の若き工業デザイナーの女性。変装で85歳のおばあさんになったパットの目から見た世界とは。高齢者のパット、20代の若きパット。やってることは同じなのに扱われ方が全く違うことがある。若者にイライラされ、無視され、雑に扱われる。高齢者は、老いることは役に立たないのか。これから老いに向かう私たちは若者にそのように扱われるんだろうか…と暗い気持ちになる。
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若い娘さん(当時彼女は私より今のわかい)が老人として貴重な人生を使うことはとてつもなく難しいだろう。それをやったのが、パットムーア、デザイナーだ。
「自分を相手の立場においてみよ」
彼女は、老人にとってより生活しやすいものは何かを考えるうちに、「本当の老人のレッテルを張った生活」を経験したくなったのだ。
年寄りは、若者にとって時に厄介者であり、親切にすべき対象であり、「関係のない人」として扱われる、不平不満を言いながら暗い余生を送る人である。
実際、老人は時間がかかるし人に迷惑をかけると酷い扱いをされた経験も書かれている。これは、若者として気をつけなければいけない。誰かが言っていたように「老後は自分の行く道」だから。
しかし、この本を読むと、老後もそう悪くないと感じさせるところもある。年寄りのコミュニティの暖かさ、経験を重ねたからこそある老人の暖かさや強さ、明るさ。
この実験的な本はそうした「歳を取らないとわからないこと」を教えてくれる。
バリアフリーやノーマライゼーションを学ぶ前に、これを読むべきだろう。 -
先輩のおすすめ本。3年間特殊メイクで老人になりすまして生活したプロダクトデザイナーのお話。尊敬するしかない…ユニバーサルデザインが何なのか考えてしまう
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図書館本。老年学資料。