- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784296104628
作品紹介・あらすじ
「バブル建築」とひとくくりにされ、見て見ぬふりされているポストモダン建築
話題作50件の現況をイラスト付きで熱くリポート。
■主な内容
【特別対談】
「社会との格闘が生んだ緊張感。これほど面白い時代はない」
隈研吾(建築家)×磯達雄(建築ジャーナリスト)
ポストモダンを輝かせた建築家10選
模索期1975~1982
懐霄館[親和銀行本店第3次増改築コンピュータ棟]
別子銅山記念館
今帰仁村中央公民館
千葉県立美術館
筑波新都市記念館
小牧市立図書館
角館町伝承館
金沢市立図書館
渋谷区立松濤美術館
名護市庁舎
弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館
釧路フィッシャーマンズワーフ MOO
新宿NSビル
赤坂プリンスホテル新館
兵庫県立歴史博物館
隆盛期1983~1989
つくばセンタービル
直島町役場
伊豆の長八美術館
釧路市立博物館
球泉洞森林館
世田谷美術館
盈進学園東野高等学校
織陣
ヤマトインターナショナル
石垣市民会館
東京都多摩動物公園昆虫生態館
龍神村民体育館
東京工業大学百年記念館
フィッシュダンス
兵庫県立こどもの館
アサヒビール吾妻橋ビル+吾妻橋ホール
湘南台文化センター
東京都葛西臨海水族園
爛熟期1990~1995
青山製図専門学校1号館
ジュールA
東京都庁舎
八代市立博物館 未来の森ミュージアム
M2
ホテル川久
高知県立坂本龍馬記念館
姫路文学館
石川県能登島ガラス美術館
アミューズメントコンプレックスH
梅田スカイビル
愛媛県総合科学博物館
秋田市立体育館
西海パールシー・センター
輝北天球館
感想・レビュー・書評
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【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/566631詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書でも繰り返し述べられているとおり、この時代の建築はその後の箱モノ行政批判に至る導火線の役割を果たしたものが多くある。確かにその過剰な装飾や形態操作、贅沢な仕上げはバブル期の経済の熱をそのまままとっているようにも見え、今振り返るとある種建築史における「あだ花」の様相を呈しているとも言える。ただ本書を読むと、今でも大切にメンテナンスされ(時に大幅な改変を加えられつつ)愛されながら使われている建物も多く、意外にも(?)時の審判に耐えていることがわかる。
どのように施工したのか想像できないほど複雑なカタチ、どうやって思いついた?と聞きたくなるカタチ…設計者だけでなく、施工者、職人さん、運営者まで生み出される時に加えられた熱量が忍ばれるような建物は、やはりそう簡単には消え去らないのだ。 -
基本的に掲載されている建物や内容は1版と変わらないが、歳月を経て、取り壊されたりしてなくなってしまった、などの現時点の状況が注記がされている。
1版を読んだのがだいぶ昔だったので、改めて読み直してみて、こんな建物も紹介されていたのか、とか、こういう見方をしていたのか、等と面白い。
近年、モダニズム建築は価値があるものと見直され、保存運動が盛んになっているけれど、確かにポストモダンの建築はどういうわけか価値を見出し保存する、という流れになりにくいよなあ、と思う。