- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309463612
作品紹介・あらすじ
不老不死の人々が住むという、地球に残された最後の楽園、シャングリ・ラ。かの地に不時着したイギリス人領事コンウェイを含む四人の運命やいかに?深い教養を持つ長寿のラマ僧に手厚い看護を受けた彼らが見たものとは!?冒険小説の決定版、ロングセラーが待望の新訳で登場。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
理想郷「シャングリラ」って何なのでしょう、、
1930年頃にインド・パキスタン辺りの領事館をしていた主人公が現地の暴動により飛行機で非難する際に乗り併せた3名と共に飛行機ごと誘拐され連れて行かれた先がチベットの山奥深くのラマ僧院だった。
僧院は最果ての雪深い奥地にも関わらず上下水道や暖房装置・図書館等近代的な設備の整った建物で誘拐された4人は客人として手厚くもてなされているが山奥に不釣合いな僧院とふんだんに贅沢な物資や教養が高く清潔な僧侶の存在は不思議さを通り越して怪しさ満載である。
やがて僧院の大ラマ僧と面会が叶いここは不老不死の理想郷「シャングリラ」であり後継者を150年近く待ち望んでいたと、、、この僧院は大ラマ僧である彼自身が150年前に創設し200歳の現在迄ひっそりと教義を積んできたがもう死の縁に居り主人公こそが継ぎの後継者だと諭されるが。。。
世界的なチェーンのホテル名にもなっている馴染みのある言葉「シャングリラ」は著者ジェイムズ・ヒルトンが1933年に発表されたこの小説によって理想郷(ユートピア)の代名詞として有名になったものです。
フィクションと判っていながらも読み進む程にチベットでの生活と思索や教義に生きる清貧な暮らしぶりが何だか現実的な雰囲気を醸し出しておりふんわりと柔らかくも摩訶不思議な世界に引き込まれる事請け合いです!
-
あまり入り込めず、読むのにすごく時間がかかった。
コンウェイはシャングリ・ラに戻ったのだろうか? -
わくわくした。最後どうなったのか気になる。
-
「シャングリラ」は単なる桃源郷の代名詞ではなく、チベットにありチベット語である事を知ってから、ずっと読みたかった一冊です。
ちょっと表現が難しい所はあるものの、シャングリラを鮮明にイメージする事ができました。ストーリーは全てを明らかにしてくれませんでしたが、そこにリアリティを感じ、きっと人目に触れない所にあるのだろう!と確信できます。 -
シャングリラの元ネタ、ということで一度読みたいと思っていた本。
多少西洋人優越主義のようなものも感じるが、それ以外は面白かった。
何が素晴らしいって、
その世界はやはり実在するのか(事実なのか)、
と思わせながらも明確にしないところと、
問題児だと思っていたマリンソンが唯一の理性なのか?
と思わせるクライマックス、
そして最後のこの一文、
“「コンウェイは果たしてシャングリ・ラを訪ね当てるだろうか?」と私は言った。”
これが、秀逸。スマート過ぎる。
シャングリ・ラの設定も、ありそうなのが心憎い。
不老不死とは言わないし、
全員が悟りをひらくわけではないとこと。
不老不死と言ってしまえば、きっとリアリティを失ってしまう。
その点「失われた地平線」で描かれたシャングリ・ラは、
もしかしたら本当に(この現実世界でも)あり得るかもしれない、
と思わせる。
一気に読んだ。
名作であった。 -
シャングリラの基になったお話。
-
舞台化したら、面白そう
-
ジョン・ブルの創造する理想郷は東洋人からすれば不可思議が多く、誰にも感情が入らず淡々と読み終えてしまいました。
東洋人を下に見下すのは時代を考えると仕方が無いのでしょうがミス・ブリンクロウの宗教の押し付けには辟易してしまう。
風景の描写はとても美しかったけれど人の描写は何だか舞台の上の役者を見ているようで現実感が伴いませんでした。