仮病の見抜きかた

著者 :
  • 金原出版
4.19
  • (9)
  • (7)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 109
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784307101974

作品紹介・あらすじ

「誰かが捨てた瞳の奥に色をみつける仕事がある」
●嘘を暴いた先に何があるのか。現役医師が放つ新ジャンルの医学書ノベル
仮病をはじめとした医療現場でみられる嘘や偽りについて叙述した10つのショートストーリー。
現役の新鋭医師が描く医学書でありながら小説という異色の作品。
医療現場をとりまく仮病と嘘と偽りに医師はどう立ち向かっているのか。
医学書でありながら小説という、まったく新しいタイプの解説書!

●エピソード「クロ」ほか、10篇の短編小説が織りなすリアル医療
突然の酷い腹痛を繰り返す「捨て猫のような眼」をした若者。
かつて暴走族・ブラックパンサーのメンバーだった彼は、その粗暴な風貌と振る舞いから周辺の病院のブラックリストに入れられてしまう。
多くの医師や看護師はその腹痛自体が嘘で、「仮病」ではないかと訝しんでいた。
そんな中、他院から半ば押し付けられるようにして、彼は「私」の外来を訪れる。
総合内科医である私は彼の話を聞き、ある一つの仮説を導き出す。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 現実に基づくフィクション。

    症状のうらにある患者の生活まで診る。看る。目。

  • タイトルから受ける印象とは異なり、冒頭にも書いてありますが、患者との向き合い方で、ズバッと解決するのではなく、こう全体的に包みこむような感じがとても読後感が良い本でした。

    心因性は、心因が大いに関与する内科的な身体疾患
    の後に「症状がなくなってしまったら困ってしまう事情があるかもしれないのだ」には、本当に唸ってしまった。

    最大級の皮肉とも書いてありましたが、患者の嘘を見抜いた所で即解決とはならないのが「仮病」の難しいところで、患者の嘘は見抜いていけないのである、という感覚の医師に診てもらえた患者は幸せだな、と思いました。

    医療に関連した職業の人だけでなく、むしろ一般の方に読んで欲しいと思います。

  • 同じ臨床医として、示唆に富む症例が多い
    最後の症例が特に印象的だった
    ダウン症候群に限らず、何らかの障害を抱えた児と家族の絆が強いというのは確かに印象としてある
    良い意味でも、時に悪い意味でも関係が近い
    (乱暴な物言いかもしれないが)障害があることで、ある意味で他の雑多なあれこれが徐々に取り除かれ、ピュアな関係になりやすいのだろうか

  • 自室に置いておきたい本だ。

    結局、医師がすることは診断を下すことそのものにはない。
    患者の悩みを見抜いて快方へ導くことである。

    というのがこの本の趣旨であったと思う。
    そのとっかかりとして頻回したのが「ゲシュタルト」という概念である。断片ではなく総体を見ること。

  • 仮病なんかない、とまでは言わないけど、突き詰めていけば、病名はあくまで病名で…みたいな禅問答というか、哲学的な問題に、ある程度の指針が示されるかのような良書。レアな病気の病態紹介としても、物語形式で分かり易くて面白かった。直接的に間接的に、生活環境や人間関係が、少なからず病態の形成に寄与しているのも興味深い。病は気から。医療従事者のみならず、病名がつかずに悩んだ経験があるなら、とりあえず一読の価値はあり。

  • 2階開架書架:W783/KUN:3410164212
    https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/webopac/BB50281622

  • 無知と疾病利得、身体と精神 リアルモヤモヤ臨床。医者のスタンスは事態好転し得ると。

全22件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

國松 淳和(医療法人社団永生会 南多摩病院 総合内科・膠原病内科)

「2020年 『コロナのせいにしてみよう。シャムズの話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

國松淳和の作品

仮病の見抜きかたを本棚に登録しているひと

ツイートする
×