- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309025186
感想・レビュー・書評
-
タイトル通りの、アラサー独女の家探しかと思いきや、あさ美さんとその周りの人物を各章で主人公にした「棲み家」にまつわる小説でした。
元銀行員で場末キャバのNO1、あさ美さんのマンション探しの章よりも、お母さんの実家に住み着いたホームレス幼馴染みとゴミ屋敷作っちゃった蓬莱さんの話とか、中途に高級感ある住宅街に引っ越して、余裕無くしたお母さんと家出した子供達の話とか、人情味あってすごくよかった( ^ω^ )
微妙に地域名変えてるけど、これ横浜市が舞台なんですよね。湾岸地域はみなとみらい、キャバがあるのは伊勢崎長者町、お母さんの実家は白楽とかあたりで、高級住宅地は青葉区か都筑区とかの方かなぁー、、なんて当て込んで読むと面白かったです。
所々で現代の問題が浮き彫りになるのも興味を惹きます。保育園の建築問題とか、リアルです。
子供のいるお母さん達や、これから産みたい人には切実だけど、もぅ子供がいないの確定してる世代や、独身も多い地域だと理解を得られないのも事実。
マナーの問題もありますしね(´・ω・`)
少子化の今、子供のいない中年や孫のいない老人が増えて、子供への理解ってますます無くなるだろうし、そうすると子供産まないしで、ひたすら負の連鎖。。。
章の終わりでは、保育園のどまん前のお家が賛成に転ぼうと決意するところで終わるので、なんだかワクワクしました。
最終的にどの章の主人公達もハッピーな感じで終わるので、中心であるあさ美さんには元彼なんぞ断ち切って、三枝さんに付いてって欲しいものです。
湾岸のタワマンから一転、田舎暮らしですけど。
自分の立ち方とか、夫婦のあり方とか、他人との繋がり方とか、棲み家を通して考えたくなるような小説です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった。あさ美の周りの人たちのお話で、世間は狭いものなのかもと思えた。最終的にはみんなハッピーエンドの予感で心が温まるお話でした。
-
思ったより、家探ししていないかな。
連作短編なので、登場人物が繋がっていく所は楽しい。
子連れでキャバクラに出勤する瞳にイライラした。特に人に何とかしてもらおうとしている所が。瞳がキャバクラで働く経緯の章を読んでも、応援する気にはなれなかった。
あさ美の章の終わり方も、あさ美らしくない気がしてスッキリしなかった。
それにあさ美のお父さんが個性的なのに、そうなった経緯とかも、あまり深掘りされずに残念。 -
都心から少し離れた町が舞台の群像劇。
それぞれが理想とする「家」を求めて模索するが心安らげるところこそが落ち着くべき栖であることに気づいていくというストーリー。
凝った人物設定でも楽しめた。 -
最後にあ!!繋がってる!ってなってすごい面白かった。
-
最初短編集かと思っていたが、繋がっていた。なかなか楽しく読めた。
-
図書館で借りたもの。
タワーマンションに惹かれる32歳のキャバ嬢あさ美、ゴミ屋敷で暮らすおばあちゃん、シェアハウスで出会った譲二と唯…。高齢化や待機児童など、様々な問題の中で生きる人々が織りなす、住居と人生をめぐる連作長編。
初読みの作家さん。
家ってその人の基盤になるところだから大事だよね。
それぞれに良さや悪さがあったり。
ひと言言えるのは、「見栄を張りすぎたらいけない」。 -
この作家さんの人物・物語の組み立て方に慣れて来た
タイトルに偽りありで、自分探し中心
家なんて探しておらん・・・もう少しの作家さん -
家ね〜。欲しい人は欲しいのかも。
無理せず身の丈にあった物件であれば、安心できるものになるのかもしれないけれど、背伸びすると途端に生活が苦しくなりそうだわ。
家にまつわるあれこれに、なるほどと読む。
あたしは、住めるところがあって何よりって感じで今後も過ごすことにする。持ち家なんていらないや。