「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
3.81
  • (54)
  • (73)
  • (58)
  • (14)
  • (2)
本棚登録 : 774
感想 : 102
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038168

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 有名大学を出て就職活動も勝ち抜き、大企業に就職して高収入を得て、早い時期に結婚・出産。どこから見ても「勝ち組」に見える女性たちが抱えることになったジレンマ。
    男性中心に作られた競争のルールの中で、自分が女性であることを意識することなく育ち、実際に勝ってきた優秀な女性は、子どもを産んで初めてそれまで競ってきた男たちと同じ土俵に立たされていないことに気づく。この人たちは「男も女も仕事をしてこそ」と思っているので、逆に夫にケア責任を担ってもらうことができずに自分がやめる。
    ふんふんなるほど。同じく企業で働く同僚として、またこれから自分も同じ立場になるかもしれない女性として、頷く点は確かにある。

    でも、でもですよ。
    有名大学出身で大企業の総合職となったエリート女性たちのインタビューの、口調のあまりの稚拙さにゾッとしたので星2つで…

    話し方もそのまま掲載というのが重要なのかもしれないけれども、この人たちに社会人としての覚悟があるとは思えず不安になった。

  • 学術論文なのか、ドキュメンタリーをまとめた本なのか、
    問題意識と意欲だけで中身が伝わりにくいちょっと惜しい本です。

    自分自身は育休世代のジレンマを体感しているので、あまり学びはなかったです。自分のかかえるジレンマを他人に説明する時に使えるといいなぁという想いもあったのですが、ちょっと期待はずれでした。

  • 話題本。女性活用を目指す上司は読んだらいいと思う。
    高学歴、両立支援が整う大企業に勤め、若くして結婚出産という「勝ち組女性」が職場復帰後に退職してしまうのは何故か。
    単純に両立の難しさという言葉だけでは紐解けない社会的背景を調査するという主旨の本。(たぶん)

  • バリキャリ志向よりも、ゆるキャリ志向の人の方が長く働ける。

  • 「女性活用はなぜ失敗するのか?」
    というサブタイトル。
    男女雇用機会均等法や、育児・介護休業法が整備されたとはいえ、まだまだ女性が働き続けられる職場環境の理想には及んでいない。
    それはいったいなぜなのか・・・?
    15人の女性に綿密なインタビューを実施し、その原因を追っている。
    受験戦争に勝ち抜いて一流大学に進学し、一流企業に就職したいわゆる「バリキャリ」女性でも、出産や育児を機に職場から離れてしまう。。。復職したくても様々な事情があってできない、あるいは復職できたとしても、出産前よりも待遇や責任感の低い仕事に就く者も多い。
    職場全体の意識の問題、長時間労働の問題、育児支援制度の問
    題、保育所の問題・・・まだまだ課題は多い。

著者プロフィール

ジャーナリスト、東京大学大学院博士課程

「2019年 『なぜ共働きも専業もしんどいのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中野円佳の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×