- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309616766
作品紹介・あらすじ
不正受給額はたったの0.4%以下、受給者の約8割が高齢者や病気・ケガで働けない人…間違いだらけのバッシングをキチンと改める「生活保護」入門。申請用紙付き。
感想・レビュー・書評
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読みやすい本なので、この本をきっかけにいろんな方に生活保護のことを知っていただけたら、と思いました。
生活保護は「申請」しよう。
「一時金給付申請」も活用しよう。
そもそもは「年金」と「雇用」の問題。
必要になったとき、躊躇わずに申請し、使える制度であってほしいと願います。
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だけど世の中には、こうしとこんなひどい現実を変えようと動いている人たちがたくさんいるのだ。
45ページ
141ページ
185ページ
25才のB男さん
定期的に読み返そう。 -
戯言ではなく、社会で生きていくための術を教えてくれ。その一つが生活保護。タイトルの通り中学生年代でもわかるように、生活保護が必要な具体例、そもそも生活保護とは、生活保護はどうやって受けるのか、なぜ生活保護は誤解を招くのか、を解説。捕捉率の低さ、権利侵害のひどさ、そして諸外国との比較など、多少筆のタッチは軽く感じるけども知ってて損なしの一冊。
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どういう人であっても人権が守られるのが制度であり法律であるべきなので、そこに個人的な「あいつは嫌いだ」という感情をもちこむべきではない。生活保護は無差別平等で、今困っていればどんな人でも受けられる。極端な話、昨日ギャンブルで100万円使った人でも受けられる。(中略)そうじゃないと生存権は守られない。そこと好き嫌いの問題は別です。(p87)
今の世の中は、一言でいうと「とにかく一人でも多くの人を蹴落とし、より多くの利益を生み出す者のみに価値があるのだ」というような、身も蓋もない価値観に支配されている。(p142)
スウェーデンの場合は、高齢になったら年金があるし、障がいを負っても年金があるし、アルコールや薬物で依存症になってもちゃんと税金による援助がある。そういうふうになっているので、まず貯金をする必要がないんですね。もちろん教育は全部無償。保育も無償です。大学はほとんど利息のつかない奨学金が出ます。奨学金は授業料だけでなく、生活費も出るんですよ。だから何歳からでも大学に行ける。(中略)そうなってくると、いつまでも可能性にチャレンジできますよね。だから税金は高いんですけど、個人責任でやる範囲ってほとんどないわけです。国民はそれで納得している。社会保障を充実させるというのは国是ですから。スウェーデンで一番大事なことは、どの家に生まれたかによって教育の機会が不平等であってはいけないということです。貧しい家に生まれたために教育が受けられないということがあってはならない。(p169)
読者の皆さんに言いたいことは、常に弱い人の立場に立って考えてほしいということです。人間は誰しも弱みを持っているし、だけど可能性も持っているわけだから。弱い人の立場に立てば、「なぜそういう状態になっているのか」がわかると思います。(中略)だから、本当の事実を知って、弱い人の視点に立ってほしい。それが一番言いたいことですね。(p181-p182) -
生活保護。
他人事ではないのです。
私も少し状況が変わればそうなってしまう。
親がいるから生きていられるのだから。
親が居なければ、きっと私も同じ。
ワーキングプアですからね。
問題はやはり、知らないことだと思います。
誰も制度についてきちんと知らない。
だから使えないし、使わせることもできない。
そして、知らないものは異質なものとして排除される。
知らせること、知ろうとすることが大事なのでしょうね。 -
生活保護について偏った少しの知識しか持っていなかったので、読んで良かったです。決して他人事ではない生活保護、もっと勉強してみたいと思いました。
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生活保護を受けれる人がその制度を詳しく知らないがために、生活保護を受けている人をバッシングする。あまつさえ議員が生活保護は甘えというような発言をしてそれを助長する。政治不信を反日にすり替えて内部に目をやらないようにしているどこかの国のようなことが、日本にもある。もっと色んな事を知ろう。その手助けになってくれる一冊。
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命にかかわる大切な制度なのに、偏見と誤解の中でバッシングされている生活保護。生活保護を貰うことは決して恥ずかしいことではありません。正しい知識をイチから学ぶ「生活保護」入門。
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自分はこういう本はあまり読まない方が良いんじゃないかと感じました。
純粋に生活保護とはどういう制度で、どの位の金が使われているかを知りたかったのですが、
生活保護という制度を肯定的に見るか否定的に見るかで有り難みが全く違う内容です。
役所への批判とn数の少ない事例と何故か度々出る芸人の名前。露出度の高い議員への批判。
何か違うんじゃないか?と感じました。 -
2014、2、13
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300323045 369.2-アマ
将来あなたは正社員になれる保証はありますか?
中学生でもわかる生活保護のしくみ、あなたも学んではいかが。 -
「福祉事務所の窓口は命の瀬戸際」
多忙なケースワーカーにも、この事実だけはいつ何時も忘れて欲しくない。 -
格差社会が叫ばれて久しい。知れば知るほど、この国のセーフティネットの脆弱さを痛感する。その最後のネット、生活保護。それがいかに「役所の都合」で受けにくくされているか、ということがよく分かった。生きる手段として生活保護をどう使うか、という実用的な一冊。ただし、不正受給のパーセンテージは低いとは言っても、件数からいけばそれなりに存在しているわけで、それはやっぱり問題だと思う。
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『14歳からの…』と書いてあるだけ、とても分かりやすく読みやすい内容でした。
また、生活保護についての印象がとても変わる本でした。様々な政治的意図によって、メディアは偏った部分しか伝えていないのだなと思った。
もともと社会保障費全体のうちの1割の、さらにそのうちの数%の不正受給を叩いてるのには、何をしてんだかという思いはありました。
筆者の言う通り、貧困は社会全体の問題です。年金やと密接な関係があります。
今度の消費増税の件にも絡みますが、税金の使途が透明化していないイメージがあるからとても不安が大きいです。
ただ日本は世界的に見ても高齢者が人口の25%を占める超高齢社会であって、その割合は今後も増加していく。それを考えるとこれから欧州とそっくりの社会保障制度を作っても機能しないでしょう。
制度に関しては、私個人だけどうにかできるものでもないですが、少なくとも偏見や差別はなくしていきたいです。弱い人の視点を大切にしたいです。 -
生活保護は権利である。バッシングの裏には政治的な思惑がある!!
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時折厳しいバッシングを浴びる「生活保護」を、命を守る「最後の」セーフティネットと捉え、その内容や実情を実例を出しつつ分かりやすく説明している。
言うなれば生活保護の入門編であり、教科書である。 -
僕もそう思っているのですが、生活保護を貰うことは決して『恥』ではありません。ここでは、14歳にもわかるように『正しい知識』を学ぶ入門書です。知っていると知らないがこれだけ生死を分かつものもありません。
これを読んだ直後あたりで、新聞を見ると生活保護の受給額の削減や保護水準の適用厳格化が記されておりますが、これは弱者切捨ての傾向を露骨にし始めたんだなと思って警戒をしている昨今でございます。僕自身も実を言うと、具体的なことは記憶がまだ生々しいので詳しくはかけませんが、自分のしでかしたことを含めてその他もろもろのことが要因で、職や住んでいるところを失ったりしているので、 こういう制度のことをかなり本気で勉強したことがあります。
少なくても生活保護に関しては制度的に『知っている』と『知らない』ことがそのまま生と死を分かつことがあるということを如実に示す分野のひとつであると思っております。以前、テレビを殆ど見ないので僕は詳細をよく知りませんが、とある芸人の家族が生活保護を受給していたということが問題になっていたそうですが、この本の解説を読んでいると『何が問題なのかわからない』ということなのだそうです。
前置きが長くなりましたが、本書は貧困問題などで有名な筆者が北海道白石区で起こった餓死事件などの有名な事件を例に出したり、また弁護士や指揮者のコメントを紹介しつつ、14歳にもわかりやすいように生活保護という制度を説いたものです。僕がこの制度についていろいろ調べていたときに最も驚いたのが、役所の人間があの手この手を使って需給を申請をしようとする人を追い返そうとする通称「水際作戦」や実際に受けている人間に受給を断念させるという「硫黄島作戦」なることが行われている、ということでありました。
「申請されたら、役所は絶対申請書は受理しないといけない」
たとえば、これだけ知っているだけでもずいぶんと結果は違ってきますし、役所との交渉ごとも何も知らないよりは本書を読んでいた方が少なくとも優位に進められる、かも知れません。巻末には申請書類の様式と(コピーして使う)相談書の情報が載っておりますので、差し迫った状況に追いやられている人にはぜひとも本書を手にとっていただければと思います。 -
世の中の事情についてまだま疎い私だが、「14歳からわかる~」というタイトル通りに生活保護についてとっても分かりやすく学べた。
メディアの影響力は恐ろしい。私が「生活保護」に対して抱いていたイメージがこの本を読んだ後ではがらりと変わった。
また、経済的に貧困、明日生き延びるのも難しいかもしれない人達に対して手を差し伸べている支援団体の方々。中には、貧困者からさらに金を搾取する悪い団体もあるそうだが、本に出てきた「もやい」の様な損得でなく純粋に生活困窮者の支援をしている人達は本当にすごいと感じる。金ではなく、赤の他人の「生活」や「生存」を守る助けを身を削ってやっている。この人達はこの行為に金やモノが越えられない、素晴らしい何かを知っているからそこまでできるのだろうな。 -
最後のライフライン、生活保護。このご時世いつお世話になるのかわからない。
他国と比べて、日本は自己責任を免罪符に福祉をケチっているのがよく分かる。