- Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309415871
感想・レビュー・書評
-
短編集。ユーモラスな日常系かと思いきやいつの間にか不思議な世界へ。不協和音と叫び声が聞こえそうな『ニイタカヤマノボレ』不気味さを最後確信する『忘れられたワルツ』の二作品は強烈。『NR』『神と増田喜十郎』も不穏ながら滑稽。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サルトルの「嘔吐」に似たカタルシスがどこかにあるのではないかと思うけど、それを読み取るほどの能は私にはなかったようだ。残念。
-
図書館で手に取りって冒頭の「恋愛雑用論」に目を通し、そのまま最後まで読んでしまった。
いろいろな雑用?でとっ散らかった自分を整理しようと図書館の閲覧室を訪ねたのだが、やることが増えてしまった… -
大好きな伊坂幸太郎さんが誉めていた作品ということで、借りてみました。
初めて読む作家さんです。
レビューが高いので、私の読解力が低いのかしらと、些かショックを受けていますが、受け入れられないものは、仕方ないですよね。
前半の短編は面白いな、と思いながら読めたのですが、徐々に、技巧を凝らした文章だけが上滑りし、一体何を感じ取ればいいのか、ちんぷんかんぷんに。
芥川賞受賞作品とか、芥川賞受賞作家さんとは、相性が良くないみたいです。
2015年17冊目。 -
おもしろかった。絲山さんの本に出てくるひとの、冷めた感じと、それだけでないところの共存度合いが、自分の感覚と合う。
-
絲山秋子2013年に発表した短編集。東日本大震災直後、どう動いていいか迷っていた表現者が少なくなかったなか、この7編はとても頼もしい。日本には絲山秋子がいる!‥‥そんな気にまでさせられた。
-
全体的にざわざわ不安を暴き立てる感じでその先がなくてあんまり好みではないのだが、最後の「神と増田喜十郎」の文章はすごいなと思った。
-
読み易かったけれど、「?」で置き去りにされた短編が半分くらい。出てくる人の考え方の中には、「もやもやが明文化されてすっきり」と感じたものも多々ありました。
-
「ふつう」が奪われてしまったその後の物語。みな何気ない日常を生きながら、その真ん中にはぽっかりとした消失がある。静けさの中に力強さと飄々とした静かな寂しさが漂う世界になぜだかするすると引き込まれてしまう。
登場人物のそれぞれにもつおかしみがなんとも言えずいとおしい。 -
一言で言うなら、トラウマ、って感じの話。
みんなおかしくて、でも、そのおかしさがないと成り立たない精神状態で、、、みたいな、
忘れられたっていうのは、記憶からなかったことにされたって意味かな、と思った
それぞれがそれぞれの趣味に没頭して、周りが見えてるようで見えてないような描写が印象的だった
無理やり思考を遠いところへもっていうような感覚
国語の教科書に載ってて衝撃的でした