招かれざる客 新装版 (光文社文庫 さ 3-107 笹沢左保コレクション)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334744779

作品紹介・あらすじ

事件は、商産省組合の秘密闘争計画を筒抜けにしたスパイを発見した事が発端だった。スパイと目された組合員、そして彼の内縁の妻に誤認された女性が殺され、二つの事件の容疑者は事故で死亡する。ある週刊誌の記事から、事件に疑問を感じた警部補が挑むのは、鉄壁のアリバイと暗号、そして密室の謎。笹沢左保のデビュー作にして代表作となる傑作本格推理小説。

感想・レビュー・書評

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  • 労働組合のスパイの話から始まるから
    サスペンス寄りかと思ったら
    それはあくまで導入で
    しっかり本格寄りのほうのミステリ。

    特に二番目の「冬の密室」殺人は
    氷を使って撲殺したんじゃないかとか
    王道の推理組み立てにワクワク。
    1960年の作品だけど
    そういう部分は古びないのがすごい。

    しかし、犯人の動機や
    タイトル『招かれざる客』の
    意味につながる生い立ちの話あたりは
    同情の余地はあるものの
    さすがに隔世の感が少し…。
    まだまだ戦後の影の色濃い時代だったんですね。

  • 「ミステリ十二か月」より。何と登録者の少ないことか。まぁ昔の作品だからな。面白かった。これが昭和35年の昨品だとは。デビュー作だそうだ。木枯らし紋次郎もこの人だそうだ。名前しか知らないけど。しかし今ならシングルマザーもいるけど、当時は子どもができたら男に頼らなきゃいけなかったんだろうな。そりゃ金持ちにつくわな。しかし、いくら他に男ができたからって、かつて好きだった男を殺人犯にしたり、事故で死んじゃったら後味悪そうだけどな。しかし、鵜飼なんて男を好きになったかね。それに尽きるね。後半、犯人が分かってからの謎解きが爽快。アリバイ、暗号、凶器消失と盛りだくさん。江戸川乱歩賞次席で出版されたそうだ。日本探偵作家クラブ賞を取った「人喰い」も読んでみよう。

  • 招かれざる客
     註
     事件
     特別上申書
    講談社「招かれざる客」 1960年3月

    青春飛行 笹沢左保
    文藝春秋社「誰にも青春があった」 1989年2月

    エッセイ 有栖川有栖
    出しそびれたファンレター

    解題 山前譲
    パーフェクトな謎解き

  • 大学生の時読んだ本の再読。昭和34年の作品であるが、明確なプロットと謎解きの面白さで、一晩で読んでしまった。あまり知られていないが、「時計館の殺人」と本作は、「異人館村殺人事件」と「占星術殺人事件」のような関係にある。また、再読して「火車」とも似ていると思った。現代の流行作家が真似したくなる、それだけ先進的な作品だったのだと思う。

  • かなり古い本だったんですね。ラーメン60円?
    でも内容は抜群に面白かったです。病休をとった刑事が謎の連続殺人事件を追います。
    警察にとって思い込みは危険だと思いました。それを狙う犯罪者のトリックを見事打ち破る刑事の執念は見事でした!

  • 商産省で起きた組合の分裂。裏切り者の存在。裏切った組合員・鶴飼範夫と愛人の細川マミ子。事態が収まるまで隠れる鶴飼。捨てられた妊娠中のマミ子。商産省の非常階段の上で殺害された鶴飼。遺体が握っていた友人の亀田の名刺。名刺に書かれた暗号。マミ子を引き取った貝塚。貝塚家のガレージに住む社員の二階堂悦子の殺害。マミ子と間違って殺害されたと考えられたが・・・。容疑者として浮かび上がった亀田の事故死。犯人死亡で解決となるはずが・・・。事件に興味を持った刑事・倉田警部補の捜査。マミ子の体に隠された秘密。

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/433474477X
    ── 笹沢 左保《招かれざる客 196003‥ 講談社 20080909 光文社文庫》19‥0330
     
     
    ── 笹沢 左保《招かれざる客 196003‥ 講談社 20080909 角川文庫》19‥0330
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/433474477X
     
    ── 《Guess Who's Coming to Dinner 19671212 America 19680406 Japan》
     
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%BE%B7%A4%AB%A4%EC%A4%B6%A4%EB%B5%D2
    (20110508-20130821)
     

  • 事件は、商産省組合の秘密闘争計画を筒抜けにしたスパイを発見した事が発端だった。スパイと目された組合員、そして彼の内縁の妻に誤認された女性が殺され、二つの事件の容疑者は事故で死亡する。ある週刊誌の記事から、事件に疑問を感じた警部補が挑むのは、鉄壁のアリバイと暗号、そして密室の謎。笹沢左保のデビュー作にして代表作となる傑作本格推理小説。

    2010.8.20読了

  • 20100125読了

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著者プロフィール

1930年生まれ。1960年、初長篇『招かれざる客』が第5回江戸川乱歩賞候補次席となり、本格的な小説家デビュー。 1961年『人喰い』で第14回日本探偵作家クラブ賞を受賞。 テレビドラマ化されて大ヒットした『木枯し紋次郎』シリーズの原作者として知られ、推理小説、サスペンス小説、恋愛論などのエッセイ他、歴史書等も著し、380冊近くもの著書がある。2002年、逝去。

「2023年 『有栖川有栖選 必読! Selection11 シェイクスピアの誘拐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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