- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334761394
作品紹介・あらすじ
全米チャンピオン牛の栄誉に輝いたというのに、シーザーの命はまさに風前の灯。飼い主で大衆レストラン・チェーンの経営者トマス・プラットが、店の宣伝のためにバーベキューにしようというのだ。そこへ呑気に迷い込んできた巨漢探偵ウルフと彼の右腕のアーチー。周囲の猛反対をよそに、セレモニーの時間は刻々と迫っている。ところが厳重警戒の牧場で、一頭の牛と反対派の若者の死体が発見された。ウルフは謎のパズルをつなぎ合せようと…。
感想・レビュー・書評
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読めば読むほど楽しくなってくるネロ・ウルフシリーズである。おもしろい、ほんとうに。
今回は、冒頭のウルフ大冒険がものすごくキャッチーで一気に物語に入り込んだ。バーベキューにされかかった牛による殺人、というスタートはものすごいけれど、それを解決するに至るウルフの推理の流れが、まいどおなじみとはいえ、うーんやられた、という感じがするのである。
もちろん、アーチー君の活躍と毒舌もさえていて、今回はちゃんと留置場まで行く上に、しっかりと素敵な女性と(まじめに)アバンチュールしているだけに見所が多い。彼、実はスーパーなのであって、ウルフさえいなければ完璧に主人公レベルだけど、それがワトスンであるあたりが、このシリーズの凄みであろう。
ある意味犀川・萌絵シリーズにちょっと似ているかも(感情がもっと大人だけど)って、今初めて気がついたのである。 -
ネロ・ウルフがミステリチャンネルで再放送されてるので懐かしくなって購入。今週中には読み始めたい。
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その安楽椅子探偵が、自分の蘭を自慢するため(!)ニューヨーク州北部に出かけ、車の事故を起こしてレストラン・チェーン王の屋敷に救いを求める。
その屋敷の複雑な人間関係の中、若者が牛に殺された?!?
この二作とも、アーチーとネロ・ウルフの楽しいコンビが、皮肉やユーモアをふんだんに散りばめた丁々発止の会話を交わしながら事件を解決していく、一昔前のスタイルではありますが楽しい読み物でした。