教養としての日本宗教事件史 (河出ブックス) (河出ブックス 2)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309624020

感想・レビュー・書評

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  • つまみ食いって感じで気軽に読めました。
    大学の講義で宗教についてやってるんだが、それも合わせて読むとなかなかいろいろ批判的に読めて面白いです。
    戒壇がすごく重要なんだとか、廃仏毀釈によって失われた大寺社があるとか、鎌倉新仏教だって新興宗教なんだぜとか、改めてそうなんだよなって思いながら読んだ。

  • 宗教はスキャンダラスなものである、

    教えの真偽を確かめることが本質的に困難
    人間の苦しみや悩みを扱っている、

    神道の神と仏教の仏は同列にできない、性格が違うものだからこそ神仏習合の信仰が成立した。

    奈良の大仏、同・水銀公害と基金・疫病・遷都の関連、

    創価学会の国立戒壇建立の野望

    キリスト教徒は1パーセント
    韓国、フィリピンのキリスト教との違い、宗教的空白。

  • [ 内容 ]
    現代人にとって、宗教についての知識・教養は不可欠なものになりつつある。
    そしてその本質に迫るには、宗教のもつスキャンダラスな側面を無視することはできない。
    仏教伝来、大仏開眼、空海VS最澄、末法思想の広がり、信長の蛮行、お蔭参り、大本事件、天皇の人間宣言、踊る宗教、宗教の「お一人様化」…さまざまな意味で対立を引き起こしたもの、一般の宗教史ではあまり触れられないものを中心に、24の事件を現代と通じるかたちで取り上げながら、日本人と宗教の歴史をダイナミックに描く。

    [ 目次 ]
    新しくやって来た仏教とそれを迎え撃つ神道との対決
    大仏開眼という国際的イベントと環境破壊
    命をかけて海を渡ってきた鑑真は本望をとげたのか
    空海と最澄との戦いはけっきょくどちらが勝利したのか
    往生への異様な情熱が時代を席捲する
    日蓮の真の敵は空海だった
    蓮如がいなかったら親鸞は生き残ったか
    茶道はドラッグとして輸入された
    禅寺で中国語が使われていた深いわけ
    日本を一挙に近代化した織田信長の蛮行
    キリシタンは日本をキリスト教化する可能性を持っていたのか
    人を神として祀ることは冒涜ではないのか
    出開帳という新しいビジネス・モデルの登場
    宗教バブルとしてのお蔭参り
    廃仏毀釈に飲み込まれた大寺院
    宗教的原理主義の先駆けとしての明治政府
    天理教は天皇制に対抗したのか
    熱病のように広がった聖霊降臨
    徹底して弾圧された大本の真の野望は
    宗教国家としての満州国と日蓮主義
    天皇の人間宣言は何を意味したのか
    踊る宗教と戦う宗教が戦後日本を変える
    地球温暖化と戦う明治神宮
    お一人様宗教の時代

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著者プロフィール

島田裕巳(しまだ・ひろみ):1953年東京生まれ。宗教学者、作家。東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任し、現在は東京女子大学非常勤講師。現代における日本、世界の宗教現象を幅広くテーマとし、盛んに著述活動を行っている。 著書に、『日本人の神道』『神も仏も大好きな日本人』『京都がなぜいちばんなのか』(ちくま新書)『戦後日本の宗教史――天皇制・祖先崇拝・新宗教』(筑摩選書)『神社崩壊』(新潮新書)『宗教にはなぜ金が集まるのか』(祥伝社新書)『教養としての世界宗教史』(宝島社)『新宗教 戦後政争史』(朝日新書)等多数あり。

「2023年 『大還暦 人生に年齢の「壁」はない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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