父からの手紙 (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334740320

感想・レビュー・書評

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  • 2人の主人公の話が徐々に繋がり、全体像が見えてくる。
    人物像や台詞に時代を感じてしまい、少し気になりながら読んだ。

    失踪の真相や手紙の本当の意味によって、父親の深くてまっすぐな愛情を感じたものの、その決断には賛否両論あるだろう。
    父親なりに、命を懸けて守りたいと覚悟を持って最善の選択をしたのだろうが、それが本当に家族の幸せになったのかはわからない。

    自己犠牲の上に成り立つ愛や幸せは相手の為にならず、自己満足に過ぎないのかもしれない。

  • 積読本が一掃されたので本屋を物色。
    で、平置きの中で発見。
    タイトルだけだと親子感動ものが想像されて一旦スルーしかけたがまさかのミステリ。
    これはと思って手に取った。

    二軸の話が平行に進む物語。
    「この話、どこで交わるの???」と気を揉むくらいに繋がりそうで繋がっていかない。
    期待感が高まる。

    …が、とにかく主人公二人の思考と行動がまだろっこしい。
    そしてとにかく「きっとこうだろう」の想定と思い込みが激しい。
    進んでいるんだかミスリードされているんだかわからなくなる。
    作戦か?

    帯は…盛りすぎ。
    「おもしろさ保証」はわかるが、この物語は「涙」とか「感動」とかがメインじゃない気がする。

    解説はバランスの良い王道。

  • それなりに続きが気になって読んでしまったが、全体的に好みではなかった。ところどころ入り込めないところがあり、最後も泣けず。

  • 本屋で何度か見かけていて、購入。
    その後も読む機会がなく、だいぶ放置されていたものの、遠出の際のおともとして。

    の、つもりだったが、読了にかなり時間を要した。
    どんどん他の本に先を越された。

    確かに、父の愛情はわかる。
    家族の話として、心も動く。
    が、なんというか、登場人物たちのこの先の人生を考えようという気にならない。
    さらに言えば、彼らの人生がどういうものなのか、よくわからない。
    だから、先が気になる、ということがない。
    うーん。

    今見たら、裏面の紹介文に、「完璧なミステリー仕立ての中に…」という表記が。
    いや、もしこれをミステリとしてみるなら、ちっとも良くない。
    本筋と関係ないところで事件が起きていても、それをどうしろと。

    まあ、そもそも話の軸のように自殺が絡んでいるストーリーなので、個人的にはどっかで受け入れられない。
    自殺、という選択そのものが、良くない。
    それはさておき、もう一回読もうとは思えない。

  • 父の子を想う気持ちには共感できた。
    自分では最善の選択だと思っても、周りにいる人にとっては最悪の選択かもしれない。
    そう、思った。
    ひとりよがりにならずに、1歩立ち止まってみよう。
    強く想う気持ちにも、選択は色々ある。

  • 泣ける泣けるとポップに書いてあったけど、全然泣けやしない。まず人がいっぱい死ぬ。それに2つの話をまとめるのに頭がいっぱいで1ミリも心が動かない。最後まで1ミリも。要は他人の為に自分を犠牲にすなという話で良いかな?

  • 必読書。

  • なにこれ。
    本屋さんのPOPに釣られて買ったけど、
    かなりがっかりした。

    途中まで、2人の主人公がどう関係するのか、ってことが
    気になって読み進められたけど、
    麻美子に全く共感できないし、なんか嫌いなタイプの女なので
    かなりむかむかしながら読みました。
    で、なんかいっぱい自殺してるし。
    最後の方はオチも読めるし。
    とにかく、登場人物の気持ちが理解できないので、
    全く響かなくておもしろくなかった。

  • だいぶ序盤で、リアルタイムで書いた手紙じゃないなと分かった。なんとなく想像出来るオチだったから衝撃はなかったけど、それでも終盤の手紙の数々には感動した。

  • 予測値不能なミステリーながら、必ず裏がありそうなベタなブロットはイマイチ。

著者プロフィール

一九四七年、東京都生まれ。八三年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。八八年「絆」で日本推理作家協会賞、九〇年「土俵を走る殺意」で吉川英治文学新人賞を受賞。他に「仇討ち東海道」「遠山金四郎」「風烈廻り与力・青柳剣一郎」「栄次郎江戸暦」「蘭方医・宇津木新吾」「親子十手捕物帳」「八丁堀赤鬼忠孝譚」「義賊・神田小僧」シリーズなど著書多数。

「2023年 『剣の約束 はぐれ武士・松永九郎兵衛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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