- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309010410
感想・レビュー・書評
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自分っていったい何という生涯の問いを物理に求めたり、仏教に求めたりしても真の答えはみつからない。ただ言えるのは答えのみつかる方向性だけだ。研ぎ澄まされた感受性が活きていたこの頃に書かれた“Mの世界”が一番良かったかな。
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この本を購入したのは、大学1年生の時
年は、著者が描いた世代と同じくらいだったのではないかと思う。
著者の自伝的エッセイ
高校生時代に、1年、東京拒否をした経験を持つ著者、
当時を振り返りながら、その時の、想い、感情、状況、孤独とやりきれなさを書き下ろした1冊
自分の高校生時代を思い出しながら、考えながら読んだ1冊 -
著者は17歳のころ、高校を一年間休学し、処女作を書き上げた。その頃どっぷりと浸かった読書生活の中で得たものについて、非常に読みやすく書き綴っている。それはタイトルと同じ年頃の読者を想定してのことか。
パスカル、キルケゴール、イエス・キリスト、釈迦といった思想的なものから、ドストエフスキー、梶井基次郎、埴谷雄高の物語へ。 -
三田誠広さんは、高二の夏休み明けに、学校に行けなくなりました。しかし、1年後に、復学できました。その時の事情を、詳しく赤裸々に語ってくれています。
https://www.honzuki.jp/book/310541/review/280234/ -
三田誠広さんの『僕って何?』が芥川賞を受賞したのは私が大学の時だった。それ以来,ほとんど彼の本を読んでいなかったが,『十七歳で考えたこと』というタイトルにひかれて読んでみた。
彼は高校時代一年間学校を休んだ。今でいう不登校だ。彼は文学の世界にのめり込み,本を読んで読んで読みあさった。ドストエフスキー・ツルゲーネフ・キュルケゴール・パスカル・・・。彼は文学ばかりでなく哲学書も耽読していった。
十七歳の頃,自分も不安定だった。いつも「いかに生きるか」ということと「恋愛」や「友情」について悩み,苦悶していた。だからこそ,音楽や文学そして哲学にのめりこんでいった。レベルは全然ちかうけど・・・。今,あの頃読んだ本を読めと言われてもたぶん読めないだろう。『三太郎の日記』『ジャン・クリストフ』(ロマン・ロラン),亀井勝一郎,柴田翔,福永武彦。三田さんの言うとおり,わらをもつかむ思いで本を読んでいたから,読めたんだろう。
三田さんは,一度も話したことのない女の子からもらった「帰ってきて」というバースデーカードがきっかけで復学した。その人こそ,高校の入学式の時,一目惚れした人であり,今の奥さんだという。劇的な出会いってあるんだなあ。それに比べて・・・。いや比べてはいけない。 -
読み始めてすぐに、良書であることを知る。
感触というか直感というか、どんどんはまる感じがびしばし。
こういう本と出会うのは久しぶりです。