最後の晩餐 (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334740412

感想・レビュー・書評

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  • 開口さんの作品には達観がある。
    ぐだぐだな生活をしていてもこれでいいんだと言う感じ。
    小説家なんだけどジャーナリストなんだな。

  •  食をテーマに連載されたエッセイ。グルメ紀行文かと思いきや、切り口からいきなり人肉食の話だったり、古代中国の文化だったりで、鼻面を殴られたような気分で読み始める。最初の序文や一話がやや堅苦しい話題から始まり、中盤は実際に企画として美食を求めてのグルメリポート。フレンチ、羊肉料理、魚、中華版精進料理、モツ……。食欲がそそられることはなはだしい。
     ちょうど「オーパ!」のときの南米旅行前後に連載されていたようで、作者さんが仕事や家庭の頚木に疲れてまた旅に出たくてソワソワしているというか、連載を投げ出したくなっているというような言葉が頻繁に出てきて、微笑ましく思うべきか、やる気のなさにあきれるべきか。まあ、ファンにはそういうところも愛嬌と感じられるわけだけど。
     最後にまた重い話に戻って人肉食のこと、かつての痛ましい墜落事故による遭難の結果、極限状態で人肉食に追い込まれた人々の話題、それから中国でかつて散見された人肉食の文化。食べるということの業の深さについて。

  • 「食べる」ことが切実だった世代の人が、食べることに向き合って書いたエッセー

  • 開高健の饒舌ぶりには、常に圧倒されるけれども、食のことを書いたこの本では、饒舌ぶりに磨きがかかっていて、読むのがなかなか大変だ。

  • 食への道。

  • 未読。休暇中に読む予定

  • 食べ物について書かれた本が読みたくて借りた一冊。開高健の最低から最高まで味わった舌が紡ぐ食べ物の話は、食欲は沸かないけれど含蓄があっておもしろいです。もつ焼きの話を読んで実父の食べ物のルーツが少し分かったような気がした。

  • いろんな意味で究極の「食」の話が満載の短編集。
    本物の食いしん坊はこの人の事です。

著者プロフィール

開高 健(かいこう・たけし):1930年大阪に生まれる。大阪市立大を卒業後、洋酒会社宣伝部で時代の動向を的確にとらえた数々のコピーをつくる。かたわら創作を始め、「パニック」で注目を浴び、「裸の王様」で芥川賞受賞。ほかに「日本三文オペラ」「ロビンソンの末裔」など。ベトナムの戦場や、中国、東欧を精力的にルポ、行動する作家として知られた。1989年逝去。

「2024年 『新しい天体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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