- Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309420585
作品紹介・あらすじ
留学生活や新婚生活を生き生きと伝える書簡、遺された小説草稿、詳細な年譜など、希有な人生の軌跡を辿る貴重な資料満載。
感想・レビュー・書評
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p.2021/5/31
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○どの時代にしろーそして、それは、必ずしも歴史的な時代とまではいかなくても、自己の幼年時代、過ぎ去った青春の日々であることもあるのですがーただ時間的に遠くはなれているだけのことで、自分の生きている時代に比べ、ずっと魅惑的な光につつまれて見えるものです。
○他人にさとそうとして、お前の舌が言いふらして歩くことを、よく心で見つめるように心がけよ。人というものは、とかく言葉では完全にみせかけても、行いはことばにおとるものである。 -
第8巻は『書簡』『「聖心の使徒」所収エッセイほか』『荒野の師父らのことば(※翻訳)』『ノート・未定稿「アルザスの曲りくねった道」』『年譜』を収録。
書簡は主に母親に宛てたもの、エッセイと翻訳カトリック教徒向けの機関誌(?)に掲載されていたものらしく、基本的には信仰についてが主な主題となっている。
草稿のまま残された『アルザスの曲りくねった道』も、矢張りカトリックが重要な主題であり、全集中、もっとも宗教的な色が濃い1冊となっている。
年譜はかなり詳細で、分量も多い。 -
著書が、両親や夫に宛てて出した手紙や、1957年から1968年にかけて「聖心の使徒」に発表した作品、1960年10月にコルシア・ディ・セルヴィ会報誌に発表した作表の翻訳、1963年に文庫として公表された「荒野の師父らのことば」(ただし、全21章のうち、18章まで)、そして、著書が初めて書こうとし、その死により成し遂げられなかった小説「アルザスの曲がりくねった道」の創作ノート及び未定稿を収録。
巻末に、松山巌による詳細な年譜が付されている。