変装: 私は三年間老人だった

  • 朝日出版社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255880426

作品紹介・あらすじ

26歳の新進工業デザイナー、パット・ムーアは、高齢化社会の現在、老人問題を研究するうえで、老人を実感するために、自ら顔も体も80歳を越えた老婦人に変身して、老人社会に"潜入"した。そこで体験した、さまざまな老人虐待、みじめな扱いなど、若い人が老人に対してどのような感情を持っているか、老人に変身してはじめて体験できることばかりであった。年寄りが疎外されない社会をつくるにはどうしたらよいか、この本が最後に訴え、答を出そうと試みているのは、この問題です。

感想・レビュー・書評

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  • 4-255-88042-5 263p 1988.12.15 7刷

  • 老人視点での物事の見方、ながれる時間の違いなどが良くわかる本でした。
    終盤の子供とのふれあい。善悪や差別は周囲からの影響で刷り込まれていくものなんだと、改めて認識させられました。
    アインシュタインの言葉を思い出しました。

  • 26歳の工業デザイナーが老人に変装し、老人の気持ちになって生活していく中で、様々な発見をしていくというお話。
    変装に伴う肌荒れや、みじめな扱いを受けることもある筆者が、老人に変装し続ける理由とは?
    老人の格好でいて、若者に襲われた筆者は身体、心ともに傷を負うが、その地域の老人の気持ちを本当の意味で理解できた、という。
    賃金をもらっているわけではないのに、あえて辛い環境に身を置く筆者の姿を目の当たりにして、私も仕事への考え方をあらためた。自分の目的や夢のためにはどんな辛いことも乗り越えられる強い心を持ちたい。

    さらには、1988年に著者がこの作品を書いた時点で高齢化社会への歩みが始まっており、著者もこのままでは衰退してしまうと示唆している。市場も高齢者に視点を当てたものにすべきで、ものづくりの根本から見直すことを提起している。
    私もこれからもしものづくりができるなら、こういった物事の根本から見て、先見の明を持って取り組んでいきたい。

  • 26歳の新進工業デザイナー、パット・ムーアは、高齢化社会の現在、老人問題を研究するうえで、老人を実感するために、自ら顔も体も80歳を越えた老婦人に変身して、老人社会に"潜入"した。***少し前にTVで有名になった人だったので思わず借りてしまった。読みやすく著者のやさしさが伝わってくる本。おじーちゃん、おばーちゃん孝行したくなった(ノ∀`*)

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著者プロフィール

共立女子大学名誉教授、エッセイスト

「2017年 『あしたも快晴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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