動物という文化 (日髙敏隆選集 IV) (日高敏隆選集 4)
- 武田ランダムハウスジャパン (2008年3月20日発売)
本棚登録 : 15人
感想 : 1件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784270003145
作品紹介・あらすじ
動物の体の仕組みの多様さと環境適応の巧妙さを紹介しながら、動物界の全体像を描く。
感想・レビュー・書評
-
名著だ。動物のかたちと体の仕組みから生まれる生き方を、文化として捕らえたとき、何が見えてくるのか。例えば、クラゲやイソギンチャクが含まれる刺胞動物における文化とは、決してふわふわとして軟弱な根無し草のような意味合いではない。イソギンチャクは口があり肛門のない壷文化である。肛門がないとなにやら不便なような気がするが、その分、シンプルな体の仕組みは便利なことがあるのだ。単細胞生物から始まって、徐々に複雑な体制の動物を追って見ていくと、実に生き物には多様な「文化」が体のつくり(ボディプラン)によって生み出されていることが分かるし、ボディプランを飛び越える進化の不思議を感じさせる名著である。
詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示