作品紹介・あらすじ
獣もヒトも求愛するときの瞳は、特別な光を放つ。見えますか、僕の瞳。ふたりで海に行っても、もんじゃ焼きを食べても、眠っても、深く深く共鳴することができる、心のシンクロ率の高い僕たち。だから、いっしょにレートーコに入ろう。歌人にしてエッセイの名手、穂村弘が贈る、甘美で危険な純愛凍結詩集。
感想・レビュー・書評
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「あのとき売った本、売れた本」で紹介されてて、気になったので購入。
不思議な感覚の詩集だった。
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なんかちょっとよく分からなかったけど、これもまさしくほむほむワールド。
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素直だから読みながらキモって声に出したよ 好きです
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ほむほむの詩集。
ちょっとおかしい感じが好きです。
恋愛ってこんなちょっと過剰でおかしくなる事だよなぁと思い出したりしました。
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P110もんじゃやき
p114ゆめ
P122手を止めて
あとがき
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のどぼとけを食べてしまいたい衝動。
わたしはそのひとに惚れていることを自覚する瞬間。
はたまた、手のほくろがたまらなく愛おしく見えるとか。
じゃあ恋を失って見るはどんな世界か?
今を代表する歌人、
穂村弘さんが描く終わってしまった慕情。
これって性別が違うからわかんないのかな?
というくらい共感しにくい失恋ワールド。
エッチなのも、グロテスクなのも
受け入れ態勢バッチリ❤なわたしですが、
それでもわかんない。
そっか、そうよね、全部わかったらつまんないよね。
わかんないからおもしろい。
詩ってきっとそういうもの。
噛んで噛んで味わうもの。
でもきっと、超訳すると「きみの全部が欲しい」ってことよね。
もうのどぼとけが食べられないとか、
食べたくもないと思うことが、わたしの恋の終焉。
好きなひとが先に死んでしまったら、
お骨をダイヤモンドにして
「ピアスにするんだい」と思うわたしもグロテスクなのだろうか。
見つめてくれる甘い瞳孔を失って、
奈落の底に落ちる日々、だいっきらい。
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待て、これは、ほんとうに、ものすごいコーヒー味だぞ
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歌人、穂村弘の優れた恋愛詩集。
お気に入りは「獣姦爆撃機」。
男性の抑えがたい性衝動が「獣姦」の語の繰り返しでもってあらわされリズミカル。ただ、この凶暴な衝動は恋人には向けられることがない。最後の「君の寝顔を見に行きがてら」。生理的欲求である性衝動と対比させ、恋愛感情を鮮やかに映し出す。
著者プロフィール
穂村 弘(ほむら・ひろし):1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌にとどまることなく、エッセイや評論、絵本、翻訳など広く活躍中。著書に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』、『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『絶叫委員会』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』『短歌のガチャポン』など多数。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、2018年、歌集『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。
「2023年 『彗星交叉点』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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