- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309018843
作品紹介・あらすじ
夜の学校をのぞいてごらん。今夜も少年たちが夜空に星をぬいつけているよ。ラストを含め大幅改稿!あの『少年アリス』が改造され生まれ変わった。
感想・レビュー・書評
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オリジナル版より描写が具象的に、文章が平易になってる気がする。
使われてる語彙も意識して「長野まゆみ作品らしい」ものを盛り込んでるような印象で、綺麗な装丁や最後の言葉辞典も含めてセルフパロディ的な意図が強い一冊なのかなと思った。
大きく変更されたラストにはびっくりだけど、一度発表された物語にこうやって大胆なアレンジを加えるのはまさに「改造版」って感じの面白さだし、宮沢賢治の作品が改稿を積み重ねていったのと似たものも感じる。
だいぶ印象変わったとはいえ、物語の素晴らしさは健在。
この改造版から長野まゆみ作品に触れても充分楽しめる名作です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長野まゆみ作品初読了。言葉のひとつひとつが美しい。自分にもっと想像力があったらなあと思う。小学生や中学生の頃読んでいたらどんな世界が頭のなかに広がっていただろう?
夜の学校という設定は大人になった今でもわくわくするところがある。
ソーダ水に浮かんだ月の描写が印象的だった。 -
読み始めた頃はファンタジー感強くて苦手かも…と思ったけど読み終わると独特の世界観があっておもしろかった。
他の作品も読んでみたいかも。 -
装丁に挿絵、飾り文字などがとても可愛い。飾っておきたいくらい。
物語は、原作?よりも読みやすく、違いを探しながら読むのも楽しかったです。転校生の存在が気になる…。 -
結末や細部がかなり変わっていたけど面白かった。
何より装丁や挿絵がすごく可愛い!
最後の少年は何も関係ないクロツグミが人にされて、アリスはただ記憶を消されただけっていう解釈でいいのかな -
短くて読みやすい。
色々な植物の名前が出てきて情景を思い浮かべやすい。
最後に出てくる男の子で少し余韻が残るところも良かった。
緩く読むにはちょうどいい。 -
面白かった。軽く読み始めたけど、引き込まれて一気に読み終えた。
風景の描写や、少年達の成長が素敵なファンタジー☆ -
長野まゆみさんの著作は中学生のときどっぷりハマって読み漁った時期があり、特にデビュー作である『少年アリス』には思い入れがあります。
懐古と憧憬が相まって、自分にとって大切な一冊。
改造版ということで、装丁も随分と凝った仕上がりになっており、ぜひ本棚に納めたい…!と思って購入し、懐かしく読みました。
アリスと蜜蜂、二人の少年の一夜の冒険が美しい描写と耽美な筆致で描かれています。
改めて大好きな本だなあと思いました。