- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309463933
感想・レビュー・書評
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母から貰った。最近ブラッドベリに手を出している+タイトルのかわいさからくれたのだと思われる。
無痛症の男が背中をフジツボで引っ掻かれる話が好き。男が『きみ』と表されるのがいいね!
読めば読む程ブラッドベリはSF作家ではないのでは…と思っていたが、訳者あとがきのブラッドベリの魅力は美しい描写力と胸を締め付けられるようなノスタルジーとの表現に納得。
電車の中で読むのに適した作家。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルで手に取った本。
海外文学は相性がいまいちなんだよな、と思いながら手にしたけどやっぱり相性が悪かった。面白くない訳ではないのだけれど、相手の発信している情報をちゃんと受け取れていない居心地の悪さがあります。
三角関係は割りと分かりやすかったかな。 -
単行本を買いそびれていて、つい文庫本を買ってしまった。あの単行本の装丁は持っていたかったなあ。
てっきり、読み切りの長編かと思ったら、短編集だった。友人が地下室から見つけ出してきた初期作品や晩年の作品が並ぶ。「序文―ピンピンしているし、書いている」で、執筆の切っ掛けを披露しているが、チョッとネタバレ気味な印象もある。でも、さほど気にはならない。まあ、ブラッドベリの短編なら40年位読んできたんだし。楽しませてもらった。
むしろ、「三角関係」「趣味の問題」の表題の方が、ネタバレ気味?まあ三角関係の最後は、更に深くて、流石だなあと思わされた。
「猫のパジャマ」は落語の宮戸川を思い出した一遍。
長寿だったブラッドベリもピンピンしてないし、書いてもないんだけど、まだ未発表の短編が出てくるだろう。そして僕はきっと手に取るだろう。 -
なんというか物悲しさがブラッドべリの作品には漂っていて、特に「雨が降ると憂鬱になる(ある追憶)」がずしんと来ました。特別収録エッセイ「連れて帰ってくれ」でなんとなくその理由がわかったような気がします。挿画は長崎訓子氏。
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素晴らしきブラッドベリ。絶筆「連れて帰ってくれ」、胸を打つ。たんぽぽのお酒の夏につながるのだ。
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2014不忍一箱古本市にて売却
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タイトルに「猫」とあって、ブラッドベリとあれば
なおさら買ってしまう。
ブラッドベリときけばSF、ファンタジーと
カテゴリー分けをしてしまいがちだが、
短篇集を読むと、どうしようか悩んでしまう。
今回は
「さなぎ」「酋長万歳」
「ふだんどうりにすればいいのよ」
「用心深い男の死」「三角関係」
「帽子はどこだ、急ぎはなんだ?」
「雨が降ると憂鬱になる(ある追憶)」
「完全主義者」
そして表題作「猫のパジャマ」
『ヒヨワでヘッポコな三文詩人の感性』が描く
甘美、ほろ苦い物語が、いかに過去にとどまらず
現在の、将来の人生を照らすのか、
人が満たされるためには、何を受け入れ乗り越えて・・・
SFやファンタジーの世界への逃避ではなく、
現実世界へのヒントをくれる気がする。 -
『SFの抒情詩人』と言えばこの人、ブラッドベリの短篇集。文庫版には、単行本には収録されていなかったエッセイが追加された。
比較的短い短篇が収められているので読むのに時間はかからないが、そこはブラッドベリ、どれを読んでも面白い。表題作にもなっている『猫のパジャマ』が一番面白かった。
また、文庫版の『訳者あとがき』は、翻訳家のブラッドベリに対する思いが伝わって、追悼文としても素晴らしい内容になっている。