ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)

  • ランダムハウス講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270000700

感想・レビュー・書評

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  • 20180915
    競争が発生しているレッドオーシャンを避け、バリューイノベーションを起こしブルーオーシャンに向かうことが企業にとって大事であると説いた名著。
    構成としては、ブルーオーシャンを定義する戦略キャンバスの考え方、戦略キャンバスの境界線の引き方、戦略の策定、戦略の実行という章立てである。
    戦略を立てるとは競争をせずに価値を生み出すことである、と思考の転換が必要である。同じオーシャンでエクセレントカンパニーであり続けることは不可能であり、常にマーケットを分析し、イノベーション=変わり続けることが大事である。
    個人にとっても、常に自分を見直することで、自分にとっての価値とは何か、それを発揮・取得するための手段は何かを考え続けることが大事である。

    _____以下詳細______

    ブルーオーシャン戦略
    →組み合わせによる新規マーケットの創出
    ビジネスを生み出すに当たっての思考様式を身に付けたい

    バリューイノベーション
    =戦略
    ・コスト低下
    ・価値の上昇

    戦略キャンバス
    ・横軸=競争要因
    ・縦軸=高低
    ①メリハリ
    ②高い独自性
    ③訴求力のあるキャッチフレーズ

    4つのアクション
    ・増やす
    ・付け加える
    ・減らす
    ・取り除く

    アクションマトリックス

    どのように戦略キャンバスの境界線を引くか
    6つのパス
    ①代替産業に学ぶ
    ②業界内の他の戦略グループから学ぶ
    ③買い手グループに目を向ける
    ④補完財や補完サービスを見渡す
    ⑤機能志向と感性志向を切り替える
    ⑥将来を見通す

    戦略をビジュアル化する
    ①目を覚ます
    ②自分の目で現実を知る
    ③ビジュアルストラジーの見本市を開く
    ④新戦略をビジュアル化する

    正しい順序で戦略を考える
    ①買い手にとっての効用
    ②価格
    ③コスト
    ④実現への手立て

    組織面の4つのハードル
    ①意識のハードル
    ・現場を見せる
    ②経営資源のハードル
    ・資源の高低を分析
    ・資源のコンバート
    ③士気のハードル
    ・中心人物
    ・金魚鉢のマネジメント
    ・細分化
    ④政治的なハードル

    実行するための公正なプロセス
    ①関与 Engagement
    ②説明 Explanation
    ③明快な期待内容 Clarity of Expectation

  • ブルーオーシャンとはよく聞くが、この本がその用語を生み出した原因。
    ブルーオーシャンにたどり着くまでが大変なのだが、同時期にマイケルジャクソンの伝記を読んで、まさにスリラーのMVがブルーオーシャンを開拓した瞬間だったんだなと納得。
    そんな突飛なアイディアじゃなくても、ブルーオーシャンはある。
    自分のビジネスにも活かしたい。

  • 少々説教くさい翻訳の論調が気になりますが、豊富な実例紹介とブルーオーシャン戦略(競争のない市場への参入)を立案するための手法がふんだんに盛り込まれています。

    いくつかポイントを私なりの言葉で。
    1. ブルーオーシャンを切り開くには、同業他社や直接の競合製品ばかりをベンチマークしていてはいけない。一見競合していない業界や製品にも視野を広げながら、自社製品がどういう価値を提供しようとしているのかということを考える必要がある。
    2. ブルーオーシャンはあくまでも規模の最大化を目指すのがルール。市場のパイを広げることのできない既存顧客への固執は、他社のイノベーションによって既存顧客すら逃してしまうという可能性があるということを肝に命じなければならない。
    3. 例え素晴らしいブルーオーシャン戦略が描けたとしても、戦略家だけで自己満足・自己完結してしまってはいけない。トップから最前線の現場、もちろん顧客まで、皆がWin-Winの関係を共有する必要がある。
    4. ブルーオーシャンに革新的な技術は必ずしも必要ではない。潜在的なニーズ、根本的なニーズを見極めることが重要。(そのため、一度成功してしまうとイノベーションのジレンマに陥りやすい)
    5. 永遠のエクセレント・カンパニーは存在しない。戦略は常に見直す必要がある。

    ただ、個人的に期待していた事例紹介の記述が結構アッサリしていて、事例の件数自体は豊富なものの、どれも上辺だけを掴まされているようで消化不良でした。

  • 企業が生き残るために、現状の厳しい市場いわゆる「レッドオーシャン」の中で戦っていくのではなく
    競争者のいない新しい市場を作り出し、新しい価値市場を創り出していく。この市場を著者は「ブルーオ
    ーシャン」といい、ブルーオーシャンを生み出す為のノウハウが書かれている。
    当社の場合を見てみてもレッドオーシャンの中で価格競争をはじめ競合他社と血みどろの戦いを行ってい
    る。これでは企業はいずれ疲弊してしまい、勝つか負けるかが第一優先となってしまう。
    ブルーオーシャン戦略では、競争のない市場空間を切り開き、競争を無意味なものにして、新しい需要を
    掘り起こす。さらに価値を高めながらコストを押し下げる為に「差別化と低コスト」を追求していく。
    まさしくこの「ブルーオーシャン戦略」は今後のキーワードになりそうであり、フレームワークやノウハ
    ウを部内で共有していきたい。さらに熟読したい本である。

  • ①メリハリ ②高い独自性 ③キャッチフレーズのある「Value curve 価値曲線」を作るための4つのアクション:(+)増やす・付け加える(-)取り除く・減らす

  • これから起業を考えている方におすすめです。
    すでに会社を起こし、詰んでる方(私)
    も是非読まれるといいと思います。

  • 戦略分析ツールを用い具体的に成功している例示、分析している箇所はさんこうになった。ブルーオーシャンを阻む要因を意識し続ければブルーのままでいられるが、その後何十年とブルーのままでいられるかは時代の流れや環境を意識する必要がある。


    企業分析時のツールとして戦略分析ツールと、市場のルールを引き直すなどの観点を使うべき。

  • 2章 分析のためのツールとフレームワーク
    戦略キャンパス
    4つのアクション
    アクションマトリクス


    4章 細かい数字は忘れ、森を見る

    7章 組織面のハードルを乗り越える
    p199
    戦略実行にともなう組織面の4つのハードル
    ・意識のハードル(現状に浸りきった組織)
    ・経営資源のハードル(限られた経営資源)
    ・士気のハードル(やる気を失った従業員)
    ・政治的なハードル(強大な利害関係者からの抵抗)
    →ニューヨーク市交通局の事例を参考に

    8章 実行を見据えて戦略をたてる
    公正なプロセス
    →従業員の知性や感性を重んじる
    →信頼と熱心な関与
    →戦略の実行に進んで協力

    公正なプロセスの不在
    →従業員の知性や感性を軽視する
    →不信と憤り
    →戦略の実行を拒否

    2つの工場の事例をもとに説明

    9章 ブルーオーシャンの持続と刷新
    p245
    ブルーオーシャン戦略の模倣をはばむ障壁
    ・従来の理屈をもとに考えたのでは、バリューイノベーションは理解できない
    ・ブルーオーシャン戦略は、他者のブランドイメージとは相容れない可能性がある
    ・自然独占によって、2社目の参入が成り立たない場合が少なくない
    ・特許や法規制が模倣を防ぐ例がある
    ・バリューイノベーションを実現した企業は、規模の拡大を通してコスト優位性を築き、模倣者の参入意欲をくじく
    ・ネットワークの外部性が模倣をはばむ
    ・模倣を実践するには往々にして、業務オペレーション、社風、社内政治のあり方などを大幅に改める必要がある
    ・バリューイノベーションを成り遂げた企業は、ブランド人気が沸騰して顧客から高いロイヤルティを得るため、他者は模倣しづらくなる
    巻末資料A ブルーオーシャン創造の歴史的形態(具体的でわかりやすい)
    自動車産業
     フォード、GM、日本自動車
    コンピュータ産業
     IBM、DEL
    映画館産業
     単館、メガプレックス

  • ブルーオーシャンに行く為の戦略。

  • 3

  • 【選書者コメント】ブルー・オーシャン戦略という新しい用語に興味があり選びました。

  • 戦略キャンバスと価値曲線はもやーっと考えとったものを明示してもらえた気がした。

    たまに読み直してチェックさせてもらいたいと思える1冊でした。

  • 「既存の市場の中で限られたシェアを奪い合うのではなく、新たな市場をつくりだすことによって、より大きな利益を生み出す戦略」

    これをブルー・オーシャン戦略と呼ぶらしいです。

    水平思考を使って新しい経営戦略を打ち出しているところも凄いですが、本書の素晴らしいところは、ブルー・オーシャン戦略を発見するための分析フレームワークだけでなく、実践する際のフレームワークも提示しているところだと思います。このことに、著者がブルー・オーシャン戦略の価値を心から信じ、社会に浸透させようとしてることが表れています。

    従来の経営戦略は、既存の市場で競争相手を打ち負かすことが前提となっているので、新たな戦略が出たり、市場の状況が変化したりすれば、陳腐化しやすいですが、ブルー・オーシャン戦略は、競争相手のいない、新たな市場を作り出すことを目的としているので、いつの時代も普遍的に使えると思います。そういった意味でとても革新的な経営戦略だと感じました。

  • 競争が激しい「レッドオーシャン」ではなく、まだ見ぬ新たな市場を創造しよう。誰もまだ足を踏み入れていない、「ブルーオーシャン」へ。なぜブルーオーシャンに参入することが必要なのか、どうすれば参入できるのだろうか。
    -----
    <ビジネスマン向け>
    「差別化」の言い換えが「ブルーオーシャン」ではないかと思う。新しい考え方というよりは、旧来の考え方に新しい名前を付けたように感じた。もちろん差別化ができなければ企業は生き残っていけないだろうから、この考え方は不可欠。ただ、「差別化」ではいけない理由もないはず。「こういう見方もあるんだ」という参考にはなるかな。

  • 既存の業界や商圏から脱し、如何に独自性をつくるかは多くの企業の課題。


    シルクドソレイユからdocomoなど豊富な事例を元に解説されるので理解しやすい内容になっている。


    戦略の策定だけではなく、実践にあたり気をつけることなども書かれる。


    自分でビジネスを起こす人はもちろん、営業マンなども参考になる内容となっている。


    自分も自らの仕事に取り入れていきたい。

  • 数年前に初めて「エクセレントカンパニー」を読んだときの感覚がよみがえった。
    競争に巻き込まれないということは何となく分かっていたが、きっちりと説明されると納得できる。
    ブルーオーシャンというネーミングも何となくいい。
    文句無しの一冊だが、実践できるかどうかが問題である。

  • ただの氷山の一角トークで面白くなかった.
    必要条件にすぎないと思うんだけど.

  • 後付けしたのではないか?とうがった見方も出来なくはないが、基本思想には大いに納得する。
    常にブルーオーシャンであり続けることは不可能なため、探し当てた後に本質が問われると思う。また、見つけるための努力は続けたいと思う。

  • ブルー・オーシャン戦略の始祖的な本。若いときに読んだので、もう一度再読しておきたいな。

  • もはやレッドオーシャン

  • 戦略キャンバスのフレームワークはわかる。イエローテイルがブルーオーシャン戦略とは知らなかった。私は後半部分の従業員の意識の問題意識に興味を感じた。3つのEの必要性を考えるリーダーを目指したい。engagement, explanation,clarity of expectation

  • 現代のマーケティング理論をブルーオーシャン戦略とし、実例を参考に分かりやすく記載されている。

  • 実際にブルーオーシャン企業の仮説を立てて、ワークをした。
    UNIQLOをブルーオーシャンとして、比較対象にラルフローレンの価値曲線を書いてみる。
    項目は、価格の安さ、デザインの汎用性、ブランドとしての高級感、店員のサービス、包装の簡易さ、素材のプロモーションなどとした。
    完成した価値曲線はほぼ真逆。
    ラルフローレンを基準とすると、UNIQLOはほとんどが減らすものでそこで支出を抑えている。増やしたのはデザインの汎用性、付け加えたものとしては素材のプロモーション。
    そして、UNIQLOの成功は付け加えた素材のプロモーションにあると感じました。
    ヒートテックやエアリズム、本来インナーとして位置付けされているものにオリジナルのネーミングを付けたり、素材や機能性のアピールをしたり。
    毎年改良を重ねてブームではなく継続して売れる安定感のある商品にもなっており。
    類似品の発売もあるものの、UNIQLOを超えるものは出てきていない。
    よってUNIQLOはブルーオーシャン企業に当たるのではないか?

  • Not quite get the idea. Difficult to grasp and significantly vague arguments.

  • ブルーオーシャン戦略とは、何であるのかを事例を交えて、わかりやすく記載されており理解しやすい良書。

  • 今更ですが・・・ドロドロのレッド・オーシシャンから、いつかたどり着きたいもんです。

  • 思っていたより共感出来る内容でした。

  • じっくり読みたかったので時間がかかってしまった。

    既存の競争を供給側の固定概念だとし、そこ抜け出して新しい市場分野を切り開くという考え方に魅せられる。
    これを、他のレビューにあるような「当たり前のこと」だとか「後付けの理論」と片付けてしまうのは軽率に思う。

    商業界を見渡してみると血みどろのレッドオーシャンに溢れていし、社内でも既成の競争から抜け出せないアイデアだらけだと感じる。

    実例が多く分かりやすい。
    本当にどこかで、顧客視点によるバリューイノベーションを果たし、ブルーオーシャンに脱出したいと思う。

  • 企業がどうブルーオーシャンを開拓していくかというのはもちろんだけど、会社に依存しない働き方を考える上で「自分が切り開けるブルーオーシャンはどこなんだろう?」ととても考えさせられた。
    そして本の中に出てくる失敗事例を見て、なぜ自分のモチベーションが下がっているのかもちょっとわかった気がする、、、(笑)
    具体的な事例も多くて読んでてなるほどと思うことも多いし楽しい。

  • 昔のサーカスとシルクドゥソレイユの革新はわかりやすい事例であった

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著者プロフィール

W・チャン・キム(W. Chan Kim)
韓国出身。INSEADブルー・オーシャン戦略研究所(IBOSI)の共同ディレクター。主な著作に『ブルー・オーシャン戦略』、『ブルー・オーシャン・シフト』。
米ミシガン大教授などを経て現職。欧米、欧州連合(EU)諮問委員、世界経済フォーラムのフェローなどを務めており、“Thinkers 50”(世界で最も影響力のある経営思想家)の第2位に選ばれている。

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