犬の記憶 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309418971

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。
    無意識の記憶を掘り起こすと言う作業。

  • 写真って不思議ですよね。
    シャッターを押しさえすれば誰にでも撮れるけど、
    その出来栄えはプロとそうでない人とでは、
    歴然とした違いがあります。
    ましてや芸術の域にまで高めるなど、
    シャッターを押すというお手軽な行為だけでみれば、
    そこにどんな秘密が隠されているのだろうと、
    不思議に思わずにはいられません。

    森山大道氏といえば
    アレ・ブレ・ボケの人写真家いう印象が強くあります。
    モノクロの作品は観れば観るほど味わい深さが増し、
    心が吸い込まれるようで、
    目が離せなくなってしまいます。
    本書を手に取ったのは、
    そういったプロの技や心構え、
    写真論みたいなものを期待してのことでしたが、
    ここではほとんど著者の胸に刻まれた原風景や
    記憶に底に眠る風景、心象風景などが、
    郷愁や哀愁、追憶をともなって綴られていました。
    これはこれで風景論のようで、
    むしろ写真の知識のない自分には
    たいへん興味深く、面白い内容でした。

    写真は事物の化石化したものという言葉が印象的でした。



    べそかきアルルカンの詩的日常
    http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
    http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
    http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

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著者プロフィール

1928年、大阪府生まれ。写真集に『Daido Moriyama Buenos Aires』(講談社)、『新宿』『大阪+』『ハワイ』(いずれも月曜社)、『サン・ルゥへの手紙』(河出書房新社)、『犬の時間』(作品社)、『仲治への旅』(蒼穹舎)、『にっぽん劇場写真帖』(新潮社)、『4区』(ワイズ出版)ほか、著書『写真との対話、そして写真から/写真へ』『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』(ともに青弓社)、『犬の記憶』『犬の記憶 終章』(ともに朝日新聞社)、『昼の学校 夜の学校』(平凡社)、『もうひとつの国へ』(朝日新聞出版)ほか。

「2009年 『森山大道、写真を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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