- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334101299
作品紹介・あらすじ
陽の差さない部屋で怠惰を愛する「僕」は、隣室で妻が「来客」からもらうお金を分け与えられて……表題作「翼」ほか、近代化・植民地化に見舞われる朝鮮半島で新しい文学を求めたトップランナーの歓喜と苦闘の証たる小説、詩、随筆等を収録。
感想・レビュー・書評
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作者李箱(イサン)は、日韓併合直後の京城に生まれ、短い作家活動の末、1937年東京にて死去した人とのこと。韓国文学にはほとんど触れたことがなく、本書で初めてその作品を読んだ。
正直、詩は苦手なのだが、ましてモダニズム系の詩なおさらだ。
それに対し小説は、「翼」といい、「蜘蛛、豚に会う」といい、妻との奇妙な関係が男に鬱屈した感情を抱かせる、そのモヤモヤしたところを上手く表現化していると思った。
植民地下で作家として生きることの困難など作者が当時置かれていた状況や作品自体の鑑賞の手引きなど訳者の丁寧な解説が付されており、大変参考になる。 -
知らないことに出会えるので、こういうシリーズはとても有難いです。訳者の想いがこもっています。
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ジュンク堂書店にて購入。24年1月8日読了。
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出版社(光文社古典新訳文庫)のページ
https://www.kotensinyaku.jp/books/book388/
「破格と哀切!」
李箱(イサン) 이상 [1910 - 1937]
斎藤真理子氏(訳者)の「訳者まえがき」リンク
「朝日新聞」藤井光による文庫短評
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15807295.html
※「訳者まえがき...
※「訳者まえがき」に二つ掲載されている。。。