ヨコハマメリー:かつて白化粧の老娼婦がいた

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309025933

感想・レビュー・書評

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  • 子どものころ、メリーさんを横浜駅西口で見たなあ。
    メリーさんといえば伊勢佐木町というイメージがあったから、西口で見たのは記憶違いだと思ってたけど、西口も縄張りだったんだなあ。
    しかしこうして読んでいると、いわゆる”横浜”というのは中区や西区のことなんだなあとつくづく思う。

  • 今は商業地として反映しているヨコハマにかつてメリーさんという娼婦がいた
    私も何度か遭遇して驚いた事がある そんなメリーさんを受け入れたヨコハマが世代が変わりメリーさんを排除する街になっていく
    晩年娼婦としての商売はニーズがなくなりGMビルのエレベーターガールとしてチップをもらいながらの生活はどれだけのものだったのだろう 胸が痛くなる
    最後は弟さんが老人ホームに入れるなど穏やかな人生の終焉だったことにホッとする

  • その時代であったからこそ
    生れ出た人がいる
    その時代のその町であったからこそ
    人々の記憶に鮮明に残った人がいる
    その時代のその町のその人たちがいたからこそ
    その時代の雰囲気を伝えることができる

    一人の伝説上の娼婦の足取りを追うことによって
    戦後の混乱期の場末の記憶が
    浮かび上がってくる

    丁寧な取材と粘り強い思いに裏打ちされた
    戦後史の大きな事実の一つがここにある

著者プロフィール

1975年神奈川県生まれ。97年に松竹大船撮影所に入る。99年に北京電影学院で映画演出とドキュメンタリーを学び、帰国後、李纓監督の『味』で助監督。監督作品に『ヨコハマメリー』、『禅と骨』がある。

「2020年 『ヨコハマメリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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