素数とゼータ関数 (共立講座 数学の輝き 6)

著者 :
制作 : 新井 仁之  小林 俊行  斎藤 毅  吉田 朋広 
  • 共立出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784320112001

作品紹介・あらすじ

本書では,一般の幅広い読者が興味を持っていると思われる素朴な意味での素数の性質について,複素関数論を用いずに大学教養程度の数学のみを用いた解説を行った。これにより専門的知識を持たない多くの読者層が,19世紀までの素数研究を概観できる。

 本著は,素数定理と算術級数定理の証明を省略なく self-contained に行うことを主な目的としている。全6章で構成される本著では,まず前半でゼータの研究に必要な技法をまとめ,他の類書では省略されることが多い事項(二重級数,二変数O記号,無限積,ガンマ関数,ポアソンの和公式,オイラーの総和法など)の解説を詳しく行う。続く第3, 4章では,ゼータ関数の基本的な性質を,証明の省略をすることなく一通り解説した。後半では,教科書としては世界で初めて「深いリーマン予想」の解説をしている。「深いリーマン予想」は,最先端の研究が2012年以降に到達した新しい概念であり,リーマン予想研究に新たな指針を与える考え方である。

感想・レビュー・書評

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  • トピック選びや構成に目配せが効いていて、段階的に学べるようになっている。どんどん深くなっていく。
    数学的に本質的な部分が書かれていて、蒙が啓かれる。

    行間はほぼ埋まっているが、ところどころ自分で式展開を試みる必要がある。根拠は明示されて無くとも必ず本書の中に書いてあった。

    小山先生のHPに正誤表が載っている。
    http://www1.tmtv.ne.jp/~koyama/j_index.html

  • 請求記号 410.8/A 62

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著者プロフィール

小山 信也(こやま しんや)1962 年新潟県生まれ。1986 年東京大学理学部数学科卒業。1988 年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。理学博士。慶應義塾大学,プリンストン大学(米国),ケンブリッジ大学(英国),梨花女子大学(韓国)を経て,現在,東洋大学理工学部教授。専攻/整数論,ゼータ関数論,量子カオス。著書は『日本一わかりやすいABC 予想』(ビジネス教育出版)『数学の力~ 高校数学で読みとくリーマン予想』(日経サイエンス)『リーマン教授にインタビューする』(青土社)『素数とゼータ関数』(共立出版)『ゼータへの招待』『リーマン予想のこれまでとこれから』『素数からゼータへ,そしてカオスへ』(以上,日本評論社)など多数。訳書は『オイラー博士の素敵な数式』(筑摩書房)など。

「2021年 『「数学をする」ってどういうこと?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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