はむ・はたる (光文社時代小説文庫)

著者 :
  • 光文社
3.63
  • (4)
  • (25)
  • (23)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 101
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334763800

作品紹介・あらすじ

掏摸やかっぱらいで食いつなぐ暮らしを改めて、まっとうな商売を始めた、勝平をはじめとする十五人の孤児たち。彼らは周囲の小さな事件を解決しながら、自分たちの居場所を拓こうとする。厳しくも温かい長谷部家の人々や、口の悪い金貸しお吟らの助けも借りながら、子供たちは事件解決に奮闘する。笑いと涙が交錯する傑作に、特別書下ろし短編「登美の花婿」も収録。連作時代小説。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 江戸の下町
    もとは擦りやかっぱらいしてた孤児仲間、今はまっとうな商いをしたくましく暮らすなか、事件が

    仲間の中でもいろいろな思いが描かれていて良いなぁと

  • 『烏金』の続編。
    十人以上の孤児たちをまとめて、盗みをはたらきながら何とか食べさせてきた勝平。長谷部家の婆様や金貸しお吟のおかげで、真っ当な生活を送っています。
    今回は勝平をはじめとする孤児たちがそれぞれ語り手になり、周りで起こった事件を解決していく連作短編です。
    長谷部家の次男、柾が江戸に戻ってきて勝平たちに協力します。柾はある目的を持っていました。そして勝平をはじめとする孤児たちもそれぞれ触れたくない過去があり、事件を解決していく過程でそれを克服していったりします。まるで家族のような絆で、それぞれを思い合う子どもたち。大人たちが思っているよりも、彼らは世の中を知っています。周りの大人たちに見守られながら、子どもたちには立派に成長していって欲しいなぁと思いました。

  • 「烏金(からすがね)」の続編。
    烏金で登場した孤児たち、長谷部家の人々、金貸しのお吟も再び登場。
    稲荷ずし売りで生計を立てる子供たちの成長ぶりが嬉しかった。
    人当たりの良い、長谷部家次男・柾(まさき)様が抱えた暗い一面も出てきて深みがあったけど。
    前作の主役、浅吉が問題解決をするときの様な鮮やかさが無くて、ちょっと物足りなかった。

    表題の「はむ・はたる」とは。
    異国の言葉で ファム・ファタル、「男を惑わす女」の意味だそう。

  • 201601/前作を知らずに読んだけど面白かった。時代物だけど、史実史実してなくてある意味お伽話的なので、悲しいとこも尖った痛みではなくじんわりくるカンジ。

  • 特別印象に残るような話ではないけれど、ほんのり暖かく、微笑ましい、良い物語だった。

  • 子供たちが力を合わせて助け合って暮らしている様子が、微笑ましい。前作で困っていた子達が成長したんだと思うと嬉しいです。

  • 『烏金』の続編。
    『烏金』で登場した子供達のその後。
    子供達の視点が変わる連作短編。

    「あやめ長屋の長治」玄太視点
    「猫神さま」三治視点
    「百両の壺」天平視点
    「子持稲荷」登美視点
    「花童」伊根視点
    「はむ・はたる」勝平視点。柾がふらふら全国を巡っていた理由は…
    「登美の花婿」

    子供達と旅からふらりと戻ってきた長谷部家次男・柾様が中心のお話
    逞しい子供達が後ろ盾(長谷部様)を得てさらに逞しく日々生活。

    子供達は長谷部様の奥様とお婆様が作ってる「稲荷ずし」を売り生計をたてている
    そんな中、周りで起こった事件を子供達のリーダー勝平の知恵と
    柾様の力添えで解決していく心優しい時代小説って感じかな?

    柾様は絵の上手な「ふらふら侍」だけど、とても素敵なお侍様。(〃艸〃)ムフッ 
    私個人としては登美と由次郎の2人の今後が気になる。
    頑張れ由次郎☆(○≧ω≦)9 

    『はむ・はたる』るってファムファタル意味だったんだなぁ。
    これは柾様中心のお話。男女の事はお子様の勝平には難しい…かも(;^◇^;)ゝ

    前回の『烏金』同様今回も少しパンチが弱いような気がするけど…
    この後、どうなるのかなぁ?って続きが気になる
    そうゆう意味では西條さん上手です(。+・`ω・´)キリッ

  • 「烏金」に登場した子供たちがメインの連作短編集。

    特別書下ろしオマケ(?)短編の「登美の花婿」が、ほほえましくて、好きです。

  • 主人公は、かっぱらいから足を洗い商いにせいを出す、捨てられた子供たちの集団の頭、知恵ものの勝平と、諸国を放浪して江戸に戻ってきた、身元引き受け人である武家の次男坊、柾さま。仲間の子供たちの身近で起こる悪事を勝平の知恵と仲間それぞれの特技と、柾さまの大人の脅しで解決していく短編集。悪事を解決していくなかで、柾の放浪の理由が少しづつ明らかになっていき、みえてくる「はむ・はたる」の存在。柾はどのように過去に始末をつけるのか。

    勝平を始めとして、さまざまな個性を持った、子供ながらに一本芯の通った仲間たち。厳しいけど、子供思いの婆さまたち、いつも笑顔で優しく子供の味方だけど、時折心の影を見せる柾など、個性豊かなキャラクターによって紡がれる、人情味溢れる暖かくて少し切ない時代小説です。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1964年、北海道中川郡池田町に生まれる。北海道帯広三条高等学校を経て、東京英語専門学校を卒業。 2005年、『金春屋ゴメス』が第17回日本ファンタジーノベル大賞 大賞を受賞しデビュー。2012年、『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞。2015年、『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞。

「2018年 『秋葉原先留交番ゆうれい付き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

はむ・はたる (光文社時代小説文庫)のその他の作品

はむ・はたる 単行本(ソフトカバー) はむ・はたる 西條奈加

西條奈加の作品

ツイートする