古書店アゼリアの死体 (カッパ・ノベルス)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334073961

感想・レビュー・書評

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  • コージーミステリの定義というのがよく判らないのであれだけど。
    この作品に関してはコメディータッチというか、昔読んだ赤川次郎作品みたい。
    話運びは軽いんだけど意外と内容はびっちり詰まってるというか
    読み応えは予想以上にあって面白かった。
    紅子さんが探偵役なのかと思ってたら駒持警部補だったのには驚いたが。
    で、一応の謎解きが終わって事件が片付いた、と見せかけて
    実は探偵役が解ききれなかった、読者しか知らない真相が最後に出てくる。
    全体的にライトなストーリーのラストにこの結末を持ってくる辺りにゾッとした。

    巻末のロマンス小説注釈も面白い。
    『ビブリア古書堂』に続いて、ここにも『たんぽぽ娘』が出てきた
    (実際にはこっちの方が先なんだけど)。
    こうもあちこちで取り上げられてると読みたくなってくるから不思議。
    昔のコバルト文庫はけっこう洋画原作の翻訳モノとかあったんだよね。
    マット・ディロンとかトム・クルーズが出てた『アウトサイダー』の原作は
    コバルト文庫で読んだ気がする。
    氷室冴子さんとかの少女小説が流行るちょっと前。

  • 再読だけど、自分で不安になるほど、全く何も覚えていなかった。人物設定もミステリーも結末も。
    そもそも、結末は覚えていない本が多いけど、本当に初読感あり(;o;)
    日本の話なのに、なかなか人物の名前と関係を覚えられず…。最初のページに登場人物の紹介があり、途中に家系図もあるのに。
    他の本も再読しようと思った…

  • 信じられないくらい不幸が重なった末に葉崎市に辿り着いた相澤真琴はひょんなことからロマンス小説専門の古書店の店番を預かることになった。しかしその留守番も一筋縄では行かず……。真琴が発見してしまった死体の正体も何やらきな臭く……。


    葉崎市コージーミステリーシリーズ。相変わらず葉崎市いろいろありすぎでは。順番に読んでないけど時系列あるのかな?ただ登場人物が多いのと関係性がごちゃごちゃしててちょっとわかりにくいというか混乱してしまった。ハッピーに終わるのかと思いきやラストにちょっぴりの毒が効いていてよかった。

  • ダークなハッピーエンド。
    最後にゾワっときた!

    前作は読んでたけど、登場人物を忘れていたから、彼らのその後が分からずじまいなのが悔しい。
    そもそも覚えてなかったのに。

    若竹さんのコメディタッチと会話のテンポの良さが良いです。

  • コージーの意味を辞書で見たら

    居心地のいい…

    って書いてあった。

    可もなく不可もなくだったけど、

    又、読む気にはならない。多分…

  • 2010.09.20

    うーん・・・結構ごちゃごちゃしていたような印象。
    登場人物がそう多いわけじゃないが、誰が誰だったか、時々わからなくなった。
    ・・・これは私の記憶力の問題かもしれないが。

    軽い感じがしつつ、しかし、ちゃんと押さえるところは押さえてるような。

    しかし、ラストがちょっと気にかかった。

  • 勤め先は倒産、泊まったホテルは火事、怪しげな新興宗教には追いかけられ…。 不幸のどん底にいた相澤真琴は、葉崎市の海岸で溺死体に出合ってしまう。運良く古書店アゼリアの店番にありついた真琴だが、そこにも新たな死体が!事件の陰には、葉崎市の名門・前田家にまつわる秘密があった…。
    <br>
    【感想】
    http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50818351.html

  • さまざまな不幸を立て続けに体験し、海に向かって大声で「バカヤロー」と叫んで憂さを晴らすために、相澤真琴は葉崎市の海岸にたどり着いたのだった。
    ところが憂さを晴らしたと思ったのも束の間、真琴はそこで身元不明の死体を発見してしまう。
    この物語は そこから妙な具合に展開してゆくのである。

    前作『ヴィラ・マグノリアの殺人』でも登場し、犯人を見つけ出した駒持警部補が今回も 事件を担当している。
    地域の名士である前田家の人々の泥沼化した関係や人物描写の見事さはもちろんだが、この駒持警部補の一見切れ者とは見えないのだが 目のつけどころの確かさや推理の的確さは控えめに描かれていながらも惹かれるものがある。

    一度足を踏み入れたらずぶずぶと沈みこみそうな泥沼が描かれているにもかかわらず、そこはかとなく爽やかな読後感が残る一冊である。

著者プロフィール

東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒。1991年、『ぼくのミステリな日常』でデビュー。2013年、「暗い越流」で第66回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。その他の著書に『心のなかの冷たい何か』『ヴィラ・マグノリアの殺人』『みんなのふこう 葉崎は今夜も眠れない』などがある。コージーミステリーの第一人者として、その作品は高く評価されている。上質な作品を創出する作家だけに、いままで作品は少ないが、受賞以降、もっと執筆を増やすと宣言。若竹作品の魅力にはまった読者の期待に応えられる実力派作家。今後ブレイクを期待出来るミステリ作家のひとり。

「2014年 『製造迷夢 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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