- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784255009407
感想・レビュー・書評
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文体がわかりやすい。高校生向けの講義。東大文学部教授
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「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」の加藤教授の第二弾。
リットン報告書、日独伊三国軍事同盟、日米交渉を題材にして、交渉という切り口で太平洋戦争に至る歴史を考察する。あの戦争は、軍に引きずられ、政府に弾圧され、マスコミに煽られて起きたのではない。拙いガバナンスでよろよろしながら選択して、国、国民諸共に陥ったのだ。視野の狭さと拙い意思決定には何度も嘆息した。
前回同様に高校生向けの講義という形式で、これがまたよい。大学の先生らしく、分かり易く背景を説く著者、驚くべき反射力と知性を示す高校生の共同作業で本書は出来上がっている。 -
16世紀半ばのポルトガル製の世界地図には、日本列島全体が沖縄を意味するポルトガル後で表記されていた。そして、琉球諸島の島の一つに日本という名前が当てられていた。
世界恐慌で大打撃を受けたのはイギリスで、日本はそれほど深刻ではなかった。
日本は倭国として隋と戦い、唐の時に日本を名乗って、前とは別の国です、心機一転国交を、というアクロバット外交をしts。
日独伊三国同盟は、アメリかが三国を攻撃した時に発動するもので、三国からアメリカを攻撃した時ははつどうされなかったが、ヒトラーはアメリかに宣戦布告した。
チャップリンは、独裁者のシーンを、ヒトラーがパリ入城した翌日にぱりで撮影した。
日独伊三国同盟は、太平洋諸島の権益をドイツに奪わせない趣旨も持っていた。
日米交渉での日本側にはカトリック関係者がいた。これはソ連に対抗する反共として。
南部仏印に侵略してアメリカが経済制裁をしたが、これはルーズベルトやハル国務長官が不在時に、対日強硬派が行ってしまった。 -
歴史を学ぶ醍醐味は、ある事態へと進んでゆく連鎖の要因を知ることであり、別の可能性を考えることで将来の糧とすることです。加藤先生の姿勢は常にそこにありますね。今回は、先の大戦の前に、交渉の機会が3度あり、そこでより良き道を選べなかった実情を明らかにします。リットン報告の対応は明らかに大局観の欠如だと思います。ただ、その後の2度の交渉機会というのは、開戦時期を後ろ倒しにすることはできても、既に米国にロックオンされていたのではないでしょうか?
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16/09/21。