招かれざる客 新装版 (光文社文庫 さ 3-107 笹沢左保コレクション)
- 光文社 (2008年9月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334744779
作品紹介・あらすじ
事件は、商産省組合の秘密闘争計画を筒抜けにしたスパイを発見した事が発端だった。スパイと目された組合員、そして彼の内縁の妻に誤認された女性が殺され、二つの事件の容疑者は事故で死亡する。ある週刊誌の記事から、事件に疑問を感じた警部補が挑むのは、鉄壁のアリバイと暗号、そして密室の謎。笹沢左保のデビュー作にして代表作となる傑作本格推理小説。
感想・レビュー・書評
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労働組合のスパイの話から始まるから
サスペンス寄りかと思ったら
それはあくまで導入で
しっかり本格寄りのほうのミステリ。
特に二番目の「冬の密室」殺人は
氷を使って撲殺したんじゃないかとか
王道の推理組み立てにワクワク。
1960年の作品だけど
そういう部分は古びないのがすごい。
しかし、犯人の動機や
タイトル『招かれざる客』の
意味につながる生い立ちの話あたりは
同情の余地はあるものの
さすがに隔世の感が少し…。
まだまだ戦後の影の色濃い時代だったんですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
招かれざる客
註
事件
特別上申書
講談社「招かれざる客」 1960年3月
青春飛行 笹沢左保
文藝春秋社「誰にも青春があった」 1989年2月
エッセイ 有栖川有栖
出しそびれたファンレター
解題 山前譲
パーフェクトな謎解き -
大学生の時読んだ本の再読。昭和34年の作品であるが、明確なプロットと謎解きの面白さで、一晩で読んでしまった。あまり知られていないが、「時計館の殺人」と本作は、「異人館村殺人事件」と「占星術殺人事件」のような関係にある。また、再読して「火車」とも似ていると思った。現代の流行作家が真似したくなる、それだけ先進的な作品だったのだと思う。
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事件は、商産省組合の秘密闘争計画を筒抜けにしたスパイを発見した事が発端だった。スパイと目された組合員、そして彼の内縁の妻に誤認された女性が殺され、二つの事件の容疑者は事故で死亡する。ある週刊誌の記事から、事件に疑問を感じた警部補が挑むのは、鉄壁のアリバイと暗号、そして密室の謎。笹沢左保のデビュー作にして代表作となる傑作本格推理小説。
2010.8.20読了 -
20100125読了