ホームドラマ (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
2.88
  • (4)
  • (12)
  • (47)
  • (25)
  • (3)
本棚登録 : 208
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309408156

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この「ホームドラマ」という小説は、一見幸せな家庭の中に潜む狂気を描いた4つの短編を収録している。

    そしてその中の一遍である「団欒」の、まさに主人公がマスオさんなのだ。



    この「団欒」に登場する中年男性は、妻の実家に同居している。

    頑固ですぐにカミナリを落とす義父、何を考えているのかわからない義母、自分勝手でマイペースな妻。

    生意気で抜けている義弟、空気の読めない優等生の義妹、可愛くない飼い猫・・こんな中での同居生活。

    そしてこの小説に登場するマスオさんらしき人物は、陰で猫(タマ)を虐待し、ウキエさんをいやらしい目で見たりするのだ(笑)



    まあここまでくると極端だけど、必ずしもマスオさんは「いい人」というわけじゃない・・という別の人間の一面。

    そして世の中はきれいごとだけではない。表向きの平穏は、誰かの努力で成り立っているものだ・・という現実味が伝わってくる。


全38件中 31 - 38件を表示

著者プロフィール

1998年作家デビュー。2003年『忘れ雪』が大ベストセラーとなる。『ある愛の詩』『あなたに逢えてよかった』と続く“純恋小説”という新ジャンルを打ち立て、話題となる。著書に『動物記』『ブルーバレンタイン』など多数。近年、『虹の橋から来た犬』がスマッシュヒットとなる。

「2023年 『なごり雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新堂冬樹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×