家計簿からみる中国 今ほんとうの姿 (日経プレミアシリーズ)
- 日経BP 日本経済新聞出版 (2022年5月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784296113361
作品紹介・あらすじ
子供1人に4000万円、家を買うために偽装離婚…
中間層の家計事情から、激変する社会の光と闇に迫る。
100年に一度といわれるパンデミックに世界中が苦悩した。日本もそうだし、中国も同じだ。コロナ禍のもと、中国では多くの悲劇と、同時に幾多の希望も生まれていた。その「等身大の中国」は、我々に何を告げているのだろう。(「プロローグ」より)
急騰する住居費・教育費に、埋められない格差、
アイドルやペットに流れ出す個人資産、
巨大規模のおひとりさま経済に、押し寄せる高齢化の波……
3億人以上といわれる中国中間層の家計簿をひもとけば、
変化を続ける大国の、光と闇が見えてくる。
すさまじいスピードで変遷する国家のゆく先を家計事情から読む。
感想・レビュー・書評
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中国の姿はなかなか見えない。日本のメディアは、中国で起こっているニュースといえば、子供がどこかすき間にはさまったなど、どちらかと言うと中国を見下した内容が目立つ。
中国に対する感情が良くないので、日本人が好む内容を報道すればいいだろうと思っているのかな。
好むと好まざるとに関わらずGDP世界第2位で、世界に影響力を持つ国であることは、コロナ禍でサプライチェーンに影響が出たことではっきりしている。
中国人の今の姿を見ることができるのが今回の本だ。
「月光経済」に世界が注目しているそうだ。中国の中間層の中で25〜40歳に当たる人たちが中国経済を引っ張っている。
中国の中間層は日本の総人口に迫るほどの規模だ。
月光族の特徴は「常に流行を追い、食べたいものを食べ、最先端ファッションに見を包む。買いたいと思え買い、貯金などには目もくれない」だ。
その一方で競争社会についていくのがイヤになった人たちがいる。「寝そべり族」の出現だ。
一気に経済発展したので、問題が徐々に出るのではなく、ブワーっとでてくるところは中国だな。
秋の中国共産党大会までゼロコロナで行くつもりだろうが、どこでウイズコロナに転換するのかな。
中国共産党の政策は絶対正しいという「面子」にこだわっている、あるいはこだわらざるを得ないので、中間層の生き方にどのように影響するのか気になるなあ。 -
302-A
閲覧新書 -
中国といえば、「ゼロ」か「100」というイメージ。とにかく極端。格差も半端ない。
「一人っ子政策」の弊害もこれから出てくる。この国も安泰ではなさそうだ。 -
第1章 希望か恐怖か。中国人とコロナ
第2章 膨らむ中間層 約3億人の威力
中国中間層の規模
中国的・不思議な消費 月光経済
驚異のペット市場
第3章 「子供二人、人生崩壊」?
少子高齢化、そのとんでもないスピード
教育費の高騰
教育費・格差是正へ
第4章 「共同富裕」とファン経済
ファン経済・芸能人浄化大作戦
ユンディ・リ事件
第5章 家計簿が映し出す、中国の現実
第6章 「寝そべり」から「35歳前のFIRE」へ
第7章 すさまじき中国おひとりさま経済
第8章 新時代の「庶民の財布」
第9章 中国人的“愛し方”とは -
東2法経図・6F開架:B1/9/475/K