ハーバードからの贈り物 (HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS)

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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270000359

感想・レビュー・書評

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  • 思わぬ掘り出しモノ。感動の一冊。
    大学(or会社)を卒業して、
    新たな一歩を踏み出すときに是非とも読んでもらいたい本。

    ハーバード・ビジネススクールでは学期末の最終講義で、
    教授が自らの体験に基づいた訓話を
    学生たちに聞かせるのが習慣となっている。
    この本は、そんな15人の教授たちの訓話をまとめたモノ。

    一つ一つの訓話はほんの10ページ程で
    すぐに読めてしまうのですが、
    豊富な経験に基づく教授たちの話が心の琴線に響いてきます。


  • ハーバードビジネススクールの教授たちは、学期最後の授業のラスト数分間、自らの体験をもとに知りうる限り最良のアドバイスについて話す伝統がある。

    その15篇を集めたのがこの一冊。

    各篇ともほんの数分で読める短さながら、さすがはリーダーシップのエキスパート達で、そのどれもが思わず引き込まれ、心揺さぶられる話ばかり。

    ぜひ、大学の講義室で講師の最終講義を聞いているつもりで、読んでみてください。
    必ず一つは刺さるメッセージがあると思います。



    下記、備忘録的メモ

    ◆ラシュモア山での問い
    『自分が周囲の人にどんな影響を与えるか』
    自分の成功を追い求めることに慣れたリーダーは、日常の小さな出会いで、相手にポジティブな影響を与えるチャンスを見逃しがち。
    『リーダーシップとは、他人にモチベーションを与えてやる気を起こさせ、チャンスを与えること』

    「パパは誰か生活を変えたことがある?」という娘の質問にハッとする。
    1、あなたの周りの人はあなたをどう認識しているか
    2、あなたの周りの人はあなたと関わった時、自分をどう認識するか(あなたが話している時、相手の内面に何が生じるか。)

    ★大きな紙に、朝起きてから夜寝るまでに、自分と関わりのある人たち全てを書き出す。
    1ヶ月間、それらの人々と関わった時間と関わり方の種類を記録に取る。
    関わってる時間と質を見直す。
    無言で「注目に値しない従業員だ」というメッセージを送っていなかったか?


    ◆剥製の鳥
    ・動物学の期末試験で出された問題は、「麻袋に覆われ、足だけ見えている鳥の特性を専門的に説明しろ」という無茶振りと思えるものだった。
    しかしこれは人生でもビジネスでも同じ。
    手に入る情報は常に限られ、状況は不確実で変化が激しい。勇気と自信、自分やパートナーへの信頼こそが大事。
    ・誤った決断を下すのを恐れ、大きなチャンスを逃してはいけない。
    ・雑音は無視し、大袈裟な喧伝には耳を貸さない。
    ・自らの情熱に耳を傾けて、内なる羅針盤を信じて、勇気を持って前に進む。


    ◆自分らしくあれ
    私人としての自分(自分は何者か)と職業人としての自分(何をする人間か)を区別する、微妙な一線を引く。
    ※仕事と私生活、ワークライフバランスの話ではない。時間的ではなく、アイデンティティのバランス


    ◆まずい食事と真実
    上級管理職になると、会社で実際に起きていることから遠ざけられ、影響力はあいまいになり、経営者としての力量も減じられる。
    また、高級な食事に慣れてしまい、勘違いして傲ってしまう。
    CEO病にかからないためには、家族や、遠慮会釈のない親しい友人と過ごすことが何より効果的。反対意見を躊躇わずに言ってくる同僚を大事にする。


    ◆同窓会
    リスクを取る冒険をする上での、3つの戦略とは、
    1、「自分が求める見返り」から仕事を選ぶ
    2、成功の意味をあまり狭くしない
    3、長期的展望をもつ
    0、バランス感覚を失わない。意固地に追い求めて惨めにならない。★自分で自分にタイムリミットを設ける。無駄なことに時間を費やさない。結果が出るのにどのくらい待つか、具体的年数を決めておく。できなかったら潔く身を引く。決して振り返らない。


    ◆完璧を求めるな
    長所や成功と同時に不完全さや弱さ、だらけた部分がある。
    「成功」と呼ばれるものがいかに一面的なものか。
    「リーダーと呼ばれる全ての人が、複雑で、聡明で、欠点もある、完全な人間だ」
    自分自身も、周囲の人も、欠点を含めてありのままを率直に見ることができなければ、健全な判断を下すのは難しい。


    ◆キャサリンヘップバーンと私
    まず二言三言、よく考え抜かれたフレーズを口にし、それによって場の主導権を握る。リーダーシップに欠かせない資質。

    ★しかし、聞き手の心を掴むのが大事と言えど、
    ・迎合したり、妙に低姿勢になって自分を歪めてはいけない
    ・自分のやり方で相手を引き寄せ、自分の「声」を聞いてもらう
    ・有名人の言葉を引用しても、自分以外の何かになろうとしてはいけない。あくまで自分自身の声であり続ける。


    ◆今という瞬間を生きよ
    『今、ここで体験していることには終わりがある。永遠ではない。だからこそ、今という瞬間を味わい、大事にしてほしい』
    完璧を目指すように駆り立てられているため、そうなれない時、自分に失望して、疲れ果ててしまう。
    自分で作り上げた成功の神話を実現できなかった時の挫折感は、時に破滅的な影響を及ぼす。


    ◆レース
    賢者は経験から学ぶが、真の賢者ら他人の経験から学ぶ
    人生の成功に必要な5箇条
    ・失望から立ち直る力。人生に逆らわない
    ・運。(人伝があるとか)
    ・リーダーシップの資質。大義や、他者への思いやりから行動する。
    ・公正さ。
    ・判断力。

  • ジャンル分けが難しい。ビジネス、啓発、哲学、ヒューマン…あらゆる要素が詰まった作品。

    邦題は「ハーバードからの贈り物」、原題(略)は「Remeber Who You are」。邦題は明らかに「ハーバード」という言葉で特定層の関心を惹いて、本書の売り上げ増を狙ったものだと推測できる。

    原題は本書名に相応しいネーミングであり、自分を知ることの大切さが随所に説かれている。

    自分を知るということの第一歩は何か。それは自分に正直になること。周囲が~と言っているから、一般常識が~だから…そんな言葉で自分を見失っていないか。

    優秀な人ほど、こうした言葉に左右されリスクを取れない。自分に正直になる。言うのは簡単だが実行するのは難しい。

    自分を知ること。そのために自分に正直になること。これがより良いキャリア、ひいては自分の人生を作るための第一歩。

  • ハーバードの教授陣が、授業の最後に語る話をまとめた本。
    「ハーバード」ってつけることで、高尚なイメージがつくだろうという出版社の意図が見えてイラっとするけど、原題は「Remember Who You Are」。
    言いたいことは要するに、「何のために仕事をするのか」「仕事をする上で持つべき視点・スタンスは何か」の2点。
    ありがちなリーダー論や仕事術的なものではなくて、どのように公人/私人として過ごすべきか、という視点に立脚しているので、適用範囲は広いと思う。
    個人的には「自分らしくあれ」が、一番印象に残った。

  • 自らの幸運を認識する。だから自分にはそれなりの責任があることを肝に銘じる。
    幸運が成功を生み、成功は義務を生む。他の人々の幸運を作り出すことで、自分が高みに到達することができる。
    ノブレスオブリージュに通じる考え方だと思う。

    部下の才能をフルに活かすリーダーになるためには、支配に頼ってはいけない。まずは任せる。

    リーダーシップとは他人にモチベーションを与えてやる気を起こさせ、チャンスを与えること。
    自分が周囲の人々にどんな影響を与え、その人の生活にどんな変化をもたらしたかを成功の尺度とする。

    周りの環境が変化しても、決してのぼせがあってはいけない。地に足をつけ、オープンであり続けることだ。

    ハーバード大学の教授からの講話をまとめたもの。いずれも深く考えるきっかけになるし、各所で似たような話を聞いたことがある。世の中の大事なことはいくつかに収れんするのかもしれない。
    一方で人を育てることがいかに重要かが分かる。

  • ハーバードの教授達の最後の授業を集めたもの。
    原題は「Remember Who You Are」
    子供の頃の両親からの教えや、強烈な体験が人生の支えになっているのかな、と思わされるものが多かった。

    特に心に残ったエピソードは、
    ・転落事故で、羊飼いの女性に命を助けられた話

    ・「パパは誰かの生活を変えたことがある?」という娘の問いから・・・あなたの周りの人はあなたをどう認識しているのか?あなたの周りの人はあなたとかかわった時、自分をどう認識するか?・・・あなたは周りの人々の生活にどんな影響を与えてきただろうか?

    ・(袋で隠された)剥製の鳥の期末試験。不十分なデータで重要な決断を下さなければならない中で、どのような結論を出すか。必要なのは自信と信頼。

    ・CEOになって、得られなくなるのが、まずい食事と真実。組織の最前線で働く人との接する機会を作ること。

    ・同窓会にはでないでおけ。比べてしまって、望まない人生を送るようになってしまうだけ。

    ・吹雪の中の電話での講演。聞き手を知り、心をつかむ。自分自身の「声」で話す。支えとなり一緒に笑ってくれる人を周りに置く。

    ・ハーバードのベーカー・スカラーに選ばれたが、自ら見落としと思われる部分を指摘した若者。

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  • "ハーバードビジネススクールの教授が学生に語る助言を集めたもの。
    私が共感したメッセージは
    「サラの物語」H・ケント・ボウエンさんが母親のエピソードを語り、ビジネスは数字だけではなく、それぞれに人生がある人たちと共に行う共同作業だということを忘れるなという教訓。
    「自分を見失わないで」キム・B・クラークさん
    こちらも父と母から受け継いだ教えを紹介していて、共感を覚える。
    いずれも、経験から語られる助言。"

  • 上司からプレゼントされて この本に出会いました。
    じぶんの経験からも最終講義は興味深いものだと思っていて(ハーバードのようなところの出身ではありません。笑)、しかもハーバードビジネススクールのものが、こんなすてきな表装の本になっているなんて。
    以来、私もときどきプレゼントしています。
    今 置かれているステージでは物足りないのでは、と思える、ただの啓発本のように思わずに読んでくれそうな後輩に贈っています。

  • 人生はインディ500


    ハーバード・ビジネススクールの教授陣が語る人生訓、15篇。ヒマラヤ登山中の転落事故で九死に一生を得、その後。。。部下のモチベーションを一瞬にして奪い去った上司。子供の素朴な質問が人生を変えた。期末試験の問題は麻袋に覆われた剥製の鳥。私人としての自分と会社員としての自分を区別せよ。白と黒の間には様々な色がある。卒業25年目まで同窓会には出るな。完璧を求めるな。今という貴重な瞬間を無駄にせず生きよ。人生はカーレース。

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