- Amazon.co.jp ・マンガ (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784257913092
感想・レビュー・書評
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25版 小ヤケ
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『ミモザ館でつかまえて』は、たしか週刊マーガレットに載っていた(実は別冊少女コミックに載っていたものと思っていたが、コミックスの掲載記録を見るとそうではなかった)のを読んだのが最初だと思う。初めて読んだ大島弓子の漫画だった。その当時、まだ実家に住んでいた私は、妹が買っていた少女漫画雑誌を読むとはなしに毎週(毎月)読んでいて、結構な少女漫画通になっていた。
その中でちょっと他の漫画と毛色が変わっているなと思い、事ある毎に思い出されるのがこの作品だった。
大島弓子の漫画は、週刊マーガレットに不定期に載っていて、いつしか掲載されるのを心待ちするようになった。
そんなわけで大島弓子が人気作家であることはずっと知らなかった。今みたいにインターネットがない時代で、メディアで少女漫画が取り上げられることのない時代である。
大島弓子の漫画は一見すると読みにくい。ふきだしの中のセリフが長いし、そのセリフを理解するのに時間がかかったりする。絵も、コミック向きではないような気がしていた。だから、それほど人気もないだろうと勝手に思っていた。自分だけがよさを理解しているみたいな優越感をもってたのを覚えている。
でも、そうではなかったのだと後に分かった。
漫画本のたぐいは引越しするたびに人にあげたり捨てたりすることが多いが、大島弓子のいくつかの漫画は手元において今でもときどき読み返すことがある。
私が持っている『ミモザ館でつかまえて』も何十年も前に出版されたコミックスで、引越しのたびに捨てられずに持っている数すくない漫画だ。 -
表題作冒頭のモノローグがいかにも大島弓子。
しかしまだ内容は荒いような。 -
やたらBowieの名が出てくる大島だが、亜麗は若き日のBowieのよう。亜麗が担任教師と共に送る日々がとても愛惜しい。自分の父親に‘How do you do?’と挨拶する彼に涙した。針をずらせよ、時計。