14歳からわかる生活保護 (14歳の世渡り術)

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309616766

感想・レビュー・書評

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  • 三葛館一般 369.2||AM

    よく耳にする「生活保護」。
    どこへ申請すればいいのか、どんな書類が必要なのかなど、きちんと知っている人がどれだけいるのでしょうか。
    マスコミなどの情報から誤解や偏見を持っている人も多いようです。
    もしものときの自分のためや困っている人に遭遇したときのために、ぜひ読んでおきましょう。具体例が多くて、とても分かりやすく、生活保護に対しての印象も変わるはずです。

    和医大OPAC → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=65895

  • 生活保護の不正受給者の例ばかりが注目を集めている中、真に貧困で受給している人々の現状を知ることができた。
    ただ福祉事務所も自治体によっては本書で記載されているような「みずぎわ作戦」をとるところもあれば、受給者のために様々な取り組みを始めているところもあるようなので、一概に福祉事務所の悪い面ばかりでなく、後者のような取り組みも書くべきだったのでは?とも感じた。

  • これは必要な知識。
    知ってるか知らないか、それが分かれ目。

  • 分かりやすく一度読んでおくのもいいかと…。
    何よりもお役所仕事に腹立つワ!!(怒)(`Δ´)

  • 生活保護の法律を変える話で、なぜ今変えるかというと、生活保護関連の圧力団体がないから政治家が着手しやすい&生活保護不正受給に対する世間の批判に応えることができるから的な話を某所で読んで、興味を持っていたので、読んでみた。
    生活保護にかかるお金は、社会福祉予算のなかのごくごくごく一部に過ぎないこと、そのなかで不正受給はさらにごくごくごく一部であり、不正受給の統計には知的障害などで申請書をきちんと書けなかった人なども含まれてしまうこと、日本で受給する資格がある人で実際に受給してる人の割合はとても低いこと、それには受給することは恥と思わせるものがあり、また受給する手続きにおいて福祉事務所がなかなか手続きしてくれない現実があること、河本さんの件は全く不正受給ではなく、世論をまきこむ政治的な判断があったのではないかということなどなど。
    そして、生活保護を受給することなく、餓死していく人がいることが何とも悲しい。

  • 生活保護=恥の風潮を作り出し、水際で受付けない現場。個人の責任というより社会のしくみに問題がある。

    主な対象は、高齢者、知的障害、精神疾患。自分の責任で抜け出せと言っても、難しいわけですね。

  • 中高生向けに、「生活保護」のアレコレを書いた本。

    正直、私自身も例の報道について、大半の人と同じような目で見ていた。
    でも、この本を読むと、決して不正受給ではないとわかっても、なんとなく疑いの目を向けてしまう。
    それはすなわち、いかに生活保護という制度がなんとな~く曖昧に運営されているからではないかと思う。
    当たり前だけど、受給する側にいる人もいない人も運営している役人たちも、国民全員が正しい知識を持つことが大切ってことですね。

    ところで、雨宮さんは何者なんだろう?(笑)
    いわゆる「活動家」というのは分かるけれど、あんまり「過激」だったり「危険」な感じはしないんだよね……。
    同シリーズの『原発問題』も執筆されているから、今度読んでみよう。

  • 新着本コーナーから。一応大学でも勉強したけれど、最近の課題に良く登場するし、相談も増えているので、あらためて勉強。
    人に説明することを考えたら、ティーンズ向けの本は最適
    このシリーズ、ラインナップがおもしろい。他のも読んでみよう。
    2013/1/27読了

  • 14歳からわかる、とだけあって、具体例が多く想像しやすい。

    生活保護を受けている人が増えている、と毎日のようにニュースで聞くけれど、それでも受けるべき人全員にいきわたっているとはとても言えないそうだ。

    保護の対象となる人に保護が行きわたっていないことも問題だけれど、働ける人にはそこから自立する道、働けない人には生活保護に頼って一生ぎりぎりの生活を送る以外の選択肢、を提案できるようにならないと、いつまでもバランスが悪く、困ったときに頼れる制度にはならない、と思う。

  • 覚えていますか? 稼ぎがあるのに、親が生活保護を受けていたため大バッシングを受けた芸人さん。 不正受給額だったのでしょうか?あの事件以来、不正受給が問題視されるようになりましたが、不正受給額はたったの0.4%以下、受給者の約8割が高齢者や病気・ケガで働けない人…命にかかわる大切な制度なのに、偏見と誤解の中でバッシングされている生活保護。正しい知識をイチから学ぶ「生活保護」入門。

  • 就職がなかなか出来なかったり、就職してもブラックな働き方を余儀なくされて心身を病む人が増えている昨今、生活できなくなって生活保護を受ける世帯が増えていくのは、命を支えるために仕方がないことだと思う。非正規労働で生活費の全てを賄うことが難しいことはちょっと計算してみればすぐにわかるのに、多くの人がそんな簡単なことに気づかないのは、非正規労働で働く人の多くがこづかい稼ぎや家計の足しを目的としているからだろう。「年金と雇用にむきあえば生活保護は減る」とこの本に書かれている通り、非正規でも暮らしていけるような最低賃金の設定や社会保険の仕組みも作らずに、水際作戦などで受給を妨げようとするのは、政治や行政の怠慢であり、国による国民への殺人と同じことである。このような本が多くの人の目に触れ、支援団体や世論が育てられていくことが大切だと思った。

  • やや感情的な書き方に思える部分があるが、バッシングだけが耳に届くのでよくないイメージがいつの間にか染み付いているのに気が付けた。
    読めば読むほど他人事でなくなっていく生活保護。
    低収入な我が職場ではよく生活保護の方がまだもらってるなんて冗談混じりのため息をよく聞く。私自身言ったことがある。
    非正規雇用なので当然それなりの 時給で、これだと実家から出ていこうとか将来に向けて貯蓄しようなんてあまり思えない。
    ワーキングプアだとは言わないが生活保護を受けられる条件がものすごく自分と近い位置にあることがわかった。
    現在の生活保護制度が割りとまっとうで手厚い制度であると言うことがわかったと同時、無知ゆえの外からの圧力(生活保護は恥だとか、自業自得な奴に税金を使うなとか)が恐ろしく強いこともわかった。金銭面での苦しさから自殺する若者が万単位で居る中で、生活保護の申請さえできていればその数分なにかが変わったかもしれない。
    セーフティーネットは税金だけでないけれど、(地域の繋がりやネットの繋がりで貧しいもの苦しいもの同士でこそ繋がり助け合おうという風潮が出てきている)
    昔のような経済成長も見込めないのに国が国民を守るための生活保護にかけるお金は削減傾向にあって、転げたら誰も助けてくれない、自業自得だと国はそういうスタンスのようだ。
    チャンスは平等にあってほしい。弱いものがさらに弱いものを叩く構図ではぎすぎすしていきにくい社会だと感じる。

  • 今年、お笑い芸人の報道で話題になった「生活保護」
    なぜ、生活保護があるのに「ホームレスがいるのか?」「電気・ガスが止められ餓死する人がでるのか?」その疑問に答えてくれる一冊。
    政治家の主張を鵜呑みにしないよう、自分で考えるために若い人に読んでもらいたい。

  • 研修のために購入。生活保護を受けることは恥とかではなく、少し休んで社会復帰するための、生きるための権利であるということ。こういうことはなぜか学校で習わない。

  • 保護の仕組みや目的をわかりやすく書いてありました。

    習ったことを復習している感じと考え方のおさらいになりました☆

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著者プロフィール

1975 年北海道生まれ。作家・活動家。「反貧困ネットワーク」世話人。フリーターなどを経て2000 年、『生き地獄天国』( 太田出版/ちくま文庫) でデビュー。主な著書に『生きさせろ! 難民化する若者たち』( 太田出版/ちくま文庫)、『相模原事件・裁判傍聴記 「役に立ちたい」と「障害者ヘイト」のあいだ』( 太田出版)、『コロナ禍、貧困の記録 2020 年、この国の底が抜けた』( かもがわ出版) など多数。

「2022年 『手塚マンガで学ぶ 憲法・環境・共生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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