教養としての日本宗教事件史 (河出ブックス) (河出ブックス 2)
- 河出書房新社 (2009年10月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309624020
感想・レビュー・書評
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つまみ食いって感じで気軽に読めました。
大学の講義で宗教についてやってるんだが、それも合わせて読むとなかなかいろいろ批判的に読めて面白いです。
戒壇がすごく重要なんだとか、廃仏毀釈によって失われた大寺社があるとか、鎌倉新仏教だって新興宗教なんだぜとか、改めてそうなんだよなって思いながら読んだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宗教はスキャンダラスなものである、
教えの真偽を確かめることが本質的に困難
人間の苦しみや悩みを扱っている、
神道の神と仏教の仏は同列にできない、性格が違うものだからこそ神仏習合の信仰が成立した。
奈良の大仏、同・水銀公害と基金・疫病・遷都の関連、
創価学会の国立戒壇建立の野望
キリスト教徒は1パーセント
韓国、フィリピンのキリスト教との違い、宗教的空白。 -
[ 内容 ]
現代人にとって、宗教についての知識・教養は不可欠なものになりつつある。
そしてその本質に迫るには、宗教のもつスキャンダラスな側面を無視することはできない。
仏教伝来、大仏開眼、空海VS最澄、末法思想の広がり、信長の蛮行、お蔭参り、大本事件、天皇の人間宣言、踊る宗教、宗教の「お一人様化」…さまざまな意味で対立を引き起こしたもの、一般の宗教史ではあまり触れられないものを中心に、24の事件を現代と通じるかたちで取り上げながら、日本人と宗教の歴史をダイナミックに描く。
[ 目次 ]
新しくやって来た仏教とそれを迎え撃つ神道との対決
大仏開眼という国際的イベントと環境破壊
命をかけて海を渡ってきた鑑真は本望をとげたのか
空海と最澄との戦いはけっきょくどちらが勝利したのか
往生への異様な情熱が時代を席捲する
日蓮の真の敵は空海だった
蓮如がいなかったら親鸞は生き残ったか
茶道はドラッグとして輸入された
禅寺で中国語が使われていた深いわけ
日本を一挙に近代化した織田信長の蛮行
キリシタンは日本をキリスト教化する可能性を持っていたのか
人を神として祀ることは冒涜ではないのか
出開帳という新しいビジネス・モデルの登場
宗教バブルとしてのお蔭参り
廃仏毀釈に飲み込まれた大寺院
宗教的原理主義の先駆けとしての明治政府
天理教は天皇制に対抗したのか
熱病のように広がった聖霊降臨
徹底して弾圧された大本の真の野望は
宗教国家としての満州国と日蓮主義
天皇の人間宣言は何を意味したのか
踊る宗教と戦う宗教が戦後日本を変える
地球温暖化と戦う明治神宮
お一人様宗教の時代
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