国際関係がよくわかる宗教の本 1

著者 :
  • 岩崎書店
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (47ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265065370

感想・レビュー・書評

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  • ユダヤ教の信者として育てられたイエスの教えがキリスト教徒なり、それら二つの宗教に影響を受けて成立したのがイスラム教。なので、経典や聖地が同じ。三つの宗教は兄弟ともいえる。
    しかし、これらの宗教は十字軍派遣やパレスチナ問題で幾度となく衝突を繰り返している。
    ヨーロッパで広まったキリスト教は、聖職者たちに権力を持たせてしまった。結果、ローマ法王や聖職者の権威を崇めるカトリックと、それに抗議するプロテスタントに分かれることになる。そして東ヨーロッパでは東方正教会が信仰されていった。

    ヨーロッパの国々がアジアに進出する際、キリスト教も同時に伝わっていった。支配する国の事情によって、カトリックだったりプロテスタントだったりして、それらの信仰は現在も受け継がれているものが多い。

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    宗教を学ぶときは、歴史と地理を一緒に勉強できる。
    キリスト教がどのように生まれ、ユダヤ教やイスラム教とどのように関係し、政治に利用されて分裂したり、他の国を侵略するときに信仰が広まっていく経緯を一気に知ることができた。すごいぜ池上さん。
    こういう本をもっと早く読んでいれば、世界史の授業を楽しんで受けられた気がする。

    人々に救いを与えるはずの宗教のために、とてつもない人々の命が犠牲になっているんだよな。矛盾を感じざるを得ない。
    ヨーロッパの国々のアジア進出、といってもそれは侵略であり、支配なわけであって、対等でないことがほとんどだった。

    何のための宗教なのか、ということを考える。
    人々の救済や生きるための教えとしての宗教ではなく、政治や軍事行動の正当化のために利用される宗教だとすれば、それほど悲しいものはない。

  • 池上さんの本はわかりやすいですね。
    キリスト教、興味深いです。
    ヨーロッパを旅するときにいくらか勉強したけれども、奥が深い!
    ただカソリックは、文化には非常に貢献していますね。キリスト教がわかれば、芸術も読みとける。そんなわけで、まだまだ勉強続けようと思います。

  • 現代の国際問題を知るためには、前提として宗教に関する知識が必要。それをとても効率よく吸収できる本。
    特にヨーロッパ方面の旅行の前には理解しておけばよかった。

  • 2014年3月7日

    表紙写真/吉田勝美(JICA)[左上]、カトリック中央協議会[右下]
    イラスト/米原伸宣
    デザイン/宮川敬子

  • 司書課程の実習、ブックトークで扱った。

    ヨーロッパにおけるキリスト教をわかりやすく解説してくれる本。写真や図がたくさんで楽しい。
    内容はキリスト教のものの見方考え方、ユダヤ教、イスラム教との関係、キリスト教に関係する争いと歴史など。

    ローマから始まり、十字軍、プロテスタント誕生、イギリスの宗教改革、ピューリタン、ヨーロッパの世界進出(大航海時代)までのキリスト教の広まる歴史を解説してくれるところが良い。
    あとクリスマスはイエスの誕生日ではないと書かれているところとか。
    クリスマスツリーはドイツ発祥とは知らんかったなー

    子ども向けだけど、ざっと知っておきたい大人にもおすすめだと思う

  • ブクログに登録していなかったけれど、
    前に読んだ池上彰氏の本の方が色々な宗教のことが書かれていて
    幅広く理解できたような気がします。
    こちらをすでに読んでいたからあまり感銘を受けなかったのかもしれません。

  • 値段は高いけど、それに見合った資料が掲載されています。全4巻を通しての索引は、大変うれしいところ。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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