警視庁捜査一課長の「人を見抜く」極意 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334037994

感想・レビュー・書評

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    41年の警察官生活の中で、担当した事件を通し、人や物事をどう観察してきたか、刑事のカンを養ってきたかを一般の方へ向けて述べた本

    推理小説を読んでいるせいか、とても興味深かった
    簡潔に書かれて読みやすかった

    ○世の中には平気で悪いことをする人がいる
    ・目の奥底に心より悔悛の情が浮かんでこない
    →凶悪犯で、感情の使い分けができ、自供しては否認を繰り返す、演技をする
    ・犯人は平気で嘘をつく
    ・人の死を深く考えない
    ・自分を保身する
    ・一見、地道な人物こそ注意
    ・群衆で怪しい気を発してる人(流れに逆行する人、少し後ずさり)に職質する
    ・トイレが綺麗だったら住人の発言を信用していい
    ・屋内で起きた殺人事件の場合、外周から屋内へ、 進入口から進入経路へと、 順序通りに進んで調べる
    ・部屋の中で最後に調べるのは床と天井

    ○警察官の仕事はアナログだという印象を持った
    ・対マスコミ
    定例会見→当時の著者は、仕切りと称するグループ長しか質問を受け付けなかった
    個別会見→各社の仕切りの記者がいて、メモとらず頭に叩き込むそうだ
    マスコミの方々は大変な思いでニュースを取ってくるのだな
    ・五感をフル活用
    警察官の仕事の中で人と関わる時には、五感を使った人間力が発揮される
    解析や科学的なことはコンピューターに任せる
    機械と人間の組み合わせでする仕事だと認識した

  • 相手の発言や仕草、周囲の人への聞き込みからその人の人定を見抜くこと。そのためのポイントを掴むために、日々人間観察を怠らない姿勢。同じ、人を相手に仕事する職種として、見習って行きたい。

  • 警視庁の捜査一課長が、犯人と、ご遺体と、関係者と、どのようなことに注意しながら向き合ったか、という話。
    実生活に役立つ話はあまりないが、犯罪という異常な状況下で人間がどうなるかをずっと見てきた人の話として興味深い。

  • 捜査一課長を勤めた筆者による、捜査エピソード。
    人を見抜く極意は分からなかったけど、なかなか捜査というのは大変なのだなぁ。

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  • 元捜査一課長の著書。
    その経験を生かして、具体的なビジネスシーンとか、人との関わり方を語るものかと思ってたら、本気で自分が扱ってきた事件についての説明だった。
    生々しくて面白かった。
    あんまり実生活に役立つとも思えんかったけど。
    ただ、最後のあとがきが、本人ではなく、これもまた別の元警察勤務者による賛辞で、ここは要らんわ。

  • 捜査第一課の仕事に一番必要とされる資質は「カンがいい」ということ。そして「カン」は「観」で磨かれる。人を見る目を養い自分の内面を見つめなおすのが本書の目的。嘘を見抜く極意、真実を聞き出す極意、怪しい者を見抜く極意、人間の本性を見抜く極意、遺体から真実を見抜く極意、凶悪犯を見抜く極意。徹底した人間観察と五感の集中により見いだされた極意は犯罪捜査のみならず実社会のあらゆるところで活かせる。相手の懐に入り相手に寄り添う。いきつくところは相手に対するおもいやり。しかと自らに言い聞かせたい。

  • 「刑事一代」(平塚八兵衛のインタビュー)からの流れで,二度読みした.久保正行さんという元警視庁捜査一課長が書いた.
    序章:捜査一課長のしごと=わりと興味ぶかい
    1.ウソを見抜く極意
    2.真実を聞き出す極意 服装とあいさつをきちんと(=意外だった),トイレがきれいな家の人の言うことは信用できる.
    3.怪しい者を見抜く極意 写真よりも似顔絵が有効らしい
    4.人間の本性を見抜く極意
    5.遺体から真実を見抜く極意 法医学のような話
    6.凶悪犯を見抜く極意

    とにかく犯罪者はへいきで嘘をつき,コロリと前言をひるがえす.
    自殺と殺人を間違ってはいかん.ほんとは殺人だったときは,凶悪犯を野放しにすることになる.

  • 仕事に役立つところがあればと思って手に取りました。

    人を見抜くテクニックが述べられているというよりは、著者が過去を振り返った自分史という色彩が強いです。
    実際の事件について記載されたところは、事実だけになかなか興味深かったです。

    感を養うのは実践に勝るものはありません。
    私もできる範囲で、人間観察してみようと思います。

  • ○元警視庁警察官で捜査一課長等を歴任した久保氏の著作。
    ○数々の現場経験、捜査経験から、犯罪者とは何者か、どのような行動様式があるのか、どのように見抜くのかといった考え方をまとめたもの。
    ○事例が多く、とても興味深い。

  • 読みやすく、よく話題が網羅されています。

  • もと警官の著者曰く「罪を犯すものには、共通する人間性・特質のようなものがあります。何かがきっかけとなってそれが表に現れ、その者を犯行へと駆り立ててしまうのです。本書を通して、あなたが人を見る目を養い、また自分の内面を見つめ直すことで、犯罪に巻き込まれたり、犯罪に関わることを未然に防ぐことができれば、私にとって望外の喜びです。」
    との事、タイトルにも引かれて手に取るが「イヤーちょっと普通の生活している人には無駄知識」感。「どこでその情報生かすの?」感。

  • 刑事の「感」が「観」察眼からくるもので、小さな変化や違和感を大切にしていることがとてもよくわかった。

  • 4〜5

  • ≪目次≫
    序章   捜査一課長の仕事
    第1章  ウソを見抜く極意
    第2章  真実を聞き出す極意
    第3章  怪しい者を見抜く極意
    第4章  人間の本性を見抜く極意
    第5章  遺体から真実を見抜く極意
    第6章  凶悪犯を見抜く極意

    ≪内容≫
    「人を見抜く」極意というタイトルの本だが、心理学というよりも、警察や刑事の内実を紹介する本となっている。タイトルに騙されず、警察モノ刑事モノの好きな方用の本だと思う。

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著者プロフィール

久保 正行(くぼ・まさゆき)
1949年、北海道生まれ。第62代警視庁捜査第一課長。
1971年、警視庁刑事に。74年に捜査第一課に異動、以後警視正までの全階級で捜査第一課に在籍。鑑識課検視官、第1機動捜査隊隊長ほか、田園調布署長、渋谷署長などを経て、2008年2月、警視庁第七方面本部長を最後に勇退。現在、日本航空株式会社勤務。警視庁シニア・アドバイザー。著書に『現着:元捜一課長が語る捜査のすべて』(新潮文庫)、『警視庁捜査一課長の「人を見抜く」極意』(光文社新書)、『捜査一課のメモ術』(マイナビ新書)など。

「2019年 『警察官という生き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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