奇想と微笑: 太宰治傑作選 (光文社文庫 も 18-1)

著者 :
制作 : 森見 登美彦 
  • 光文社
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本棚登録 : 1477
感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334746926

感想・レビュー・書評

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  • 太宰治短編集です。念のため。
    太宰といえば鬱々とした作品が多いイメージがありますが、意外とコミカルなものを書いています。
    ですが、太宰のマイナー系短編集がとにかくぶち込まれています。
    これを読むと、森見さんが太宰の何のどこに惚れ込んで影響を受けたのがが手に取るように読み取れるようです。

    ちなみに「畜犬伝」は可愛くて癒されます。

  • 太宰って暗い話だけじゃないんだと思う.読みやすくて解説もおもしろい.

  • 森見登美彦による太宰傑作選。

  • これはオモチロイ!!

    あんまり面白いので、日本酒をおちょこで飲むように、1日1篇ずつちびちびと読み進めました。

    各短篇ごとに、森見氏が解説(というよりこの作品への思い入れや感想)を書いているのがまた最高です。

    兼ねてから、「電気ブラン」を持ち出したり、ダメ大学生をおどけてかく様子にモリミーが太宰氏からなみなみならぬ影響を受けているのではないかと思っていたのですが、本作をよんで、その想像が誤っていないことが確かめられました。

    特に彼のエッセイのような作品が自虐的で読みながらにやにやしてしまうくらい楽しめるということは新たな発見でした。

    それから、井伏鱒二全集に寄せる解説まで収められているのですが、その解説中に、井伏氏にまつわる逸話がたくさん掲載されていて、彼の井伏作品への愛に満ちあふれていて、ほんわかとした心持ちになれます。

    いつも読み手のことを強烈に意識し、楽しませようと必死な太宰氏は当時の優れたエンターテイメント作家だったのではないでしょうか。

    太宰さんは暗いから苦手だけどモリミーは好き!って方には、ぜひとも敬遠せず読んでいただきたいです。

    《所持》

  • 2009.11.30読了。

著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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