- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309272221
作品紹介・あらすじ
リリシズム、崇高、繊細、数々の言葉が冠されるジャズ・ピアニストの真実を探り、もうひとつのエヴァンス像を描き出す。ユーモア、耽美、静謐、作品と共鳴する生涯を、魅惑する文章で綴った改訂版。
感想・レビュー・書評
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美しくも哀しいビル・エヴァンス。淡々とした文章がその哀しみを強調している。心が痛くなる本。
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僕は若い頃はマイルスの信奉者でイケイケジャズが好きだったので白いリリシズムは理解できなかった.最近になって聴きなおす機会ができて...昔はものを思わざりけり..ジムホールとの作品などにもっと触れて欲しかった.
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ビル・エヴァンスがユーモラスな人物だったというのがまず驚き。
そしてビル・エヴァンスがこの一冊にすっぽりおさまってしまったことも驚き。 -
ビルエヴァンスの人柄というか、人間くさいところがよくわかる。当時のジャス事情やミュージシャンの横のつながり、レコード会社との契約など知らないことが多かったので知識として学べた。
ただ、文章の書き方が単調すぎて流れがつかみにくい印象だった。 -
理想と現実とのギャップに翻弄されながらも、文字通りその生涯を「芸術」のために捧げた孤高の音楽家ビル・エヴァンス。
その苦悩に満ちた人生を、さまざまなかたちで彼に関わった人間たちの証言を引き合いに出しながら、ときに大胆な推理も交えつつ描いた評伝。読みながら、まるでテレビのドキュメンタリーでも観ているかのように鮮明なイメージを結んでゆく構成のおもしろさは、きっと著者の手腕によるところも大きいのだろう。
全幅の信頼を寄せていたベース奏者スコット・ラファロが不慮の事故により突然この世を去って以降、ビル・エヴァンスはソロ以外で「I Loves You,PORGY」を演奏することがほとんどなくなった。その「理由」は…… と言ってポール・モチアンが明かすエピソードは、その真相はともかく、哀しく、そして美しい。