いつもの道、ちがう角 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334739881

感想・レビュー・書評

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  • 不思議な感触の短編集。
    すっと読んで、世界に入り、読み終えると、「おや?」とすこしぞっとする。そんな短編の数々。
    こういう何ともいえない味わいの小説、とても好きです。

  • ちょっと暗めの不思議短編集。「琥珀のなかの虫」「厄介なティー・パーティ」は面白かったが、他はあまり。読後に、だから?ってなってしまう。解説の西澤氏も困ったんじゃないか、というような解説の仕方(笑)。もやぁっとする、それでいいのだ!っていうことですね、はい。私はちゃんとオチがついている、もしくはオチを想起させてくれる終わり方の方が好きですが。

  • 短編集。なかなか面白かったです。じわりとくる怖さを味わえます。

  • 【本の内容】
    越してきて間もない街。

    初めて曲がった角の向こうで、いつしか「私」は奇妙にねじれた世界に足を踏み入れていた(「いつもの道、ちがう角」)。

    気に入ったものたちを、そのままの姿で永遠に保存したい―一人の男の歪んだ欲望が招いた悪夢(「琥珀のなかの虫」)。

    ある環境団体が行っていた恐るべき儀式とは?(「窪地公園で」)。

    読む者を夢幻世界に誘うダーク・ファンタジーの傑作7編。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    7つの短編は、留守の間に部屋の雰囲気が変わっているような、平らな道の上にいるのにぐらついているような、いわれのない不安とずれを感じる作品たちだ。

    そして、そこにはヒヤリとさせる怖さと置いてきぼりにされたような心細さが潜んでいる。

    どれも他愛のない日常のひとコマであるのに。

    “だからなんのなのよ ”とも言える。

    けれど、理由のないものほど人を不安にさせるものはない。

    特に「裏庭には」という作品に心惹かれた。

    独り暮らしの大学生が住むアパートの隣の家の庭についての顛末だが、用意された結末の間から見え隠れする、“わけありな”真相を考えると怖くなって急いで本を閉じてしまった。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 怖い
    ぞくぞくする
    そんな短編集

    なんか不気味な感じで
    話が進んでいって
    最後に「うわぁあああああ」
    って鳥肌立つ感じ。

    面白いけど。

  • ちょっとブラック。

  • 2006年3月15日購入。
    2006年5月21日読了。

  • 奇妙な味の物語短編集。個人的にこういうのは大好き!
    「琥珀のなかの虫」とか「厄介なティー・パーティ」とか、ラスト一行でぞわっとくる作品がかなり好み。たしかにこれが真相……とは限らないだろうけど、いやそうなのか? という曖昧な恐怖感がたまりません。
    「麻疹」もいいなあ。どういう話なんだろ、いったいどういう展開になるんだろ、とはらはらどきどきさせといてこのオチ! いや、これはこれで妙に爽快。

  • その先を想像におまかせします、というような終わり方をされる小説でした。
    具体的に何が、と書かれているわけではないんですが、え、嘘、この人なんじゃないの?と思うようなことが最後に出てきて、少しだけドキッとしました。
    ただ、全部が全部この調子だったので、少しだけ物足りない感じが残りました。けど、他の小説ではあまり見られないので、新鮮でした。

  • 2月13日

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著者プロフィール

一九六〇年、石川県生まれ。会社勤務を経て作家になる。八九年『異次元カフェテラス』を刊行。九一年「バルーン・タウンの殺人」でハヤカワSFコンテストに入選。主な著書に「ニャン氏の事件簿」シリーズ、『おせっかい』『ピピネラ』『九月の恋と出会うまで』『嵐の湯へようこそ!』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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