翼 李箱作品集 (光文社古典新訳文庫 K-Aイ 2-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334101299

作品紹介・あらすじ

陽の差さない部屋で怠惰を愛する「僕」は、隣室で妻が「来客」からもらうお金を分け与えられて……表題作「翼」ほか、近代化・植民地化に見舞われる朝鮮半島で新しい文学を求めたトップランナーの歓喜と苦闘の証たる小説、詩、随筆等を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 李箱『翼』、斎藤真理子さんによる「訳者まえがき」を全文公開!  - 光文社古典新訳文庫
    https://www.kotensinyaku.jp/column/2023/11/006989/

    翼 李箱作品集 - 光文社古典新訳文庫
    https://www.kotensinyaku.jp/books/book388/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      光文社古典新訳文庫メルマガ2023年11月14日号vol.236によると「李箱が書いた挿画も収録!」とか、、、気になる!
      ※「訳者まえがき...
      光文社古典新訳文庫メルマガ2023年11月14日号vol.236によると「李箱が書いた挿画も収録!」とか、、、気になる!
      ※「訳者まえがき」に二つ掲載されている。。。
      2023/11/15
  •  作者李箱(イサン)は、日韓併合直後の京城に生まれ、短い作家活動の末、1937年東京にて死去した人とのこと。韓国文学にはほとんど触れたことがなく、本書で初めてその作品を読んだ。
     正直、詩は苦手なのだが、ましてモダニズム系の詩なおさらだ。
     それに対し小説は、「翼」といい、「蜘蛛、豚に会う」といい、妻との奇妙な関係が男に鬱屈した感情を抱かせる、そのモヤモヤしたところを上手く表現化していると思った。

     植民地下で作家として生きることの困難など作者が当時置かれていた状況や作品自体の鑑賞の手引きなど訳者の丁寧な解説が付されており、大変参考になる。

  • 知らないことに出会えるので、こういうシリーズはとても有難いです。訳者の想いがこもっています。

  • ジュンク堂書店にて購入。24年1月8日読了。

  • 出版社(光文社古典新訳文庫)のページ
    https://www.kotensinyaku.jp/books/book388/
    「破格と哀切!」
    李箱(イサン) 이상 [1910 - 1937]
    斎藤真理子氏(訳者)の「訳者まえがき」リンク

    「朝日新聞」藤井光による文庫短評
    https://digital.asahi.com/articles/DA3S15807295.html

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著者プロフィール

一九一〇―一九三七 京城生まれの詩人、小説家。本名、金海卿(キムヘギョン)。京城高等工業学校を卒業し、朝鮮総督府建築課で技手として働くかたわら、三〇年に発表した長編小説『十二月十二日』で作家活動を開始した。三三年に朝鮮総督府を辞職して喫茶店の経営を始め、妓生の錦紅(クモン)と同居生活を送る。三四年には文学同人「九人会」に参加し、『朝鮮中央日報』に詩『烏瞰図』を連載するが、難解だとの抗議を受けて打ち切られた。三六年、『朝光』誌に掲載された短篇小説『つばさ』が一躍脚光を浴び、モダニズム作家としての地位を確立。同年、東京に渡る。三七年に思想犯として日本の警察に逮捕され、持病の肺結核が悪化して保釈された後、同年四月十七日に死去。東京で書かれた『失花』は、死後に遺稿として発表された。このほか代表作に『蜘蛛、豚に会う』『逢別記』などがある。

「2020年 『失花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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